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雪が少ない地域の自動車の雪落としについて

最終更新日:

執筆者:高荷智也

普段雪が降らない地域に大量の積雪があった場合、雪道用の装備があってもなくても、そもそも自動車による外出は避けるべきです。車を出す場合は、走行中の雪の落下による事故を防止するため、車体に積もっている雪は全て落としてから出かけましょう。

そもそも、積雪時は自動車で外出しないことを考える

 スタッドレスタイヤやチェーンなどの雪道装備がない場合は論外ですが、そもそも前提として、積雪時は自動車を使わないことを考えるべきです。特に普段雪が降らない地域で、雪道運転の経験が少ないドライバーの場合、雪道走行はリスクしかありません。これは理想論ですが、可能であれば道路から雪がなくなるまで外出を控えるという選択肢を考慮するべきです。

それでも車に乗らなければならないのなら、雪は全て落とすこと

 が、どうしても雪の中を車で外出しなければならないのだとしたら、雪下ろしの作業が必要になります。(そもそもこのページを見ている段階で、車の雪落としの方法を探している訳ですからね……。)

 フロントガラスと車の前方の雪をどかせば、車を発進させることはできます。しかしそれだけでは走行中に危険が生じる可能性が高いのです。屋根に雪を乗せたまま走行すると、ブレーキを踏んだときに、屋根からフロントガラスへ「ドサーッッ!!」と雪が滑り落ちてきて、一瞬で視界がゼロになり大事故につながることがあります。

 逆に、屋根の上の雪が車の後方に落下すれば、後続車に多大な迷惑をかけたり、急ブレーキにより事故が発生する可能性が生じます。また雪で、ヘッドライト・テールライト・ウインカーなどが隠れていると、当然合図が見えずに危険走行となります。完全に雪を落としきる必要はありませんが、走行中に落下しない程度には雪を落とさなければなりません。

自動車の雪落としの手順とポイント、注意点

 雪が20~30センチ積もっている場合、自動車の雪落としとあわせて、車道までの雪かきをしなければ車が出せないので、そこから行います。が、それほど積もっている状況の場合、道路が除雪されていなければ車はまともに走れませんから、やはり自動車による外出を諦める選択肢を検討すべきです。

まずはエンジンをかけて暖房を入れる

 雪落をする際には、まず車のエンジンをかけて暖房をつけます。モードは「デフロスター(フロントガラスの内側が曇ったときにつける、温泉マークのようなあのボタン)」を全開にし、さらに「デフォッガー(リアガラスが曇ったときにつける、後方の電熱線ボタン)」を付けます。バッテリー上がりを避けるため、アイドリングにしておきましょう。室内とボンネットが暖まれば、ガラスや車体の雪落が簡単になります。

 なおこの時、「マフラー周りに雪が詰まっていると、排気ガスに含まれる一酸化炭素が車内に充満し、中毒死する恐れがあるので気をつけましょう。」などの注意書きをよく見かけます。これは事実ですので、エンジンをかける前にマフラー周りの除雪を確認する必要がありますが、そもそもマフラーが完全に埋まる程度の大雪(普段雪が降らない地域ですから、これは大雪です)の場合は、やはり自動車の外出を避けることを考えるべきです。

 そもそもエンジンをかけるためには運転席のドアをあけなければならず、その周りの除雪からおこなわなければなりません。またドアをあけたとき、ドアの真上の雪が室内に落下してくると大変残念な気持ちになるので、

  • まずマフラー周りの雪を確認
  • 次に運転席の真上の雪を簡単に落とす
  • そして運転席のドア横の雪をどかして、エンジンをかける

 という順番で除雪を進めることになります。(※が、やはり普段雪が降らない地域で、ドア横の雪を除雪しなければあ車に乗れないほどの雪が積もっている場合、自動車はやめた方がよいと強く思います。そもそも道路に出ても除雪されていなければ走れないと思われますので。)

車の雪は、ルーフ(屋根)から順番に低いところへ向かって落とす

 暖房をかけてしばらくすると、車体や窓ガラスが暖まり、雪がとけて落としやすくなってきます。雪を落とすときは、掃除や洗車のときと同じく高い所から低いところの順番で作業を行ってください。また車を前に出すのであれば雪は前には落とさない、バックで発信するのであれば後方には落とさない、など進路には雪を落とさないようにしましょう。そうしないと雪かきの手間が余計に生じます。

 普段から雪が降る地域にお住まいの方。あるいはスノーボードやスキーが趣味でよく雪山へ車で出かける方であれば、雪落としの道具として「スノーブラシ」が常備されているでしょう。しかし普段雪が降らない地域(私が住む静岡県三島市もそうです)の場合、雪落の道具が車に積まれていることはまずないと思います。車が軽自動車や普通乗用車で、かつ身長がとどくようであれば、がんばって手で雪を落とすことになります。が、そうでなければ道具が必要です。

戦用の道具がなければ手で落とすか、長めの棒を使ってがんばる

 といってもたいした物は作れませんので、例えばホウキやブラシなど、車の屋根まで届く長さの棒に、車を傷つけないためのタオルなどを巻き付けて屋根の雪を落とすとか、そういう対応で十分です。ワンボックス車など車高の高い車に乗っており、洗車用の脚立などがある場合はそれを使ってもよいですが、ものすごく滑りやすくなっておりますので最大限の注意を払ってください。

 車の側面や窓ガラス、ボンネットの雪を落とす際には、ガラス掃除用のスクイジー(先端にゴムが付いたヘラ状の道具)があればそう言った物をつかうと便利です。なければ手と腕を使って雪を落としましょう。暖房を入れておけば簡単に雪が落ちてきます。フロントガラスが凍りついてどうしようもなければ、ぬるま湯をかけてとかしてしまう方法もあります。この時熱湯をかけるとフロントガラスが割れる場合もあるので、厳禁です。

 車体の雪がおおむねなくなったら、細かい所の雪も落としておきます。サイドミラー、ヘッドライト、テールライト、ウインカー、バックライト、それからナンバープレートなどは最低現目視できるように雪を払っておいてくだい。サイドミラーのガラス面についた雪を落とし忘れると、後方が見えなくて大変危険です……。最後に、タイヤの周りの雪をかき分けて、車が動けるようにしておきます。あとは気をつけてお出かけください。

雪落としでつかった道具はそのまま持って行く。靴の雪にも注意。

 スノーブラシやシャベルを使って雪落としをした場合、道具はそのまま車に積んで出かけましょう。外出先で再度雪が積もった場合や、雪でスタックして動けなくなった場合の脱出道具として役立ちます。

 また自動車に乗り込む際には、靴の裏に詰まった雪をできるだけ落としてから乗り込みましょう。(あるいは車に乗ってから、ドアを締める前に靴を脱ぎ、雪をはたき落としてから再度靴を履く。)そうしないと、雪がだんだんとけて足下が滑りやすくなり危険な状況になります。足下がグッショリするのも悲しいですし。

サイト管理者・執筆専門家

高荷智也(たかにともや)
  • ソナエルワークス代表
  • 高荷智也Tomoya Takani
  • 備え・防災アドバイザー
    BCP策定アドバイザー

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