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何かに備えて、何かを備える

最終更新日:

執筆者:高荷智也

「備え」は難しいことではなく日常の延長です。自分と家族にとって憂いとなるものの原因を見極め、優先順位をつけて備えを行う。この際、ライフスタイルの一環として備えに取り組み、普段から知識を蓄えてイザという時に備えることができれば、人生はますます楽しくなります。

何かに備えて、何かを備える

備えは、憂いをなくすための手段。

しっかりとした心構えと万全の準備をしておけば、事が起こった際に慌てる必要はありません。備えあれば憂い無し、不安になったり心配をしたりと辛い思いをするのは、多くの場合において備えが足りないから起こることです。

しかし、憂いをもたらす原因はさまざまであり、全てに対して適切な備えをしておくことはなかなか難しいというのが現実です。何に対して何を備えればよいのか、その情報を備える事が、備えの第一歩となります。

何に備えるか?備えの対象は多様。

地震や津波、台風や高潮、噴火や山崩れなどの自然災害。新型インフルエンザや食中毒などの病。テロや戦争、原発事故などの大規模人災。これら災害に対する防災は、備える対象の代表といえます。

また金融恐慌による預金封鎖やハイパーインフレ。災害やマネーの過剰投機、地球規模の気候変動による世界的な食糧不足。テロや戦争、政治駆け引きにより引き起こされるエネルギー危機。これら社会を構成する要素を破壊する事態も、備えの対象となります。

身近な備えとしても、将来に備えて個人年金に加入する、雨に備えて傘を用意する、試験に備えて勉強をする、遠足に備えてお菓子を買うなど、備えは必ずしも有事に対応するものばかりではありません。

何を備えるか?知識を備えることが大切。

死亡に備えて生命保険に加入したり、病気に備えて医療保険に加入したり、車を買えば自動車保険、家を建てれば火災保険、子供が生まれれば学資保険と、保険商品の購入は備える手法の代表といえます。

地震に対して耐震補強をしたり、家具を固定したりといった地震対策。水や食糧、カセットコンロとボンベ、懐中電灯やラジオを用意する防災備蓄。さらに非常持ち出し袋の用意など、自然災害に対する備えを行っている方も多いでしょう。

また知識を備えることも大切です。せっかく加入した各種の保険をどう活用するのかという知識。防災グッズを適切に扱うための知識。また車が水没した際の脱出方法、地震で生き埋めになった、スズメバチに襲われた、クラゲに刺されたなど、危機回避の知識。モノがなくとも知識だけで危険を回避することも出来ますし、せっかくの備えを有効に活用するためにも知識が必要です。

備えなくてもよいケース、備えをあきらめるケース。

川からも海からも遠い高台で床上浸水に備える必要はあまりありません。独身であれば、生命保険の優先順位は低くなります。居住地やライフスタイルにより、他者にとって脅威であることが自分にとっては備えに値しなくなることもあります。

巨大隕石の衝突で高さ300メートルの津波が発生する。太陽活動の暴走で地球に膨大な放射線が降り注ぐ。宇宙人が襲来して遊星爆弾を投下し、地球生命が根絶やしにされる。このように備えることが無意味な場合もあります。

東西対立による全面核戦争に備えて核シェルターを用意しておく。新興宗教団体のバイオテロに備えて防毒マスクを携帯する。独裁国家の原子力発電所爆破テロに備えてヨード剤とガイガーカウンターを持ち歩く。備えておけば役に立つケースでも、頻度を考えると備えない方が良い場合もあります。

備えることは目的ではなく手段。

備える事は大切ですが、備える事を目的にしてはいけません。備えの負担が大きくなれば、それに反比例して備えを行おうという気持ちは薄れます。憂いをなくすことは必要ですが、備えることが憂いの原因になっては本末転倒です。

自分と家族にとっての驚異を洗い出し、効果的な備えの方法を考え、優先順位をつけて順番に行う。そのためにはまず驚異を知り、対策を知り、優先順位を知らなくてはなりません。

大がかりな備え、簡単な備え、備えの種類は実に様々です。備えをライフスタイルとして、日々取り組んでいくことを考える。特別なことをしなくても、自然と備えが行える環境を整える。こうして「備え」を行っていきましょう。

サイト管理者・執筆専門家

高荷智也(たかにともや)
  • ソナエルワークス代表
  • 高荷智也Tomoya Takani
  • 備え・防災アドバイザー
    BCP策定アドバイザー

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