Voicyそなえるらじお #78『海で・揺れたら・逃げる! 3/20 宮城県沖M6.9の大地震』
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執筆者:高荷智也
おはようございます!備え・防災アドバイザー高荷智也がお送りする「死なない防災・そなえるらじお」、3月22日(月)、本日も備えて参りましょう!
揺れたら避難は海岸の常識
今日のテーマは「津波対策」です。
- 週末の土曜日夕方、
- 2021年3月20日、18時9分、宮城県沖でM6.9の大地震が発生しました。
- 宮城県内10の市町村で最大震度5強を観測した他、北海道から近畿地方に書けて震度5弱~震度1の揺れを観測しました。
- 気象庁の発表によると、この地震は3.11東北地方太平洋沖地震の余震と発表されています。
- 先月2021年2月13日にも、福島県沖でM7.3の大地震が発生し、死者1名の被害が生じました。
- 1ヶ月後の強い揺れということで、まだまだ、3.11の余震が継続するのだということを感じさせる地震となりました。
- なお、日本の場合、いつでもどこでも最大規模の地震が発生する国ですので、基本的は常日頃からの地震警戒が必須です。
- ただ、大きな地震が発生した直後は、とくに周辺地域について、強い余震や、より大きな地震が生じやすくなります。
- 少なくとも今週いっぱいの間は、強い揺れに警戒するようにしましょう。
津波注意報が発表
- 先月2月13日の福島沖の地震では、津波注意報・警報は発表されませんでしたが、 今回の地震では、宮城県沿岸に対して「津波注意報」が発表されました。幸い明確な津波は観測されずに、発表から1時間20分後、津波注意報は解除されました。
- 津波に関する情報が発表された地震は、2019年6月18日の山形県沖地震以来約2年ぶり、また東北沿岸に関しては、2016年11月22日の福島県沖の地震以来約5年ぶりとなりました。
- 改めて、津波に関する情報についておさらいをしておきましょう。
津波に関する情報の種類と注意
- 気象庁から発表される津波に関する情報は3種類あります、
- 最大1mの津波が想定される場合に発表される「津波注意報」
- 最大3mの津波が想定される場合に発表される「津波警報」
- 津波の高さが3mを超えると想定される場合に発表される「大津波警報」です
- 津波に関する情報は、他の注意報・警報と異なり注意する点があります。
- 例えば大雨や暴風に関する注意報や警報は、地域に応じた基準を超える現象が発生すると想定される場合に、発表されます。
- ただ、例えば大雨注意報や強風注意報などは、確かに注意は必要ですが、必要な対策を講じておけば、基本的に被害が生じる可能性は小さいと言えます。
- しかし、津波の場合は、一番レベルの低い津波注意報であっても、最大で1mの津波が襲来する可能性があります。
- この1mの津波というものは、人間が巻きこまれた場合、死亡率がほぼ100%となる高さなのです。
海にいた場合は即座に避難
- 高さ1mの津波は、高さ1mの波ではありません。
- 津波は、幅数十キロから数百キロにのぼる、海面上昇の現象です。
- 高さ1mの津波が海岸に到達したとき、そのはるか数十キロ、数百キロ後方まで、高さ1mの海水のダムが続いているような状況となります。
- この巨大に圧力に飲み込まれた場合、100%溺れて、死にます。
- さらに、津波の影響で、破壊された漁業の器具、流されてきたガレキなどが押し寄せている恐れもあるため、泳いで逃げればよいというモノではなくなります。
- これから春を迎え、夏となります。
- 昨年は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で、国内多くの海岸が閉鎖されましたが、今年は流行度合いによっては海のレジャーが復活しているかもしれません。
- 夏場、海辺で遊んでいる際に地震の揺れを感じた時、
- スマホで緊急地震速報を受信した時、
- 津波警報が発表されたとき、
- また、海岸に津波フラッグと呼ばれる、紅白格子状の旗が揚がった場合、
- 全力で海岸から離れて、高台、津波避難タワーなどへ逃げて下さい。
- 海遊びをする際には、かならず避難場所を確認してから、これが楽しいレジャーのお作法です。
本日も、ご安全に!
ということで、本日は「津波」に関する注意点のおさらいでした。温かくなり、海岸を散歩したり、遊びに行くことも増える季節となります。海で、揺れたら、逃げる。日本人の常識として、ぜひ意識してください。
それでは皆さま、本日も引き続き、ご安全に!