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Voicyそなえるらじお #98『生殺与奪の権を他人に握らせない!ことは防災でも基本』

最終更新日:

執筆者:高荷智也

Voicyそなえるらじお #98『生殺与奪の権を他人に握らせない!ことは防災でも基本』

おはようございます!備え・防災アドバイザー高荷智也がお送りする「死なない防災・そなえるらじお」、4月19日(月)、本日も備えて参りましょう!

生殺与奪の権を他人に握らせない

本日のテーマは、「防災雑談」です。

  • ちょうど2年前の本日、2019年4月19日に、東京都豊島区東池袋で交通事故が発生しました。横断歩道を通行中の母子2名が死亡、運転手を含む10名が負傷した、東池袋 自動車暴走死傷事故の発生です。
  • この事故は、当時87歳だった加害者が、3歳の女の子と31歳の母親を死亡させるというこの世の不条理さ、そして加害者がすぐに逮捕されなかったことと、その報道内容に関する様々な状況により、大きな関心を集めました。
  • 改めて、命を落とされた2名の被害者の方の、ご冥福をお祈りいたします。

命を守る法律

  • 防災対策、あるいは命を守る準備において重要な考え方として、「自分と家族の命は自分と家族が守る」ということが大切だと、私は思います。
  • 漫画「鬼滅の刃」の第一話で、「生殺与奪の権を他人に握らせるな」というセリフがありますが、これはまさに、防災対策・命を守る準備においても重要な考え方です。
  • 赤信号を守るのは何のためでしょうか、それは法律違反になるからではなく、自動車にはねられて死なないために守るのです。
  • シートベルトは何のためにつけるのでしょうか、これも法律違反になるからではなく、事故が起きた際に自分が死なないために装着するのです。
  • 台風で避難指示が出た際に、なぜ避難場所へ移動するのでしょうか。それは行政から指示が出たからではなく、当然自分と家族が死なないために避難するのです。
  • 家具の固定や非常食の備蓄は何のために行うのでしょうか。それはYouTubeやvoicyで防災の専門家が「やった方がよい」と言っていたからではなく、災害で死なないために行うのです。
  • 命を守るための法律は重要です、ですからこれに違反した場合は、法律に則って処罰されることになります。赤信号を無視すること、飲酒運転をすること、建築基準法に違反した建物を作ること、それを守らなければ人が死ぬため、こうした法律違反については厳重に処罰されなければなりません。
  • 本日で2年目を迎える、東池袋自動車暴走死傷事故、法律を守っていた親子が、結果的に法律を破ることになった高齢者に殺されてしまった事件、これは命を守る法律の考え方に則って、きちんと処罰されなければならないと思います。

命を守るのは自分

  • その一方で、法律というものはあくまでも人間の行動をしばる決め事であり、それ自体に命を守る効果はないという事実を、きちんと受け止めて置くことも重要です。

■国防について

  • 日本国憲法第9条を毎日唱えていれば、無敵のバリアが日本を周辺国の武力攻撃から守ってくれるのであれば、私も喜んで全文を唱え続けることになるでしょう。しかしそうではないため、日本には自衛隊があります

■警察について

  • 人に危害を加えてはいけない、これは常識であり、法律でも定められていることです。しかし実際には、傷害事件や殺人事件が発生するため警察が存在しますが、それでも被害を全て防げる訳ではありません。そのため、身の危険を感じている人は、法律を超えて護身用具などを持ち歩くことになります。

■交通ルールについて

  • 法律に則って交通ルールを守っていれば、交通違反をした自動車が爆発四散してくれるのであれば、とにかく自分がルールを守ることだけを意識すればOKです。ところが現実には、しばしば自動車が赤信号や歩道に突っ込んで人を死なせたり、危険運転に巻きこまれた他の車が事故にあったりします。
  • そのため、自分と家族の命を守るためには、青信号であっても横断歩道を渡る際には左右の確認を行うことが重要ですし、交差点で信号待ちをする際には、車が突っ込んでくるかもしれないと考えて、3歩下がった所に立つなどのスタイルが重要になります。

■災害時の避難について

  • 台風の被害が想定される際、自治体からの避難指示が遅れると、被害が拡大したといって、クレームや非難が行政に寄せられます。その逆に、早く避難指示を出して、結果的に何も災害が起こらなかったりすると、過剰対応だと、やはりクレームや非難が行政に寄せられます。
  • しかしこれは危険な考え方で、自分や家族の命を行政に委ねていることになってしまいます。避難指示などが無くとも、危険を感じる場合は自主的に避難をする避難指示などはあくまでもきっかけにすぎないという意識が重要です。

本日も、ご安全に!

ということで、本日は「生殺与奪の権を他人に握らせない」お話でした。

自分と家族の命がかかっている行為については、基本的に他人を信用しない、自分たちで最大限努力をするという意識が、重要です。道を歩くとき、台風接近のニュースを聞いたとき、ぜひ思い出していただければと思います。

それでは皆さま、本日も引き続き、ご安全に!

サイト管理者・執筆専門家

高荷智也(たかにともや)
  • ソナエルワークス代表
  • 高荷智也TAKANI Tomoya
  • 備え・防災アドバイザー
    BCP策定アドバイザー

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