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Voicyそなえるらじお #59『非常時の連絡手段を変えたスマホの超絶進化』

最終更新日:

執筆者:高荷智也

Voicyそなえるらじお #59『非常時の連絡手段を変えたスマホの超絶進化』

おはようございます!備え・防災アドバイザー高荷智也がお送りする「死なない防災・そなえるらじお」、2月22日、にゃん・にゃん・にゃんの(月)、本日も備えて参りましょう!

非常時の連絡手段を変えたスマートフォンの進化

本日2月22日はiモードがサービスを開始した日です。22年前の1999年2月22日、NTTドコモが世界初となる、携帯電話からインターネットに接続するサービスとして、iモードを始めました。ちなみに私は20年間auユーザーですので、iモードではなくezwebのお世話になってきました。

ということで本日のテーマは「災害と連絡手段」です。

災害発生時の通信環境について

平時の連絡手段としては、電子メールや電話を用いることが多いですが、非常時にはこれらの手段が利用できなくなるケースが多くあります。発災直後の状況とその後の推移について見てみましょう。

■発災直後の状況

  • 大地震などが発生した場合、被災地内部では電話の受発信が増大することで、回線がダウンする輻輳(ふくそう)が発生したり、これを防ぐために通信規制が行われて一般の電話が使えなくなったりすることが過去の災害で生じています。
  • また電子メールについても、安否確認システムからの自動配信や各種の連絡の増加により、大規模な遅延や不達が生じています。
  • 一方インターネットについては、アクセス集中による速度低下は生じても、まったく接続ができなくなるということはあまり発生していません。
  • そのため災害時の連絡手段としては、電話やメールだけでなく、インターネット接続によるものを準備することが適切です。
  • なお相手方の電話番号しか分からないという場合、それが携帯番号であれば、音声通話はできなくともSMSによるテキスト送信は可能な場合がありますので、これを用いることも代替手段となります。

■発災数時間~数日後

  • 災害の影響で大規模な停電が発生した場合、コンセントに依存する通信機器は利用できなくなります。
  • 固定電話やデスクトップパソコンなどが該当しますが、無線LANルーターなども停止するため、ノートパソコンやスマートフォンについても、wifiで接続しているものは使うことができなくなります。
  • 一方、携帯電話の基地局が物理的な破壊をまぬがれていれば、数時間から一日程度はバッテリーや発電機で動作するため、3G・4G・LTE・5Gなどの携帯電波網を用いた通話やインターネット接続は可能です。
  • なお、都道府県の県庁や市町村の役場などをカバーする携帯基地局は、各携帯会社が長期停電に対応した設備などを準備していますので、停電が長期化する場合はこうした施設の近くへ移動してスマートフォンなどを使うという手段も考えられます。
  • いずれにしても、携帯電話やスマートフォンなどの端末自体の電源が落ちていると使用できませんので、防災対策の一環としてモバイルバッテリーなどの充電手段を平時から準備しておくとよいでしょう。

スマートフォンとインターネットの活用

ということで、普段使っている通信手段の中では、モバイルによるインターネットが非常時にもつながりやすい手段となりますので、家族との安否確認や連絡については、スマートフォンによる連絡手段を準備しておくことが適切です。

■トークアプリの活用

  • スマートフォンを用いる場合でも、電話や電子メールを使うのでは意味がありません。インターネットで完結する手段を選択する必要があります。
  • 身近なアプリでは「LINE(ライン)」が上げられます。これはインターネットのみでやり取りをするアプリですので、電話が規制される状況でも、音声通話や文字連絡が可能です。
  • ただし、同じLINEでも「LINE Out(ラインアウト)」は、電話回線を使ったサービスですので、こちらは非常時には使わない方がよいでしょう。
  • 同じようなアプリとしては、「スカイプ」「メッセンジャー」「ハングアウト」などのアプリも同じような使い方が可能です。ただし通話したい相手がアプリを利用していなければ使えませんので、家族や連絡をしたい相手がいる場合は、事前にアプリのインストールと友達登録などを済ませておきましょう。

本日も、ご安全に!

なお、2011年、3.11東日本大震災の時には、まだスマートフォンよりもガラケーの普及率が圧倒的に高い時代あり、かつ、まだスマートフォンにもLINEは存在しておらず、電話やメールが繋がらなくなる状況で、連絡を取り合うことが難しいという状況が頻発しました。
その後2011年6月23日に、LINEがサービスを開始し、さらに2014年頃にスマートフォンの普及率がガラケーを超える状況になり、インターネットを使った非常時の通信環境が整ったという状況を迎えています。スマートフォンは、ある意味で近年進化を遂げた防災グッズのひとつであるといえますね。

それでは皆さま、本日も引き続き、ご安全に!

サイト管理者・執筆専門家

高荷智也(たかにともや)
  • ソナエルワークス代表
  • 高荷智也TAKANI Tomoya
  • 備え・防災アドバイザー
    BCP策定アドバイザー

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