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Voicyそなえるらじお#55『大地震直後のライフライン対策、やっておきたいこと』

最終更新日:

執筆者:高荷智也

Voicyそなえるらじお#55『大地震直後のライフライン対策、やっておきたいこと』

おはようございます!備え・防災アドバイザー高荷智也がお送りする「死なない防災・そなえるらじお」、2月16日(火)、本日も備えて参りましょう!

大地震発生時、ライフライン停止への備えをどうするか

本日のテーマは「地震対策」です。

幸運にも大地震での死傷を避けられた、次はどうする?

  • 大地震の直後、数日から1週間程度は、突発的に生じる強い揺れに警戒。
  • 昨日は、「いま緊急地震速報が鳴ったら?」「いまカタカタ揺れ始めたら?」どこに身を隠すか、どう行動すべきか、イメージトレーニングを定期的に行うことが有効ですというお話をいたしました。
  • 本日は、こうした身の安全を確保することとあわせて、「強い揺れに警戒」期間中に行いたい、ライフラインの停止への備えについてご紹介いたします。

 停電に備える…照明の確保

  • 突発的な揺れの影響で、停電が発生する可能性があります。
  • 夜間の場合は身動きが取れなくなりますので、警戒期間中はライトを常時身につけておきたい所。スマートフォンでも良いですし、キーライトなどをホイッスルとあわせて、首からぶら下げておくのも良いでしょう。
  • また日頃から、寝室やお風呂場の脱衣所など無防備になりやすい場所や、玄関や廊下など避難経路になる場所に、停電時に自動点灯するライトなどを設置しておくことも有効です。
  • コンセントなどに挿しっぱなしにするタイプであれば、かってに充電されますので電池切れになる心配もなく、停電したら自動的に点灯し、またコンセントから引っこ抜けば懐中電灯としても利用可能です。

停電に備える…冷蔵庫対策

  • 突発的な停電で困るのが、食事周りです。
  • 例えば冷蔵庫・冷凍庫。
  • 冷凍庫は、中身がパンパンにつまっているほど、停電時に中身自体が保冷剤の役割を果たすため、冷気が長持ちします。家庭用の冷蔵庫の場合、一度も開けなければ数日間は冷凍状態を維持することができます。
  • そこで、大地震発生後、幸運にも停電を免れた場合は、空のペットボトルなどに水を8分目程度まで入れて、キャップを閉めて冷凍庫に詰め込みます。停電するまでに凍ってくれれば、停電時に保冷剤となり中身を守ってくれますし、溶ければ飲料水にもなります。
  • 実際に停電が発生した場合は、とにかく空ける回数を減らすことが、冷気を長持ちさせるポイントとなりますので、停電前に中身の整理や、何が入っているかの確認をしておくのもよいですね。

停電に備える…調理対策

  • 停電が発生すると、炊飯器、電子レンジ、電気オーブン、電気ポットをはじめ、様々な調理家電が使えなくなります。またコンロがIHの場合はやはり使えなくなりますし、停電が生じるほどの地震の直撃を受けた場合は、ガスも止まってしまうことが多くあります。
  • 温かい食事を取るために、また食中毒を防止するために、できるだけ食品を加熱できるような準備が必要です。
  • そこで、日頃からカセットコンロと、予備のガスを準備しておくことをオススメします。カセットコンロがあれば、お湯を沸かし、ご飯を炊き、調理を行うことが普段通りにできますので、ぜひ防災備蓄品として準備してみてください。
  • ちなみに、カセットガスボンベの消費期限は7年です。毎年1~2本程度使って、新品に入れ替えていけば、常に手元に10本程度のガスをキープすることができますので、備蓄を行うときは、定期的に消費して入れ替えることもお考え下さい。

断水に備える…飲料水の確保

  • 1回目の揺れの直後は水が出ていても、その後の揺れで断水が発生することがあります。
  • また停電が発生した場合も、マンションや高台の住宅地にお住まいの場合は、送水ポンプなどが停止してしまうため、水道管が無事でも水が出なくなることがありますので、停電対策と断水対策はセットで考えた方がよいです。
  • 大地震直後、まだ水が出ていれば、停電に備えた準備をしておきたい所です。
  • まず飲料水の確保、空の水筒、ポット、ペットボトルなどに水道水を入れて、きちんとフタを閉め、直射日光が当たらない場所に置いておきましょう。水道水には塩素が含まれていますので、数日から1週間程度は保管することができます。
  • なお、煮沸してしまったり、フタを空けたまま保管をしていると塩素が抜けて長期保存できなくなりますので、水道水はそのまま保存する様にしてください。

断水に備える…生活用水の確保

  • 次に生活用水の確保ですが、よくあるのがお風呂の活用です。地震直後にお風呂場に水を貯めておくなどが推奨されることがありますが、少し注意が必要です。
  • お風呂に貯めた水は、トイレを流したり、洗濯に使ったり、食器洗いに用いたりすることになりますが、大地震の直撃を受けて建物などに被害が発生している場合、配水管が損傷していると水が流せなくなります。
  • マンションなどの場合は、下の階に汚水があふれ出すことになりますので、配管の点検が終わるまでは水を流してはいけないルールになっているような場合もあります。こうすると、せっかく水を溜めても使えない恐れがありますので、まず排水に関するルールや規則を確認するようにしてください。
  • 水が流せない場合には、非常用トイレを使うことになります。自宅のトイレが無事であれば、袋を被せ、凝固剤を掛けて、後日ゴミ回収が再開したら出すことになります。日頃から、家族の人数分、×5回程度、×1週間分の非常用トイレはぜひ備蓄をするようにしてください。
  • 建物被害がなかった場合や、戸建ての場合は、お風呂の水を生活用水として活用できます。ただし入浴後のお湯は雑菌まみれとなりますので、まだ停電しておらず水も出ている場合は、お風呂を洗って新しい水を溜めておくことも有効です。
  • その後沸かして入浴する場合も、数日間は入浴剤などは入れずに使った方が、洗濯などにも使いやすいです。

本日も、ご安全に!

大地震直後、ライフラインがまだ動いている間に準備をすることができれば、その後の性活が少しでも楽になります。これは地震だけでなく、台風や大雨の直前にも有効なことですので、ぜひ覚えておいてください。

それでは皆さま、本日も引き続き、ご安全に!

サイト管理者・執筆専門家

高荷智也(たかにともや)
  • ソナエルワークス代表
  • 高荷智也TAKANI Tomoya
  • 備え・防災アドバイザー
    BCP策定アドバイザー

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