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Voicyそなえるらじお #10『二種類の南海トラフ地震、次に生じるのは?(1944年昭和東南海地震)』

最終更新日:

執筆者:高荷智也

Voicyそなえるらじお #10『二種類の南海トラフ地震、次に生じるのは?(1944年昭和東南海地震)』

おはようございます!備え・防災アドバイザー高荷智也がお送りする「死なない防災・そなえるらじお」、12月7日(月)、本日も備えて参りましょう!

近い将来の発生が想定される「南海トラフ地震」

12月7日は、76年前に昭和東南海地震が発生した日

  • 1944年・昭和19年12月7日の午後13時36分、紀伊半島沖の熊野灘でマグニチュード7.9の巨大地震が発生しました。
  • これはいわゆる、近い将来の発生が想定されている「南海トラフ地震」のひとつで、地震による強い揺れと津波の影響で、1千名以上の犠牲者が生じる大震災となりました。
  • 一方、太平洋戦争の末期であり、当時の軍部による情報統制の影響もあり、正確な被害の状況がつかめていないという問題もあります。
  • 私たち一般市民にとってみると、戦争と大地震というある種の複合災害に巻き込まれた形となり、大きな苦労があっただろうと想定されます。
  • ちなみに、この地震の2年後の1946年に「昭和南海地震」が発生しており、44年の東南海地震・46年の南海地震をまとめて、いわゆる「前回の南海トラフ地震」と呼ばれています。

南海トラフ地震とはなんなのか?

  • そもそも南海トラフとはなにか?
  • 静岡県の駿河湾から、愛知・三重・和歌山・四国・そして九州の日向灘にかけての海底には、日本列島が乗っている陸側のプレートの下に、海側のプレートが沈み込んでいる「溝」のような地形があり、これを「南海トラフ」と呼んでいます。
  • プレートの境界には、少しずつ「ひずみ」によるエネルギーが蓄積されていまして、これが限界に達したとき、プレートが一気に動いて巨大な地震が発生します。この「南海トラフのどこかで生じる大地震」が、つまり「南海トラフ地震」です。
  • このエネルギーの蓄積と開放による地震は、100年から200年おき周期で定期的に発生し続けています。いつ生じるかは分からないが、必ず次が来る、ということで、確率的には今後30年以内に70~80%程度の確率で生じると想定されています。

南海トラフの2種類の大地震について

  • 南海トラフで生じる大地震には、2つの種類があります。簡単に言えば「大規模な大地震」と、「甚大な巨大地震」です。
  • 南海トラフで生じる大地震は、地震が生じる場所により異なる通称がつけられます。駿河湾沖で生じれば「東海地震」、紀伊半島沖で生じれば「東南海地震」、四国沖で生じれば「南海地震」、宮崎県沖で生じれば「日向灘地震」という言う具合です。
  • この、南海トラフ区域のいずれかの場所で、歴史的に見ると百年から二百年の間隔で大地震が繰り返し発生し続けています。いずれかの大地震が単体で生じることもあれば、いくつかの地域の地震が連動することもあり、当然、連動型の大地震の方が被害も大きくなります。
  • また千年から数千年にいちど、南海トラフ区域全体を巻き込む、大規模な連動型の地震が生じることがあり、この超巨大な地震を「南海トラフ巨大地震」と呼んで、特別な警戒をしています。 

本日も、ご安全に!

次に発生する南海トラフの大地震が、東海・東南海・南海・日向灘のいずれかで生じる「大規模な大地震」なのか、あるいはこれらが全て連動する「甚大な南海トラフ巨大地震」になるのかは分かりませんが、いずれかの地震が生じることは確実ですので、日々の防災対策が重要だということになります。

それでは皆さま、本日も、ご安全に!

サイト管理者・執筆専門家

高荷智也(たかにともや)
  • ソナエルワークス代表
  • 高荷智也TAKANI Tomoya
  • 備え・防災アドバイザー
    BCP策定アドバイザー

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