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Voicyそなえるらじお #215 防災アドバイザーの自宅は意外と普通、重要なのは立地です

最終更新日:

執筆者:高荷智也

Voicyそなえるらじお #215 防災アドバイザーの自宅は意外と普通、重要なのは立地です

おはようございます!備え・防災アドバイザー高荷智也がお送りする「死なない防災・そなえるらじお」、10月14日(木)、本日も備えて参りましょう!

#住まいのこだわり

本日のテーマは「住まいのこだわり」です。

防災アドバイザーの家

  • 本日は、Voicy公式が定期的に行っているハッシュタグ企画に乗り、「#住まいのこだわり」というテーマでお話をしたいと思います。
  • 私、防災アドバイザーというお仕事をしておりますので、自宅がすごそうとか、地震の時に飛びそうとか、核戦争でも生き残りそうとか、そうしたことをよく言われます。
  • また、テレビなどのお仕事で、たまに防災アドバイザーの自宅を見る、的な特集として、自宅ロケを行うこともあります。
  • さて、夢を壊してしまうかもしれませんが、
  • 防災アドバイザー高荷の自宅は、核戦争が来れば普通に消えて無くなりますし、空も飛びませんし、割とどこにでもある普通の住宅です。
  • もう少し厳密に言えば、2000年の建築基準法改正の前年、1999年に、私の父親が建てた、セキスイハイムの住宅がベースで、
  • この家を、2012年に部分リフォームしまして、今は私の家族5人と、私の両親2人、合計7名で暮らしている二世帯住宅です。
  • リフォームローンがあと11年ありますので、当面は銀行のために人生を捧げる、ローンソルジャーとして生きております。

防災は家で決まる

  • そんな普通の住宅が私の自宅なのですが、ものすごい防災対策をしていたり、ものすごい防災グッズがたくさんあったり、ということはありません。
  • と言うより、防災対策が必要ということは、何かしら災害に対する不備があるということですし、たくさん防災グッズがあるということは、非常時に向けて足りなくなる何かがある、ということですので、
  • そもそも論で言えば、防災対策が不要な家造り、防災グッズが不要な立ち回りをすることが、まず重要だと言えるのです。
  • 例えば私の自宅は、いわゆる住宅メーカー製のそこそこ頑丈な家ですので、大地震の揺れで即倒壊する可能性は低いと考えております。
  • 例えば私が住む静岡県三島市には海がなく、全体的に標高も高いため、この時点で津波への対応が不要となります。
  • また三島市の住宅地は、箱根山の裾野を削って作られた高台にある新興住宅地が多く、洪水や土砂災害の恐れがほとんどありません。
  • さらに私のすんでいる地域は、地域協定により、敷地ギリギリに建物を建てることが禁止されているため、比較的隣の家との空間が広めに確保されており、火災の大規模な延焼が起こりづらい地域になっています。
  • これらのことから、地震の揺れによる建物の倒壊および、津波・高潮・洪水・内水氾濫・土砂災害・地震火災などのリスクが低く、避難対策がほとんど不要となります。
  • 過去の放送でも、究極の防災対策は引越というお話をよくしておりますが、
  • 沈んだり、崩れたり、燃えたりしない場所に建っている、大地震の揺れで即倒壊しない家に住めば、防災対策の半分は終わりであり、私の場合はそれを実践しているということになります。
  • しかも、このような環境はそれほど特別なものではなく、住む場所・住む家をきちんと選べば、大金持ちでなくとも普通に選択することができるのです。
  • これが、私なりの#住まいのこだわりとなります。

その他の対策

  • 建物が無事であれば、次に行うのは室内の安全対策、とくに大地震のゆれで即死しないための準備が重要です。
  • 理想的には、全ての家具を作り付けにして、家電やインテリアをガチガチに固定することですが、現実的には生活が窮屈になりすぎますので、オススメはしておりません。
  • 最低限、命にかかわる部分はガッチリ対策、その他の要素はある程度目をつぶり、防災対策と日常生活を上手く共存させることがポイントです。
  • 例えば、転倒して人にぶつかると命に関わる家具や、転倒すると避難経路をふさぐような物についてはガッチリ固定、それ以外はある程度よしとして、代わりにライトとスリッパを常備するなどの対策でもよいわけです。
  • 私の自宅の場合は、滞在時間の長いリビングのテレビボードや本棚などは作り付けの家具にして、そもそも転倒しない様にしたり、
  • キッチンの食器棚や冷蔵庫などはネジでガチガチに固定をし、食器棚の扉なども、耐震ラッチをつけて、普段は自由に開け閉めできますが、揺れたときだけ自動でロックしてくれるような器具を取りつけています。
  • 半面、転倒しても命に関わらない小さな家具や家電は固定していませんし、インテリアや雑貨などもある程度飾っています。防災的にはこうした物はない方がよいのですが、それだと生活が窮屈ですので、死なない所は妥協するというのが私なりの防災長続きポイントです。
  • ただ、ライフラインの停止は大変ですので、水や食べ物の日常備蓄は多めに行ったり、屋根に太陽光発電システムを乗せて日中は電気が使える様にしたり、といった準備は行っています。

本日も、ご安全に!

ということで、本日は「住まいのこだわり」のお話でございました。

こういうお話をしますと、今更引越なんてできないし、と思われる方も多いと思います。その場合は、避難の準備などをしつつ、お子さんやお孫さんがいる場合は、ぜひその子達が家を選ぶ際に、大切なポイントを教えてあげてください。

防災対策は自分の世代だけで終わることではありません、親子3世代、50年単位で取り組んで行く、一族を災害から守るための知恵だと言えます。これから引越をする人に、ぜひ「沈んだり、崩れたり、燃えたりしない場所にある、地震で潰れない家に住もう」と、教えてあげてください。

それでは皆さま、本日も引き続き、ご安全に!

サイト管理者・執筆専門家

高荷智也(たかにともや)
  • ソナエルワークス代表
  • 高荷智也TAKANI Tomoya
  • 備え・防災アドバイザー
    BCP策定アドバイザー

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