Voicyそなえるらじお #7『防災今日は何の日?1611年 慶長三陸地震』
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執筆者:高荷智也
おはようございます!備え・防災アドバイザー高荷智也がお送りする「死なない防災・そなえるらじお」、12月2日(水)、本日も備えて参りましょう!
1611年12月2日…慶長三陸地震発生
1611年12月2日、年号では慶長、旧暦では当時の10月28日、現在の三陸沖北部でマグニチュード8.1以上と推定される大地震が発生しました。
- まもなく3.11東日本大震災から10年目を迎えますが、同じ三陸沖での巨大地震が、この慶長三陸地震です。
- 震源が陸地から離れていたため、地震の揺れによる被害はほとんどなかったと想定されている。
- 一方、3.11東日本大震災時と同じく、巨大な津波発生の痕跡があります。
- 東北沿岸で20m以上、北海道では50m以上の高さまで津波が遡上した痕跡もあり、極めて大きな「津波地震」であった可能性があります。
- なお、慶長三陸地震の2ヶ月前、1611年9月27日は福島県会津地方を襲った「会津地震」が発生して、死者数千名を超える大きな被害を生じさせています。大地震の当たり年だったと言うことで、当時の大変さが想像されます。
三陸沖地震について
- 近い将来の発生が恐れられている地震に「南海トラフ地震」がありますが、三陸沖でも繰り返し大地震が発生しています。
- いまご紹介した「慶長三陸地震」をはじめ、特に大きな被害を出したものとしては、1896年の明治三陸地震、1933年の昭和三陸地震、そして2011年の東日本大震災など、津波を伴う巨大地震が定期的に生じています。
- ちなみに、慶長三陸地震が発生した1611年には、まだ「三陸」という地名はありませんでしたので、当時の言い方に直せば、「陸奥(りくおう)」「陸中(りくちゅう)」「陸前(りくぜん)」沖地震、になるのでしょうか。
- また近年では、特に大きな被害をもたらした地震について、自然現象としての地震の名前と、それによって生じた災害の名称が別々になることがあります。
- 3.11の場合は、自然現象としての地震の名前が「東北地方太平洋沖地震」で、これによって生じた災害の総称が「東日本大震災」となります。
本日も、ご安全に!
- 将来、必ず再発生する三陸沖の地震を始め、日本はいつでもどこでも巨大地震が発生する国です。
- 毎日怯えながら生活をする必要はありませんが、過去の地震被害などを学びつつ、いつ災害に巻き込まれてよい準備だけしておくことで、心安らかに日々を過ごせると思います。
それでは皆さま、本日も、ご安全に!