Voicyそなえるらじお #14『寝袋で避難所における衣食住を補完する』
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執筆者:高荷智也
おはようございます!備え・防災アドバイザー高荷智也がお送りする「死なない防災・そなえるらじお」、12月11日(金)、本日も備えて参りましょう!
防災グッズに「寝袋」は必要なのか?
本日は、寝袋のお話です。
昨日の放送で、防災用品ブランド「SONAENO」を立上げまして、第一弾の商品として「クッション型多機能寝袋」を公開した、というお話をさせていただきました。今回は続きとして、そもそもなぜ、寝袋、なのかというお話をいたします。
自然災害大国日本、避難所で必要な物は自前で準備
- 日本は、地球上のわずか0.25%の陸地面積に、地球で生じる自然現象の何割かが集中する、奇跡的な自然災害大国です。
- 大地震、噴火、台風、様々な自然現象による影響を、北海道から沖縄まで、いつでもどこでも受ける可能性があります。
- 一方、災害発生時に自宅で生活ができなくなった場合は、最寄りの避難所へ移動することになりますが、避難所の定員は住民全てをカバーしてはいません。
- 例えば東京都の場合は都民の23%分、大阪市の場合は市民の22%分が避難所の定員で、防災備蓄などもこの定員を基準に用意されています。
- そのため、大規模災害が発生して避難所の定員を超える、避難希望者が発生した場合は、場所も物資も足りなくなることがあり得ます。極端なことを言えば、避難所で提供されるのは床と天井だけ、という事態を覚悟して、基本的に衣食住を自分でまかなうための準備が必要になります。
- この時、衣食住の中の「住環境」を自前で用意する準備として、「寝袋」が有効なります。
寝具は重要
- 例えば避難所へ移動したとき、1人1枚の毛布などを受け取ることができれば、それはかなり恵まれた状態であると言えます。
- 家族で毛布1枚、あるいは何もなかった、ということを想定して、最低限の準備をしていきたいのですが、当然寝る場所や、寒さを凌ぐ場所を作るための道具も自前で準備することになります。
- これを手っ取り早く行うアイテムが、寝袋。ということで、避難生活で必要な衣食住の住環境を備蓄するためのアイテムとして、今回「クッション型・多機能寝袋」を開発したということになります。
いつもの便利と、もしもの備え
- 防災用品ブランドSONAENOでは、「いつもの便利と、もしもの備え」というコンセプトを掲げています。
- 寝袋についても、防災用に専用のものを購入するのは、コスト的に勿体無いですし、押入のどこかにしまい込んでしまい、持っていたことを忘れる、あるいは非常時にすぐ取り出せなくなり使えなくなる、といった事態も想定されます。
- そこで今回の寝袋は、普段はクッションとして利用できるようにしました。特別な収納ケースを使わず、チャックを閉じればクッションの形になるようになっています。
- また、その辺で売っている、45cm×45cmの好きな柄のクッションカバーに収納できるサイズになっていますので、日頃から目に入る場所に置いておき、普段はクッションとして活用し、非常時はそのままバッグにでも詰めて持って行く、という行為を想定した作りになっています。
本日も、ご安全に!
ということで、避難所における衣食住の「住環境」を自前で準備するために必要な「寝袋」、普段はクッションとして転がしておき、非常時はそのまま持っていく、という使い方で、「いつもの便利と、もしもの備え」を実践いただければと思っております。
それでは皆さま、本日も、ご安全に!