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Voicyそなえるらじお #217 自然災害を避ける海外移住、地震と噴火のない国は?

最終更新日:

執筆者:高荷智也

Voicyそなえるらじお #217 自然災害を避ける海外移住、地震と噴火のない国は?

おはようございます!備え・防災アドバイザー高荷智也がお送りする「死なない防災・そなえるらじお」、10月18日(月)、本日も備えて参りましょう!

コアラとカンガルー

本日のテーマは「自然災害を避けるための海外移住」です。

  • 本日はコメント欄へ頂いたご質問への回答です。
  • #212の放送『避難場所と避難所の違い、私はどこへ逃げれば良い?』
  • のコメント欄へ頂いたご質問…
  • 地震が少ない国へ海外移住するとしたら、どこかが良いでしょうか。また、地震はなくとも、ハリケーン、竜巻、洪水などが起きたり、インフラや治安や水質が悪かったり、色々なリスクがあるので、気になりました。
  • というご質問をいただきました。青紅葉さん、コメントのご投稿、ありがとうございます!

私ならオーストラリアを選びます

  • 自然災害を避けるために、どの国へ移住するのがよいか。
  • 好きに選べるのであれば、私は日本の南に位置する、オーストラリアを選択します。
  • なぜオーストラリアなのか、ひとつは巨大地震の発生が少ない場所であること、活動中の活火山がないこと、そして南半球にあることが理由です。
  • まず大地震ですが、津波を伴う巨大地震の大部分は、プレートの境界で発生します。日本が地震大国であるのはこの理由ですが、アメリカ東海岸、南米太平洋側、ニュージーランド、東南アジアなどの太平洋沿岸は地震が多い地域ですし、ヒマラヤ~トルコ~ギリシャ~イタリアといったユーラシア大陸の南側も地震が多い地域になります。
  • では大地震の影響を受けない地域はどこなのか、それはプレート境界から離れている場所で、例えばアメリカ・カナダの西海岸、南米およびアフリカの大西洋側、ヨーロッパの北部やロシア、そしてオーストラリアなどが、比較的地震の起こらない場所になります。
  • ただ、こうした地震が少ない国では、完全に地震を無視することができるのかといえばそうではなく、確率は低いですが希に大きな地震が発生します。
  • 例えばオーストラリアでは、1989年に、オーストラリア東部に位置するニューカッスル周辺で大きな地震が発生し、建物の倒壊、13名の死者が発生するなどの被害がでて、オーストラリアでも最大級の自然災害として記録されています。
  • またタイムリーなことに、先月9月22日にも、オーストラリアのメルボルン近くで、マグニチュード5.9の地震が発生し、建物などに被害が出ました。幸い死者を含む大きな被害は発生していませんでしたがこの地震は1989年のニューカッスル地震以来の、数十年にいちどレベルの災害でした。
  • 日本の場合、マグニチュード5クラスの地震は、平均すると3日に1回くらい、どこかで発生していますし、このオーストラリを揺るがせた、数十年にいちどレベルの地震が、日本で発生していた場合は、被害は限りなくゼロ、当日の朝刊に載るかどうかは微妙なレベル、という規模の地震です。
  • 地震が少ないため、地震対策がほとんど行われておらず、ゆえに小さな規模の地震でも被害がでる。といことは、日本人の感覚で、最低限の地震対策をオーストラリアで行っておけば、ほぼ無敵だと言うことになりますね。

巨大噴火について

  • オーストラリアのよいところ、2つ目は活火山がないことです。日本は世界有数の火山大国でもありますので、小規模な噴火から日本が滅亡しかねない超巨大噴火まで、確率的にはいつ起きてもおかしくない国です。
  • 直近ですと、富士山噴火による首都圏への大きな影響が心配されていたり、また本州より南側が全て火山灰で埋まる恐れのある超巨大噴火が、九州ではいつ発生していてもおかしくない時代であったりと、私たちは噴火の脅威と背中合わせで暮らしています。
  • その半面、日本はどこにいっても温泉を楽しめる国なのですが、このメリットと、噴火災害のデメリット、これをどう評価するかは、人により異なると思います。オーストラリアには活動中の活火山がないため、噴火リスクはほぼありません。ただし、温泉もほとんど存在しないため、温泉のない人生には耐えられない、という方にはおすすめできません。
  • また、地球上では、しばしば気候変動を伴う規模の超巨大噴火が発生します。日本では7000年程前に、鹿児島の南の沖合で発生しました。この噴火で、九州の縄文文化がいちど滅んでいることは考古学的な事実です。
  • 近くに火山がなければ、こうした超巨大噴火の直接的な影響を受けることはありません。ただ、超巨大噴火が生じると、地球レベルで太陽光が遮られることによる気温低下が発生し、食糧危機が起こります。
  • これはどこに住んでいても影響を受けるため、避けられない災害なのですが、超巨大噴火の直撃を受けている国は、直接影響と間接影響でどうにもならなくなりますので、火山がないというのは自然災害リスクを避けるという意味ではやはり有利です。

本日も、ご安全に!

さて、この自然災害を避けるための海外移住のお話、まだ長くなりそうですので、本日はここまで、明日続きをお話したいと思います。

それでは皆さま、本日も引き続き、ご安全に!

サイト管理者・執筆専門家

高荷智也(たかにともや)
  • ソナエルワークス代表
  • 高荷智也TAKANI Tomoya
  • 備え・防災アドバイザー
    BCP策定アドバイザー

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