Voicyそなえるらじお #32『富士山噴火による首都圏への影響と備え』
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執筆者:高荷智也

おはようございます!備え・防災アドバイザー高荷智也がお送りする「死なない防災・そなえるらじお」、1月13日(水)、本日も備えて参りましょう!
早く富士山に雪が積もって欲しい地元民です
本日のテーマは「富士山の噴火」です。
富士山に雪が積もらないのは、雪が降っていないから
全国で大雪の被害が続くなかで、富士山になかなか雪が積もらないということが少し話題になっています。ひどいゴシップ記事になると、富士山の噴火が迫っており、マグマが地表を温めているため雪が融けるから、などの説明もありますが、これはデマです。富士山に雪が積もらないのは、単純に雪が降っていないためです。
この放送を収録している静岡県三島市も富士山の麓ですが、この冬は雨や雪がビックリするほど降っていません。幸いというべきか、昨日ある程度まとまった雨が降りましたので、富士山の雲が晴れれば久しぶりに雪で白くなった山体が見られるかも知れません。
富士山噴火のタイプ
- さて、では富士山は噴火をしないのかといえば、必ず噴火します。
- 富士山は、ここ1000年程度の平均では数十年おきに噴火している活火山であり、一方前回の噴火は314年前の宝永噴火ですので、将来的に必ず噴火するのはまちがいありません。
- それが来年なのか、10年後なのか、100年後なのかは分かりませんが、明日噴火の兆候ありとニュースが流れても、おかしくはないわけです。
- 記録に残っている富士山噴火で特に規模が大きかったのは、1707年に大量の火山灰を噴出させた宝永噴火と、866年に大量の溶岩を噴出させた貞観噴火の2つが挙げられます。
- 次の噴火が、これらのような巨大噴火となるのか、なったとしてどのようなタイプの噴火になるのはか分かりませんが、もし前回の「宝永噴火」と同じように、大量の火山灰をまき散らす噴火が発生した場合、静岡や山梨などの近隣地域だけではなく、風下に当たる首都圏でも甚大が被害が生じると想定されています。
富士山噴火による首都圏への影響
- 具体的には、噴火により生じた大量の火山灰が、西から東の風にのって首都圏にも降り積もり、停電・断水・交通網のマヒなどの、壊滅的な被害を受ける、という想定です。
- こうした事態に備えて、特に健康上の問題を抱えている方は、富士山噴火の兆候が報じられたタイミングで避難をするため、遠方の親戚知人、あるいは一時的なホテル暮らしの計画などを簡単にでも立てておくことが重要ですし、
- 遠方避難が難しいという場合は、最低一週間、できれば二週間、可能ならそれ以上の防災備蓄品を日頃から準備して置くことが求められます。
本日も、ご安全に!
富士山の噴火と首都圏への影響についてお話をいたしましたが、所で気になることがあります。毎日のように噴火をしている鹿児島の桜島、あれだけ噴火しているのに鹿児島が火山灰で壊滅した…という話は聞きません、なぜでしょうか?次回はこの辺りの疑問に迫って参りたいと思います。
それでは皆さま、本日も引き続き、ご安全に!