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イラスト図解 コメのすべて
生産、流通から最新技術まで

有坪 民雄

コメに関するあらゆる知識を、豊富な図表と共に解説。優れた「コメ知識マニュアル」!

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概要・あらすじ

 本書は、「イラスト図解 コメのすべて -生産、流通から最新技術まで」というタイトルの通り、「コメ」に関するあらゆる事柄がまとめられているノウハウ本です。全てのページが文章+図表という構成になっているため、大変読みやすくわかりやすい構成になっています。

 内容としては、米の原産地から稲作の歴史、米農家の仕事や農業経営の話、また米を取り巻く経済や政治の動向などきわめて広範囲にわたりますが、米そのものに関する項目よりも、どちらかといえば米栽培と米農家の内情、また米を取り巻く社会的な環境などが中心です。

 米に関する事柄がとにかく詰め込まれており、グルメとしての「コメ」に関する知識ではなく、純粋に「コメ」全般に関する知識を得たい場合には強くお勧めします。内容が濃く、しかしイラスト満載であるため分かりやすい、きわめて優れた「コメマニュアル」といえます。

感想・思ったこと

 とにかく「コメ」に関する知識満載だなという印象の一冊です。しかも全ページにイラストや図表が入っているためスラスラと読み進むことができ、日本人にとってはなじみ深い米に関する話ということもあり、学ぶために読むというよりは、雑学本を読むような気軽さで読み進めることができます。

 たとえば苗作りから田植え、稲刈りと販売までの流れをまとめた「農家の仕事」では、米作りに関する基本的な事柄が丁寧にまとめられているのですが、効率的な田植えの手順や上手なコンバインの取り回し方などが、わざわざ図解付きで詳細に解説されており、脱帽の域に達しています。

 また米農家の収支状況や、米の価格の仕組みなどをまとめた「農家の経営学」などを読むと、5キロ2千円前後である米の価格に、納得感を覚えることができます。さらに麦やその他雑穀などの状況にもページが割かれており、「米+炊飯可能な主食」全般について、あらゆる知識が分かりやすく身につきます。

 米の消費量低下が叫ばれる昨今ですが、それでも日本人にとってなくてはならない米。米を主食とする国民としては、イネの特徴や米作りの仕組みなど、最低限の知識は持っておいてしかるべきと思います。「コメ」について学ぶ際には、ぜひおすすめをしたい一冊です。

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書籍の情報

著書名…イラスト図解 コメのすべて

生産、流通から最新技術まで

著者…有坪 民雄

出版社…日本実業出版社

初版発行日…2006/10/20

紹介文…出版元紹介文

日本の農業と食文化の中心、コメをあらゆる面から解説。栽培方法から、流通、ビジネス、最新技術、政治経済など、あらゆる面からコメについての話題、入門知識を集大成。消費者、生産者、流通業者を問わず、日本人なら必読の一冊。豊富なイラスト、写真で楽しく、リアルにコメの実情がわかる。見開き1項目、全項目にイラスト、写真、図表などを盛り込んだビジュアル解説。楽しみながら、コメの現在をリアルに理解できる。

目次

  • 第1章 世界のコメ、日本のコメ
    • 1-1 コメの位置づけ
    • 1-2 コメの種類
    • 1-3 コメの原産地は?
    • 1-4 なぜコメが主食になったのか
    • 1-5 北海道でコメ作りを
    • 1-6 世界一の生産技術
    • 1-7 コメの一生
    • 1-8 都会でコメを作ってみよう
    • COLUMN コメにまつわる偉人たち(1) 袁 隆平(ユアン・ロンピン)
  • 第2章 コメ農家の仕事
    • 2-1 苗作り
    • 2-2 耕起から代かき
    • 2-3 田植え
    • 2-4 水管理と防除
    • 2-5 稲刈り
    • 2-6 乾燥・もみすり
    • 2-7 バインダー稲刈り
    • 2-8 兼業農家のアウトソーシング
    • 2-9 農業委員会
    • 2-10 共同作業
    • COLUMN コメにまつわる偉人たち(2) 松島 省三
  • 第3章 おいしいコメを手に入れる法
    • 3-1 加工によって名前が変わる
    • 3-2 味を決める最大要素
    • 3-3 味を決めるほかの要素
    • 3-4 おいしさは人によっても違う
    • 3-5 こだわるなら米屋さんで買おう
    • 3-6 進化する炊飯器
    • 3-7 コメの保管
    • 3-8 農家から直接買い付けるコツ
    • COLUMN コメにまつわる偉人たち(3) 宇根 豊
  • 第4章 コメ農家の経営学
    • 4-1 コメでいくら儲かるのか
    • 4-2 なぜコメを作るのか
    • 4-3 コメ農家は多忙?
    • 4-4 日本のコメはなぜ高い?
    • 4-5 減反で生まれる放棄田
    • 4-6 古代米、香り米は諸刃の剣
    • 4-7 農家の経営力は弱いのか
    • 4-8 需要開拓の努力
    • 4-9 コストダウンの工夫
    • 4-10 農業生産法人と生産組合
    • 4-11 株式会社の参入
    • COLUMN コメにまつわる偉人たち(4) 井原 豊
  • 第5章 どこまで伸びる?コメの有機栽培
    • 5-1 消費者の誤解
    • 5-2 コメの敵と対する武器
    • 5-3 農薬使用の現実
    • 5-4 殺虫剤を減らす工夫
    • 5-5 草取りのあの手この手
    • 5-6 広がるアイガモ農法
    • 5-7 コメ用農薬は安全か
    • 5-8 知らぬ間に進む減農薬
    • 5-9 ポジティブリスト制度の実効性
    • 5-10 有機農業の伸びる余地
    • COLUMN コメにまつわる偉人たち(5) 福岡 正信
  • 第6章 コメビジネス
    • 6-1 日本一の米所
    • 6-2 多様化が進む米流通
    • 6-3 近づくコメ先物取引
    • 6-4 海外に目を向ける日本酒
    • 6-5 中国に活路を見いだす農業機械
    • 6-6 先行き不透明な農薬業界
    • 6-7 食育の問題点
    • 6-8 無洗米は環境にやさしいか
    • 6-9 コメ泥棒
    • COLUMN コメにまつわる偉人たち(6) 川崎 磯信
  • 第7章 新品種開発最前線
    • 7-1 昔のコメとどこが違う?
    • 7-2 味の時代の始まりと終わり
    • 7-3 機能性への戦略シフト
    • 7-4 遺伝子組み換えイネの動向
    • 7-5 パブリックアクセプタンス
    • 7-6 第二世代は発展途上国向け
    • COLUMN コメにまつわる偉人たち(7) 阿部 亀治
  • 第8章 コメの政治経済学
    • 8-1 WTOは何が問題なのか
    • 8-2 食管法はなぜつくられた?
    • 8-3 食管法が守ったもの
    • 8-4 ヤミ米と外圧
    • 8-5 生産性の戦い
    • 8-6 農水省の政策大転換
    • 8-7 今も残る保護政策
    • 8-8 地域の荒廃は防げるか
    • 8-9 自由化の意味
    • COLUMN コメにまつわる偉人たち(8) ゲルハルト・シュレーダー
  • 第9章 麦・雑穀の現在
    • 9-1 麦のいろいろ
    • 9-2 日本の麦栽培
    • 9-3 麦流通の仕組み
    • 9-4 麦の需要拡大策
    • 9-5 雑穀のいろいろ
    • 9-6 雑穀の作り方
    • 9-7 入手困難な国内産雑穀
    • 9-8 使える農薬がない!
    • 9-9 日本の雑穀は復活するか
    • COLUMN コメにまつわる偉人たち(9) 稲塚 権次郎

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