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災害時におけるSNS活用、#救助のポイントと優先順位

最終更新日:

執筆者:高荷智也

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災害時におけるSNS活用、#救助のポイントと優先順位

2017年7月の九州北部豪雨、記録的な大雨で各地に甚大な被害が出ています。大規模な水害や大地震などの災害が発生した際、スマートフォンからSNSを用いて被災地の情報を拡散したり、#救助(ハッシュタグ)を付けて救助要請をするといった行為が近年増加しています。この際のポイントについていくつかご紹介です。

※2017/07/06放送の日本テレビニュースゼロで少しお話しした内容の補足にもなります。

#救助 についてのポイント

なんでもかんでもSNS(Twitter)へ投稿すればよいということではない。

特に最近、TwitterやfacebookなどのSNSを使って、災害時に救助を求めたという話題をテレビやWebのニュースでよく見かけます。確かにSNSが役立つ場合もありますが、だからといって常に救助要請をSNSへ投稿すればよいかと言えば、そういうことではありません。

まずは自力で119番、それがダメならLINEで家族や知り合いに救助要請を。

スマートフォンや携帯電話が生きており、自分自身や目の前の誰かが救助を必要としている場合、まずは消防・119番へ通報して助けを求めてください。電話回線がパンクしているなどしてつながらない場合は、LINEや各種メッセンジャーなど、1:1の通信アプリを用いて家族や知人を経由した救助を要請してください。

TwitterなどのSNSがつながるということは、LINEなどもつながります。LINEから119番通報はできませんが、不特定多数に救助要請をするよりは、まず家族や知人に対して助けを呼ぶ連絡をし、そこから119番などへ救助の要請をすることがまず重要です。

家族や知人と連絡が取れない場合、SNSを活用して不特定多数に救助要請をする

真夜中に災害に巻き込まれ、家族や知人とLINEなどで連絡がとれない。見知らぬ土地で災害に巻き込まれ誰に助けを求めればよいのか分からない、といった場合に、始めてSNSによる救助要請が役に立ちます。このように、

  • まずは自力で119番へ救助要請
  • 次にLINEやメッセンジャーで家族や知人に救助要請
  • 上記がダメならSNSを使って不特定多数に救助要請

という順番を意識することが重要です。素人が助けに行けない状況であれば最終的には消防や自衛隊に救助を要請しなくてはならず、その場合の最短経路を優先的に使う様にするという考え方です。

#救助 要請をする場合のポイント

TwitterやfacebookなどのSNSで不特定多数に救助要請をする際には、いくつかポイントがあります。

  • デマやイタズラだと思われないように、詳細な情報を記載すること。そのため、
    • 救助先の住所、可能ならば位置情報、目印
    • 救助を求めている人数、病人や怪我人・災害弱者などの有無と人数
    • 周囲の状況、緊急の度合い、接近する際に注意すること
    • 上記が分かる写真
    • #救助 をつける
  • など、できるだけ詳細な情報を投稿することが必要です(無論そういった余裕がない場合はとにかく投稿を完了させることが最優先になりますが)。

救助された後に行うべきこと

無事救助された、あるいは状況が落ち着き救助が不要になった、といった場合は、速やかに「救助が不要になった旨の書き込み」をした上で、「救助投稿を削除」することが重要です。これを行わなければ、いつまでも要救助状態が続き、不要な情報を拡散させ続けることになってしまいます。

#救助 情報を拡散する際に気をつけること

また逆に、救助投稿を拡散させる際にも注意が必要です。ポイントとしては、

  • 救助を要請しているアカウントを見て、それがイタズラでないことを確認すること
  • 同じく元のアカウントをみて、もう救助されていないかどうかを確認すること
  • 公式のRT(リツイート)やシェア機能を使用すること

後者については、救助が完了した後に必要な対応です。公式のRTやシェア機能を使って拡散した場合、大元の投稿者が無事救助されて救助が不要になり、救助投稿を削除すると、関連するRT情報も併せて削除され、それ以上不要な拡散がされることを防ぎます。

自分で救助コメントをコピペして拡散する「非公式RT」を行うと、大元の救助投稿が削除されても自分が投稿したコメントは消えないため、いつまでも不要な救助要請が拡散することになり、情報を混乱させてしまいます。

Twitterの場合、現在は「リツイート」「引用リツイート(自分のコメントを入れてRT)」の2種類があるので、従来「非公式RT」でしかできなかった「自分のコメントを入れてRT」したい場合は、公式の「引用リツイート」を使う様にしましょう。

災害時情報を拡散・シェアする際のポイント

不特定型のSNSは救助要請よりも支援情報のシェアの方が向いている

一方、#救助ではなく、被災地の情報、避難所の情報、支援の情報などをSNSで拡散させる場合のポイントはどう考えるべきでしょうか。SNSによる不特定多数に対する情報拡散は、「エリアが狭くニッチな情報を」「誰でも自由に」「好きなだけ詳細を付け加えて」配信するコトができるため、救助など一分一秒を争う情報拡散よりは、被災後の情報をゆっくり必要な人へ届ける用途でつかう方が向いています。

支援情報をシェアする際にはデマやイタズラの拡散に注意する

ただし、例えば2016年の熊本地震の際に、「ライオンが逃げ出した」という悪質な情報が拡散された事例がありましたが、デマ(善意のデマ・悪意のデマ共に)やイタズラ情報を拡散しない様にすることが重要になります。

SNSが使えるということは、インターネットにもつなげるはずです。そのため、SNSから得られる情報だけで完結させるのではなく、SNSはあくまでも「速報」として取り扱い、SNSで知った情報を、気象庁やNHKといった信頼できる媒体で確認し、イタズラでないことを確認してから拡散させると安全度は高まります。

※もちろん緊急の情報、またはエリアが小さすぎて公的機関の確認が取れない情報の場合は、ある程度自己判断で拡散させていく必要もあります。ただこの場合も、元のアカウントをチェックして、信頼できそうな投稿かどうかを最低現確認しましょう。

上手く使えば災害時にSNSは強力な情報発信・収集源になる

テレビやWebメディアは、一避難所単位、一個人単位の情報を扱うことはできません。しかしSNSであれば狭いエリアの情報、ごく限られたニーズに関する情報を広い範囲に届けることが可能です。自分や家族が災害弱者になりがちな場合は、こうしたSNSを活用して支援を要請するというのも1つの方法です。

以上

サイト管理者・執筆専門家

高荷智也(たかにともや)
  • ソナエルワークス代表
  • 高荷智也Tomoya Takani
  • 備え・防災アドバイザー
    BCP策定アドバイザー

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