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家庭防災4b:短期(数日~半月)備蓄の準備リスト

最終更新日:

執筆者:高荷智也

1~2週間を想定する短期備蓄では、非常用トイレ、飲料水と食料、調理用のカセットコンロやガス、情報収集手段などを準備します。非常持ち出し袋と比較して量が多くなってきますので、防災専用の備蓄ではなく、普段から使える物と兼用するとよいでしょう。

食べ物について

水(飲料水)

 新型インフルエンザや社会混乱などで短期備蓄を用いる状況では、水道が維持される可能性もあります(特に新型インフルエンザパンデミック時は、厚生労働省のガイドラインでも水道が維持されることが前提となっています)。しかし大地震でライフラインが破壊された場合などは断水が生じるため、短期備蓄においても水の備蓄が必要です。

 水は1日あたり3リットルを目安とします。純粋な飲料水としては2リットル程度があればよいので、一部は調理に使ったり手洗いに使ったりと生活用水として用いることになります。飲料用としては必ずしも「水」である必要はありませんので、備蓄の一部はお茶などにしても構いません。普段飲んでいる銘柄があればそれを用いると非常時にも違和感なく摂取できます。

食糧

 非常持ち出し袋に入れたり避難所で消費したりするための食料は調理の必要がない「非常食」を中心にしますが、1~2週間分を用意する短期備蓄の場合、全ての食事をこの非常食でまかなってしまうと、かなりのコストがかかりますしラインナップにも限界が出てきます。そのため、短期備蓄用の食料には普段食べているものをできるだけ追加するようにします。

 主食類としては米・乾麺・パスタ・インスタントラーメンなどと、水と調理器具(カセットコンロと予備のガス)を両方準備しておいて調理して食べます。副食類としては、籠城生活の当初は冷蔵庫に入っている生鮮食品や冷凍食品を順に消費していき、これらがなくなったらレトルト食品、缶詰類、乾燥食品などを消費していきます。

 これらの食事は防災専用にする必要はありませんので、できるだけ普段から食べられるようなもの、レトルトカレー、おかずの缶詰、日常的に使える乾燥食品を多めにストックしておき、食べたら追加で買い足すという方法で、常に1~2週間分の食糧備蓄ができるようにしておくとよいでしょう。

ビタミン剤

 生鮮食品が不足しがちな備蓄生活では、ビタミン剤などを用意しておくと体調管理に役立ちます。マルチビタミン剤の錠剤、野菜ジュース、また粉の青汁などでもよいでしょう。普段からこうしたものを摂取している家庭であれば、「多めに買ってストックしておき使ったら補充する」方法ですぐ備蓄ができますが、全く消費しない家庭の場合はある程度防災用と割り切って、安価なビタミン錠剤を用意しておいてもよいでしょう。

嗜好品

 備蓄品を消費する籠城生活下においては、食事が貴重なストレス軽減の手段、気分転換の方法となりますので、自分と家族が好む嗜好品を入れておくことも重要です。特に子供がいる家庭の場合はおやつが子供のメンタルヘルスケアに大変役立ちます。これも普段食べているものを多めにストックして、食べたら補充するという備蓄方法が適しています。

調理器具

 備蓄生活をする場合は、電気・ガスに頼らない調理方法を準備することがきわめて重要です。火を使えるかどうかは食事のラインナップに大きな影響を与えますし、温かい食事はストレスの緩和に役立ちます。調理器具としてはカセットガスコンロや、アウトドア用のガスコンロが適していますので、予備のガスボンベとあわせて準備をしましょう。

 カセットガスコンロの場合、ガスボンベ1本でおおよそ60分の利用ができます。1人で使う場合は1日1本程度、4人家族だと1日2本程度が目安です。家族備蓄の場合、1週間分で14本、2週間分で28本です。普段からカセットガスを消費する家庭であれば、あらかじめ多めに買っておき、消費したら補充するという方法が使えます。

しかし普段カセットガスボンベを使わない家庭の場合は、防災用と割り切って備蓄をしてもよいでしょう。カセットガスボンベは缶が不足したり錆びたりしない限り、10年前のものでも使うことができますので、まとめ買いをして押し入れや物置の奥にしまい込んでしまっても構いません。完璧を期すのであれば、ボンベを1本ずつラップで巻くとさびの防止になります。

食器類

 備蓄生活時には水の使用に制限がかかる場合がありますので、洗わずに食器を使うための準備が必要です。普段使っている食器にラップやビニール袋をかぶせて使い捨てにしたり、紙皿を大量に購入しておいて使い捨てにしたりするのがよいでしょう。1食1枚として、4名×3食×2週間でも168枚、100均ショップでまとめ買いすればすぐ準備できます。

衛生管理について

非常用トイレ

備蓄品を用いる籠城生活では、トイレの確保が非常に重要です。水道が使えるのであれば問題ありませんが、断水をしてしまうと何かしらのトイレを用意する必要があります。庭付きの一戸建てであれば庭に穴を掘ってという対応もできますが、それでも露天にする訳にはいきませんので、足場の板・便器(のようなもの)・目隠しのテントなどが必要です。

 一方アパートやマンション、とくに都心のタワーマンションなどに住んでいる場合は、排泄物の全量を自宅内で保管をしなくてはならない可能性があるため、非常用トイレの準備が必須となります。量は1日あたり7回分を目安として、便器にかぶせるタイプのものが便利です。1週間あたり50回分、4人家族なら200回分、2週間なら倍の400回分が必要量です。

 こう書くと多く見えますが、必要な物はビニール袋と凝固剤(粉末剤)だけですので、大量に購入しておけばそれほどコストや収納スペースが必要になるわけではありません。また固めた汚物をまとめておくための大きなビニール袋などもあわせて用意しておきましょう。

トイレットペーパー

 非常用トイレを用いる際には、備蓄量と同じ量のトイレットペーパーも必要です。ただし防災専用に準備するのではなく、普段から少し多めに購入しておき、使っただけ補充をするという方法がおすすめです。これらの日用品は自分の地域が被災地にならなくても、生産地域が被害を受けるととたんに品薄になりますので、普段から多めに買っておいたほうがよいです。

ウェットティッシュ・除菌スプレー

 水が使えない場合、ウェットティッシュや除菌スプレーで手指を綺麗に保つことが、食中毒などの予防になります。ウェットティッシュは手洗いの代わりに用いたり、風呂には入れない場合の体ふきに使ったり、また調理用の鍋や食器を拭くためにもつかえますので、多めに準備してあると便利です。

 赤ちゃんや幼児がいる家庭では、日頃から大量のお尻ふきを消費しますので、数ヶ月分程度をまとめ買いして補充しながら使うとよいでしょう。普段あまり使わない家庭の場合でも、非常時にはかなり役立つアイテムになりますので防災用として備蓄するか、普段から少量でも消費するようにするとよいでしょう。

情報収集について

 非常時には定期的な情報収集が必須です。大地震の場合は今後の余震や二次災害の可能性について、支援物資や給水に関する情報を入手します。新型インフルエンザパンデミックなどで屋内に立てこもる場合は、ウィルスの流行状況や今後の見通し、パンデミックワクチンの接種に関する情報、生活物資の入手方法やライフラインの利用などの情報を入手します。

ラジオ

 長期間停電をするとテレビやインターネットが使えなくなりますので、避難時と同様備蓄品による籠城生活時においても携帯用のラジオは重要な情報源になります。イヤホンを使わなくても聞けるスピーカー付のラジオと予備の電池を準備しておきましょう。

乾電池式充電器

 携帯電話の基地局が生きていればスマートフォンなども重要な情報源になりますので、充電用の機材を用意しておきましょう。自宅が停電しているとモバイルバッテリーなどの充電ができなくなりますので、1台は乾電池式の充電器があると安心です。

乾電池

 ラジオやスマートフォンの充電をするために乾電池の備蓄が必要になります。家庭内には乾電池を使う器具がたくさんありますので、普段から数年分の消費量をまとめ買いしておき、古い者から消費して補充すると常に備蓄ができてよいでしょう。乾電池のサイズを変更するスペーサーなどもあると非常時に使い回せます。

非常用発電機

 非常時の停電に備えて発電機を用意してもよいですが、24時間動かし続けるのでなければ家庭の場合あまり活用シーンはありません。モバイル機器や充電式乾電池であれば、ガソリンやカセットガス式の発電機よりもソーラー充電器や、予備の乾電池を追加で購入しておいたほうが手軽です。一方医療機器や生命維持に関わる電気製品がある場合は必ず準備してください。

サイト管理者・執筆専門家

高荷智也(たかにともや)
  • ソナエルワークス代表
  • 高荷智也Tomoya Takani
  • 備え・防災アドバイザー
    BCP策定アドバイザー

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