備える.jp
サイトメニュー仕事依頼・お問合せ

Voicyそなえるらじお #211 首都圏震度5強・1週は余震警戒、具体的な内容はこれ

最終更新日:

執筆者:高荷智也

Voicyそなえるらじお #211 首都圏震度5強・1週は余震警戒、具体的な内容はこれ

おはようございます!備え・防災アドバイザー高荷智也がお送りする「死なない防災・そなえるらじお」、10月8日(金)、本日も備えて参りましょう!

首都直下地震の予行演習と考えましょう

本日のテーマは「大地震の余震警戒」のお話です。

首都圏でM6.1

  • 昨日10月7日の深夜、22時41分に、千葉県千葉市を震源とする、最大震度5強・マグニチュード5.9(速報6.1から更新)の大地震が発生しました。
  • 埼玉県川口市・宮代町(みやしろまち)、東京都足立区などで震度5強の強い揺れを観測した他、埼玉、東京、千葉、神奈川の広い地域で震度5弱の揺れを観測しています。
  • この地震の影響で、停電、断水、鉄道の運休などの影響が発生しました。
  • なお、この放送は、地震発生の約3時間後、気象庁の記者会見終了直後、10月8日の1時半前後に収録しておりますので、お話している内容は全て、地震発生3時間時点での内容となります。最新の被害状況などは、リアルタイムのニュースなどをご確認ください。

幸い、震源が浅かった 

  • この首都圏での地震、震源の深さが80kmとやや深い場所で発生した地震であったため、震源直上に当たる千葉市、および周辺でも震度5強の揺れで収まったのは、幸運なことでした。
  • 2018年に発生した、今回の地震と同程度、マグニチュード6.1だった大阪府北部地震では最大震度6弱を観測しましたが、この際の震源の深さは13km、1995年の阪神・淡路大震災の震源の深さは16kmでした。
  • 昨晩の地震が、浅い場所で発生していた場合は、いわゆる首都直下地震で想定されている被害につながった恐れもあるだけに、ニアミスとなった幸運を祈りつつ、改めて地震対策の見直しを行うきっかけにしていただきたい地震です。
  • というのも、どこかで大きな地震が発生すると、「1~2週間は余震や、さらに強いゆれに警戒を」などの報道がなされるため、「次」の揺れへの備えは急務となるからです。

地震直後にすべきこと

  • では、しばらくは余震に警戒、具体的に何をすべきでしょうか。
  • こちら、私のYouTubeチャンネル「そなえるTV」で詳しい動画解説をしておりますので、そちらもぜひご覧頂ければと思いますが…

  • まず、自宅が旧耐震基準で作られている古い建物であり、1回目の地震で被害を受けている場合は、事前避難が必要です。

避難をする、または準備もしておく

  • 自宅が、1981年6月1日以前に認可を受けた建てられた、いわゆる旧耐震基準の建物の場合、大地震の直撃を受けると即座に倒壊する恐れがあります。
  • また1981年6月1日以降に認可を受けて建てられた、いわゆる新耐震基準の建物の場合であっても、大地震の直撃で即ペシャンコになる可能性は低いですが、2回目の揺れに耐えられず倒壊することがあります。
  • 自宅が被害を受けている、または著しく不安だという場合は、自治体等が避難所を開設していれば移動するか、自力で親戚知人宅へ移動、またはホテルなどへ宿泊をしてしまう。
  • またすぐに移動するのは難しい、判断ができないという場合は、次の揺れの後に移動出来るように、持ち物などをまとめておくとよいでしょう。
  • また、自宅が海に近く津波の恐れがある場合、がけなどがあり土砂災害の恐れがある場合など、次の揺れの後に緊急避難が必要になるような場合は、玄関などに非常持出袋・防災リュックを、できれば常に、難しくとも1週間程度は置いておくことをオススメします。
  • また夜中に次の揺れが発生し、停電すると身動きが取れなくなり、避難が遅れて命にかかわる場合があります。ライトやメガネなどを地震の揺れで飛ばされない様に枕元に固定して置き、また着替えや靴などを袋に入れておいておくと良いでしょう。

家具や家電の片付けに注意

  • 建物が大丈夫という場合は、室内の安全対策が必要です。
  • 1回目の揺れで、家具が転倒したり、家電がズレたり、荷物やインテリアが床に落下したりしている場合は、片付けに注意して下さい。
  • 家具の転倒防止器具の緩みなどをチェックし、固く締め直すなどはぜひ行っていただきたいのですが、転倒しているような場合は、あえて不安定な元の姿に戻さず、1週間ほどは安定した横倒しのままにしたり、倒れても安全な場所に移動させておくなども手段となります。
  • 荷物や食器などが落下している場合も、そのまま戻した場合、次の強い揺れでまた落下する恐れがあります。しばらくは箱の中などに入れてしまっておくなど、揺れても大丈夫なようにしておいてください。
  • 地震の直後に、台所のアツアツのお鍋ややかんをどうにかしたい場合は、取り急ぎシンクの中においておくことで、次の揺れでひっくり返ってしまった場合の被害を防ぐことができます。
  • なお、こうした片付け、荷物の移動をする場合は、突発的な揺れに襲われる危険があります。できれば2名以上で作業、1名で作業する場合は、もし今この瞬間に揺れたらどうするか、をイメージしながら慎重に作業するようにしてください。
  • また、地震で、家具・家電・その他家財が、壊れたり傷ついたりなどしている場合は、片付けをする場合に、そのままの状態をスマホなどで写真に撮っておいてください。
  • 火災保険や地震保険などの請求、罹災証明・被災証明などの取得に役立つ場合があります。色々な角度から、被害の全容と、個別の状態が分かる様に撮影しておくことがポイントです。

ライフライン対応も

  • 次の地震で、突発的な停電などが発生する恐れもありますので、
  • スマートフォンの充電は、しばらく満タン付近を維持する。
  • モバイルバッテリーやポータブル電源があれば充電しておく。
  • 夜寝るときには、枕元にライト・手袋・スリッパか靴・着替えなどを常備しておく。
  • 冷凍庫に空きがあれば、8割ほど水を入れたペットボトルなどをぎっしり詰めて凍らせておく。
  • お風呂の浴槽に損傷がなければ、水を溜めておくようにする。ただし子どもやペットがいる場合は溺れる恐れもあるため、できればドアロックをかける。
  • といった対応も必要になります。
  • 水・食料・乾電池・その他防災グッズを追加するのも有効ですが、大地震直後は入手が難しくなることもあるため、できるだけ日常備蓄で普段から用意するようにしてください。

「次」の本番、強い揺れに警戒

  • また、余震警戒期間中には、次の揺れを察知する準備、実際に揺れた際の行動を定めておくことも重要です。
  • スマホなどの緊急地震速報の受信設定をオンにし、
  • Yahoo!防災アプリなどの緊急地震速報アプリをインストールし、
  • そして、緊急地震速報の音を聞いた瞬間、あるいはカタカタと揺れを感じた瞬間、パッと安全な場所へ身を隠す、という準備が必要になります。
  • 自宅であれば、家具や家電が倒れてこない、物が振ってこない、ガラスが割れてこない、安全ゾーンをどこかにつくっておき、
  • 緊急地震速報の音を聞いた瞬間、カタカタと揺れを感じた瞬間、そこへ飛び込んで身を守る、子どもやペットを抱きかかえる、そうした準備がまず必要です。
  • また外出中であれば、「いま、この瞬間緊急地震速報が鳴ったら、または揺れたら、どこを掴むか、どこへかがみ込むか」というセルフイメージトレーニングを行ってみることも有効です。
  • 通勤・通学・買い物などでお出かけの際には、ぜひ「今揺れたらどうするか」を、あちこちで考えてみてください。

本日も、ご安全に!

ということで、本日は「自然現象としての地震・自然災害としての地震」のお話でございました。

被害の詳細については、この放送が開始される頃、明らかになり報道されていると思われます。地震発生3時間時点では、甚大な被害という情報は入っておりませんが、

首都圏にお住まいの方につきましては、今回の揺れを首都直下地震の演習と考え、ぜひ生活の地震対策、足りなかった部分の補強について、ぜひ週末も活用してお考え下さい。

それでは皆さま、本日も引き続き、ご安全に!

サイト管理者・執筆専門家

高荷智也(たかにともや)
  • ソナエルワークス代表
  • 高荷智也TAKANI Tomoya
  • 備え・防災アドバイザー
    BCP策定アドバイザー

新着のブログ記事

ブログカテゴリ

備える.jp 新着記事