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Voicyそなえるらじお #90『備蓄品の消費方法を考えるのではなく、消費しやすいものを備蓄する』

最終更新日:

執筆者:高荷智也

Voicyそなえるらじお #90『備蓄品の消費方法を考えるのではなく、消費しやすいものを備蓄する』

おはようございます!備え・防災アドバイザー高荷智也がお送りする「死なない防災・そなえるらじお」、4月7日(水)、本日も備えて参りましょう!

ローリングストック…個人的には「日常備蓄」が好き

本日のテーマは「日常備蓄」です。

緊急事態宣言から1年

ちょうど1年前の本日、2020年4月7日に、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する、1回目の緊急事態宣言が日本政府から発表されました。

  • 2020年4月7日発表の、新規感染者数は377名、
  • 1年後、2021年4月6日発表の、新規感染者数は1,554名、
  • 今思えば、という規模での緊急事態宣言ではありましたが、
  • まだウイルスの特性が分かっていない状態での緊急事態宣言ということで、あの頃は大都市の駅前などから人が完全に消えるなど、厳戒態勢が取られておりました。
  • その後の推移は、私達がこの1年間で体験してきた通りですが、まだまだ、悲観する状況でもなければ、楽観できる状態でもない、そんな状況が続いております。
  • 昨年4月の、1回目の緊急事態宣言時は、学校も新学期が始まらない状況となったため、冷凍食品、パンケーキミックスといった、日持ちする食べ物、簡単調理の食品などが、街中から品薄になりました。
  • パンデミックを始め、大地震、大規模な水害、どのような災害の影響で、どんな物資が店頭から姿を消すかは分かりません。
  • 「ある日突然、何かの理由でモノが買えなくなる」という現象は、理屈ではなく、災害の一種です。
  • こうした事態に対して有効な対策が、「日常備蓄」またの名を「ローリングストック」です。

死ぬまで続く防災

  • 日常備蓄は、始めることは優しいのですが、継続することが難しいです。
  • 日持ちする食べ物を買ってきて自宅に収納する、ここまでは比較的誰にでもできます。
  • しかし、定期的に食べて、補充して、食べて、補充して、これを繰り返すのが難しいのです。
  • 日常備蓄に限らず、防災対策は、瞬間瞬間で行えばよい行為ではなく、死ぬまで継続が必要な、ライフスタイルです。
  • 日常備蓄も、買ってきたその瞬間に災害が起きてくれれば、すぐに役立ちますが、日常備蓄が本気で必要な状況というのは、数十年にいちどあるかないか。人によっては生涯被災することなく寿命を終える方もいます。
  • 防災対策は、継続させる仕組み作りが重要です。
  • 日常備蓄も、始め方ではなく、いかに楽をして、手を抜いて、意識せずに継続するかが重要になります。

日常備蓄は、ほっといてもなくなる食材を備蓄する

  • 日常備蓄についてお話をしておりますと、こんな質問をいただくことがあります。
  • 日常備蓄した食材を、上手に使うため、なにかおすすめの防災レシピはありませんか?」というような質問です。
  • 質問の意図は分かります。
  • 分かりますが、この考え方は、長続きしない考え方なのです。
  • 日常備蓄のポイントは、以下にして楽をするか、意識せずに継続するために、ライフスタイル化するかです。
  • ということは、日常備蓄したものを、工夫しなければ消費できないというのは、楽ができないと言うことになります。
  • そのため、日常備蓄した食材を、上手につかうレシピを考えるのではなく、その反対の思考、
  • 普段食べている物のなかで、賞味期限が長いものを、日常備蓄の対象として準備する、という思考が必要になります。
  • 防災対策は重要です、日常備蓄も重要です。しかし、防災のことだけを考えて準備した食べ物は、家族の中に、それを好んで食べる人がいないかもしれないのです。
  • 日常備蓄した食材、結局家族の誰もたべることなく、賞味期限を迎える。これでは意味がありません。
  • 普段から家族の誰かが好きで食べている、習慣で食べている、台所において置けばいつのまにか無くなっている、そうした食べ物を、積極的に日常備蓄の対象にすべきなのです。

食品以外に、飲料や日用品も

  • 日常備蓄の対象は、食材だけではありません。
  • 例えば飲料水、ウォーターサーバーなどを自宅に置いていれば、意識することなく日常備蓄ができることになりますし、
  • ペットボトル水を普段から買っているのであれば、一箱余計に買って、なくなる前に箱を追加すればOKですし、
  • 水道水が美味しくて水を買わない地域であれば、お茶でも、炭酸水でも、何でも構いませんので、普段から飲んでいるものがあれば、それを箱買いすれば飲料水の確保ができます。
  • また、ティッシュ、トイレットペーパー、ゴミ袋、洗剤などの日用品も、なくなってから補充するのではなく、数回分の在庫を家の中に確保するようにすれば、平時だけでなく災害にも有効な備えとなります。
  • 普段買っているものを、もうひとつだけ余分に置いておく、意識しない、無理をしない、楽をする日常備蓄に、ぜひ取り組んでみて下さい。

本日も、ご安全に!

ということで、本日は「日常備蓄」のお話でした。2020年、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)がパンデミック宣言された3月頃は、デマの影響でティッシュやトイレットペーパーもお店から無くなりました。こうした状況にも、日常備蓄は有効です。

それでは皆さま、本日も引き続き、ご安全に!

サイト管理者・執筆専門家

高荷智也(たかにともや)
  • ソナエルワークス代表
  • 高荷智也TAKANI Tomoya
  • 備え・防災アドバイザー
    BCP策定アドバイザー

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