Voicyそなえるらじお #246 津波の恐れがないことを示す「津波予報」をチェック
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執筆者:高荷智也
おはようございます!備え・防災アドバイザー高荷智也がお送りする「死なない防災・そなえるらじお」、11月30日(火)、本日も備えて参りましょう!
家族サービス…という言い方は昭和だと思う
本日のテーマは「津波予報」です。
- 本日11月30日は、暦の上での秋の終わりであり、また史上最も台風が遅く上陸した日、1990年の台風28号の上陸日でもあります。
- これでいよいよ2021年の台風シーズンは終わりと思ってよいですが、一方大地震や津波にシーズンはありません。
- 昨晩、11月29日の21時41分、太平洋・伊豆鳥島近海で最大震度2、マグニチュード6.6の大きな地震が発生しました。
- 震源の深さは約10キロと浅く、都市直下で発生していたら死者が出る可能性もある規模の地震でした。
- また震源が海、そして深さが10キロと浅いため、緊急地震速報の発表と同時に、津波警戒のお知らせも発表されましたが、地震発生の8分後に、津波の心配がないことを示す「津波予報」が発表されています。
津波に関する情報について
- これは以前の放送でもお話をしましたが、大きな地震が発生した場合、沿岸部にいる際には津波への警戒が必要ですが、具体的には、気象庁から「津波の心配はありません」などの情報が出るまでは、警戒し続けることが重要です。
- 日本周辺で地震が発生しますと、地震発生から1~2分以内に、地震の震源地・深さ・規模などが推定されて、同時に津波発生の恐れについての検証が自動的に行われます。
- この時、津波の恐れがないことが最初から分かっている場合には、津波の心配がない旨の発表が、最初の地震情報で、震度などとあわせて発表されます。
- 一方、津波の恐れがある場合には最短2分、基準3分以内に、津波注意報・津波警報・大津波警報のいずれかが発表されます。
- ちなみに、注意報や警報という名称ですが、これは津波が発生する確率を表すものではなくて、高さの予測を示す目安です。津波注意報だから津波が起きないかもしれない、ではなく、最大1mの高さの津波がただちに襲来する恐れがあるという意味ですので、すぐに海岸から離れる必要があります。
- なお、津波警報の場合は最大3mの津波が、大津波警報の場合はそれ以上の高さの津波が襲来する恐れを意味しますので、全力で高台や避難ビルなどへ逃げることが重要です。
津波予報について
- 大地震発生後、津波による災害が生じる恐れのない場合には、「津波予報」という名称の情報が気象庁から発表されます。
- この津波予報には2つの種類があり、ひとつは地震発生後、津波の恐れはないが、20cm未満の海面変動が予想された場合に、特別防災対応は必要ないが、多少海面変動がありますというお知らせとしての「津波予報」が。
- もうひとつは、一度は津波注意報が発表され、そのご解除された後も、若干の海面変動が予想される場合で、この時は災害につながる恐れはないが、海水浴、釣り、海での作業などは注意が必要という意味合いの「津波予報」が発表されることになっています。
本日も、ご安全に!
ということで、本日は「津波予報」のお話でした。
- 「津波予報」という言葉は、天気予報のように将来的ななにかを教えてくれるような言葉に見えますが、実際には津波の恐れがないことを示す情報ですので、すこし言葉が悪いですね、「津波警戒解除情報」などに変わると、もう少し分かりやすいのかな、などと考えます。
- ちなみに、津波予報は、気象庁のHPや、Yahoo!防災速報をはじめとする各種アプリにも配信されるため、同じ情報を閲覧することができます。
それでは皆さま、本日も引き続き、ご安全に!