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Voicyそなえるらじお #85『2000年有珠山噴火、次の噴火は明日かもしれない、火山と共生する地域』

最終更新日:

執筆者:高荷智也

Voicyそなえるらじお #85『2000年有珠山噴火、次の噴火は明日かもしれない、火山と共生する地域』

おはようございます!備え・防災アドバイザー高荷智也がお送りする「死なない防災・そなえるらじお」、3月31日(水)、本日も備えて参りましょう!

住宅街での噴火

今日のテーマは「火山の噴火」です。

ちょうど21年前の今日、2000年3月31日に、北海道・洞爺湖の南側・有珠山が噴火をしました。

  • 噴火の4日前、3月27日頃から体に感じない地震活動が増加をし始め、
  • 噴火の3日前、3月28日頃から体に感じる地震が増加を始め、
  • 噴火の2日前、3月29日は気象庁から緊急火山情報が発表され、周辺の自治体では1万人ほどの住民を、事前に避難させることができていたため、人的な被害が発生しなかったことは幸運でした。
  • そして3月31日の昼過ぎ、午後13時7分に、大規模な噴火が始まりました。

有珠山の噴火は「その辺で」始まった

  • 火山の噴火、イメージとしては山の頂上なり、山腹なり、高い場所から始まるような印象があります。
  • 多くの場合はこれが正しいのですが、2000年の有珠山噴火の場合は、
  • 近くを走っていた国道230号線や、集落の民家を巻きこむ形で、近隣に火口が発生して噴火が発生しました。
  • 避難が行われていなければ、大勢の命が失われていたかも知れない、街の中での噴火というのは、かなり恐ろしい状況であることが想定されます。
  • また、直接噴火口が開いた国道はもちろん破壊され寸断されましたが、周辺地域についても、噴石、火山灰、土地の隆起や地割れの影響でメチャクチャに破壊されるなど、被害が発生しました。
  • この噴火は、1年半後、2001年の9月に終息しましたが、比較的小規模な噴火だったにもかかわらず、街の居住地にかかった場所で噴火が発生したため、道路やライフラインの破壊、約850戸の家屋に被害が生じるなど、大きな影響をもたらしました。

有珠山は定期的に噴火する火山

  • 有珠山の噴火はめずらしいものではなく、明治以降だけでも、
  • 1910年、1943年、1977年、2000年と、20~30年間隔で噴火が生じています。
  • 前回の噴火から今年で21年目となりますので、実は有珠山、次の噴火がいつ発生してもおかしくない時期になっているのです。
  • ただ、これだけ規則的に噴火をし、かつ過去のデータも豊富な火山ですので、有珠山に限って言えば、噴火の不意打ちを食らう可能性は低く、かなり高い確率で事前に警告が出て、避難などを行うことができます。
  • また有珠山の噴火ハザードマップも整備されているため、
  • ある意味では、火山と共に暮らす地域、として準備が万全であると言えるわけです。

本日も、ご安全に!

ということで、本日は「2000年北海道・有珠山噴火」のお話でした。有珠山が噴火しますと、函館から札幌までのルートの南側がストップしてしまいますので、北海道新幹線の速い開業などが望まれるところですね、いえ、決して、私が早く乗りたいだけ、と言うわけではありません…。

それでは皆さま、本日も引き続き、ご安全に!

サイト管理者・執筆専門家

高荷智也(たかにともや)
  • ソナエルワークス代表
  • 高荷智也TAKANI Tomoya
  • 備え・防災アドバイザー
    BCP策定アドバイザー

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