Voicyそなえるらじお #72『3.12長野県北部地震、3.15静岡県東部地震』
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執筆者:高荷智也

おはようございます!備え・防災アドバイザー高荷智也がお送りする「死なない防災・そなえるらじお」、3月12日(金)、本日も備えて参りましょう!
飛び道具で攻撃をしかける3.11
本日のテーマは「地震対策」です。
2011年長野県北部地震
2011年3月12日は、最大震度6強の揺れによる3名の死者が発生した震災、マグニチュード6.7の長野県北部地震、通称・栄村大震災が発生した日です。
- 3.11東日本大震災を生じさせた、東北地方太平洋沖地震
- マグニチュード9とあまりに巨大すぎる地震だったため、発生したあとも大規模な余震、または誘発地震がバンバン発生し続けました
- つい先日、2021年2月13日にも、福島沖で最大震度6強を観測した、M7.3の大地震が3.11の「余震」として発生しました
- 3月12日に、長野県栄村(さかえむら)と新潟県津南町(つなんまち)の境界辺りで発生した、M6.7の大地震は、3.11東北地方太平洋沖地震による「誘発地震」と考えられています。
- 特に、震度6強を観測した長野県栄村では大きな被害が発生しました。
- この地震では、規模の大きな余震も発生し、
- 地震発生の約30分後に、最大震度6弱を観測したM5.9の地震が、
- その1時間後に、再度、最大震度6弱を観測したM5.3の地震が発生し、
- その後も震度5弱を3回、震度5強を1回観測するなど、大きな余震が続きました。
- この地震では、長野県栄村で3名の死者が発生した他、2,500棟程度の住宅が、全壊・半壊・一部損壊の被害を出しています。
- 単体で発生すれば「大震災」として記録に残る地震ですが、3.11の翌日に発生したことから、どうしても東日本大震災の被害に埋もれる印象となってしまっております。
2011年静岡県東部地震
- さらに、3.11から4日後、2011年4月15日には、最大震度6強を観測したマグニチュード6.4の静岡県東部地震が、静岡県東部、富士山の真下で発生しています。
- この地震も、3.11・東北地方太平洋沖地震による誘発地震として考えられておりまして、
- 幸い死亡者は出なかったものの、負傷者約50名、建物の一部損壊が500棟以上生じるなどの被害が発生しました。
- この地震、発生した直後は、まさか東海地震が連動したのかと、周辺住民や防災関係者の心臓を止めるようなショックを与えましたが、
- どうやら東海地震とは関係内容だ、ということが分かるにつれて、今度は、
- まさか富士山の噴火を誘発させるのではないかと、周辺住民や防災関係者の心臓を再度止めにくる、凶悪なメンタル攻撃をしかける地震となりました。
- ただし、では富士山はもう安全になったのかと言えばそういうことではなく、
- 実際、20世紀以降に、地球上で発生したマグニチュード9クラスの、5回の超巨大地震において、毎回近隣の噴火が誘発されており、
- 3.11から「わずか10年」しか立っていないことを考えると、富士山を含め、国内で大規模な噴火が発生してもおかしくない、ということを前提とした、事前対策は不可欠であると言えます。
本日も、ご安全に!
近い将来の発生が想定されている南海トラフ地震も、規模が大きくなった場合は、大きな余震や誘発地震を招く可能性があります。直接的な被災者とならなかった場合でも、他人事とせず、どこかで大きな地震が発生した直後、1週間程度は、普段よりも地震への警戒を強めるようにすることは、効果的です。
それでは皆さま、本日も引き続き、ご安全に!