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次亜塩素酸水と「厚生労働省の認可・食品添加物」の注意点

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最終更新日:

執筆者:高荷智也

次亜塩素酸水は厚生労働省によって食品添加物の認定を受けていますが、ではこれをどのように捉えて考えればよいのでしょうか?販売ショップの中には「厚生労働大臣の認可をうけた食品添加物だから安全」という表記も見かけますが、この背景を解説します。

食品添加物としての次亜塩素酸水について

 次亜塩素酸水は、2002年(平成14年)より厚生労働大臣によって食品添加物(指定添加物)の認定を受けています。食品添加物にも色々な種類がありますが、次亜塩素酸水は甘味料や着色料のように食品に混ぜてつかうのではなく、殺菌が主な目的になっています。

 次亜塩素酸水そのものは皮膚についたり誤飲してしまっても安全なものですが、食品添加物の規格基準では『次亜塩素酸水は、最終食品の完成前に除去しなければならない』との定めがありますので、「食品添加物だから食べても安全」という図式にはなりません。なお同じ殺菌料の食品添加物としては「次亜塩素酸ナトリウム」がありますが、こちらは皮膚についたり誤飲すると重大な事故につながりますので、やはり注意が必要です。

 また次亜塩素酸ナトリウムのように毒性の強い食品添加物や、食べられるが発がん性を疑われる食品添加物などもありますので、「食品添加物だから安全」なのではなく、「安全だから食品添加物に指定された」というのが正しくなります。次亜塩素酸水のメーカーやネットショップのなかには「食品添加物だから安全です」という表示をしている場合がありますが、これは誤りです。

食品添加物としての次亜塩素酸水の種類と定義について

食品添加物としての次亜塩素酸水は何でもよいわけではなく、原材料と製造方法が指定されています。食品添加物としての次亜塩素水は、「強酸性次亜塩素酸水」「弱酸性次亜塩素酸水」「微酸性次亜塩素酸水」の3つに分類されており、それぞれpHと有効塩素濃度が指定されています。

  • 強酸性次亜塩素酸水…pH2.7以下、有効塩素20~60[ppm]
  • 弱酸性次亜塩素酸水…pH 2.7~5.0 有効塩素10~60[ppm]
  • 微酸性次亜塩素酸水…pH 5.0~6.5、有効塩素10~30[ppm]

 原材料は、強酸性次亜塩素酸水と弱酸性次亜塩素酸水については塩(塩化ナトリウム)と水のみが、微酸性次亜塩素酸水は塩酸及び塩(塩化ナトリウム)と水のみと指定されており、製造方法はいずれも電気分解だけが認められています。次亜塩素酸水を製造するもうひとつの方法である、次亜塩素酸ナトリウムと希塩酸の混合では、食品添加物として認められないということになります。

 ですから、次亜塩素酸水のメーカーやネットショップにおいて、「当店の次亜塩素酸水は厚生労働省が認可する食品添加物と同じ製法で作られています」と記述されていながら、製造方法が混合方式である場合は完全な誤りですので、注意が必要になります。

医療機器としての次亜塩素酸水について

 次亜塩素酸水の強力な殺菌効果は医療現場でも用いられています。具体的には1996年(平成8年)に「手指の殺菌洗浄用途」として初めて医療機器認可を取得し、1997年(平成9年)には複数の医療機器メーカーが「軟性内視鏡用洗浄消毒器」の医療機器認可を取得しています。

 医療機器に用いられる次亜塩素酸水は、pH値の低い強酸性次亜塩素酸水(強酸性電解水)ですので、家庭向けに販売されている弱酸性・微酸性次亜塩素酸水とは種類が異なります(科学的な特性はもちろん同じですが)。強酸性次亜塩素酸水は遮光せずに保管した場合数日で効果を失いますので、医療用に用いられる次亜塩素酸水は、次亜塩素酸水そのものが認可されているのではなく、あくまでも製造装置(消毒器)が医療機器として認可をされています。

 ですから、やはり次亜塩素酸水のメーカーやネットショップが、「当店の次亜塩素酸水は医療用に認可されたものと同じです」と表記をしている場合、これは誤りです。認可を受けているのはあくまでも製造装置であり次亜塩素酸水そのものではありませんし、商品が「強酸性次亜塩素酸水」でない場合はそもそも種類が異なりますので、注意が必要です。

サイト管理者・執筆専門家

高荷智也(たかにともや)
  • ソナエルワークス代表
  • 高荷智也Tomoya Takani
  • 備え・防災アドバイザー
    BCP策定アドバイザー

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