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Voicyそなえるらじお #220 LEDにより消えたロウソク、進化した懐中電灯

最終更新日:

執筆者:高荷智也

Voicyそなえるらじお #220 LEDにより消えたロウソク、進化した懐中電灯

おはようございます!備え・防災アドバイザー高荷智也がお送りする「死なない防災・そなえるらじお」、10月21日(木)、本日も備えて参りましょう!

エジソン×竹=電球

本日のテーマは「懐中電灯の進化」です。

  • 本日10月21日は、「あかりの日」です。
  • 「あかりの日」は、1879年10月21日エジソンによって開発された実用的な白熱電球が40時間点灯し実用的なものに至り、その偉業を称えて制定されました。エジソンにちなんでいますが、アメリカの記念日ではなく、日本の記念日です。

非常時の最重要アイテム

  • さて、防災において明かりと言えば懐中電灯やランタンですが、非常時における照明の確保は極めて重要です。
  • 人間は暗闇で行動することができませんので、夜間の災害で停電が発生すると、ほとんど何もできなくなるからです。
  • 私も、防災リュックには複数の懐中電灯を必ず入れますし、
  • 通勤用の持ち歩きアイテムとしても、最も多く入っているのは照明機材です。
  • リュックサックのショルダーベルトに二つ、リュックサックの中に1つ、リュックに入れているパソコンを収納するサブバッグの中に1つ、リュックに入れているサブ防災ポーチの中に1つ、またスマホ照明として使えますので、どうやら私の場合、通勤時には六つの懐中電灯を持ち歩いているようです。改めて数えて見ると多いですね…。
  • ここまでとは言わずとも、通勤通学のカバンには懐中電灯をぜひ入れていただきたいですし、お家の中にも、防災リュックの中に、リビングに、トイレに、寝室の枕元にと、複数のライトをぜひ確保いただきたいと思います。

白色LEDによって消えたロウソクとマッチ

  • ところで、防災グッズも年々進化していますが、昔と現代で大きく進化したグッズのひとつが、やはり懐中電灯だろうと思います。
  • 20世紀に作成された防災グッズのリストには、照明としてよくロウソクとマッチを準備することが推奨されていました。
  • しかし直近の防災グッズリストには、ロウソクとマッチは火災の原因につながる恐れがあるため、むしろ入れない方がよいアイテムとして紹介されています。私自身は少なくともそのようにアドバイスしています。
  • 防災リストからなぜロウソクが消えたのか、それはLEDライトの登場と進化が大きな理由ではないでしょうか。
  • 20世紀の懐中電灯と言えば、豆電球を光源としたものが主力で、ランタンなどには小型の蛍光灯などが使われることもありました。
  • しかし、1996年に白色のLEDが誕生してから、急速に白熱灯や蛍光灯がLEDに置き換わりはじめ、これは懐中電灯の世界にも同じ現象をもたらしました。

懐中電灯の進化

  • 豆電球を光源とした懐中電灯は、LEDを光源とした懐中電灯と比較すると、衝撃に弱く、暗く、電力消費が多いというデメリットがありました。
  • 照明と言えばLEDライトだよね、という世代の方も増えている昨今ですが、白熱電球は光源が細い金属のフィラメントですので、寿命が短く、また衝撃を与えると折れます。
  • エジソンは、これに日本産の竹を採用することで、大きく改善したわけですが、防災用の懐中電灯は結構乱暴に扱われることもあり得るため、衝撃に弱い豆電球は光源としてなかなか使いづらいものでした。
  • また白熱灯は消費電力もLEDと比べると大きかったため、乾電池で長時間連続点灯するのが苦手でした。そのため夜間の室内照明としてロウソクが推奨されていたのですが、これもLEDに変わることで改善。単三乾電池1本あれば一晩は明るい照明を得られる様になっています。
  • 単三乾電池サイズのロウソクでは、ぼんやりとした暗い明かりをせいぜい数時間が良いところですので、これも防災的には大きな進歩だと言えます。
  • またLED懐中電灯は、とにかく安く作れます。その象徴が100円ショップ。いまどき100円ショップで売られている懐中電灯、メチャクチャ明るくて長時間使えます。明るさだけであれば、1000円以上するメーカー製のライトと変わりません。
  • もちろん、耐久性、防水防塵機能、使い勝手、乾電池の効率、などなど、メーカー製のライトは優れていますが、最低限の明かりを防災専用に準備するのであれば、100円ショップのライトでも十分使えます。乾電池とあわせてかっても200円というのはすごすぎます。

LEDライトを準備するなら

  • ちなみに懐中電灯、アメリカ英語ではフラッシュライト、イギリス英語ではトーチまたはトーチライトと呼ばれますが、すべて同じ物を意味しています。
  • また防災用に懐中電灯を購入するならば、ぜひ乾電池のサイズを統一することをオススメします。全て単三電池などにしておけば、電池の入れ替えで悩むことがありません。
  • さらに、100円ショップでLEDライトを買う場合は、ドライバーの有無を確認してください。たまに、メガネ用の精密ドライバーを使わないと、電池を入れる場所の蓋を開けられない商品がありますので、かならず確認を。避難所に持って行ってから気づくと詰みます。

本日も、ご安全に!

ということで、本日は「懐中電灯の進化」のお話でした。

懐中電灯、たまに点灯させて明かりがつくかどうかご確認ください。また予備のライトに電池を入れっぱなしにすると液漏れなどが起こる場合がありますので、普段使わないライトの電池は、フィルムをつけたまま入れておくことをオススメします。

それでは皆さま、本日も引き続き、ご安全に!

サイト管理者・執筆専門家

高荷智也(たかにともや)
  • ソナエルワークス代表
  • 高荷智也TAKANI Tomoya
  • 備え・防災アドバイザー
    BCP策定アドバイザー

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