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Voicyそなえるらじお #174 大雨警戒!2018西日本豪雨の再来に備えた情報収集のポイント

最終更新日:

執筆者:高荷智也

Voicyそなえるらじお #174 大雨警戒!2018西日本豪雨の再来に備えた情報収集のポイント

おはようございます!備え・防災アドバイザー高荷智也がお送りする「死なない防災・そなえるらじお」、8月13日(金)、本日も備えて参りましょう!

コロナ複合災害に発展する危機です

本日は「大雨対策」に関するお話です。

  • 現在日本列島には、西日本から東海・北陸地方までの広い範囲に、秋雨前線が停滞しており、広い範囲で断続的な大雨がもたらされています。
  • この大雨は、週末からお盆明けの来週にかけて長期間継続する見込で、梅雨の末期によく見られるような、大雨になる恐れがあります。
  • 多くの報道機関を通じて、2018年の西日本豪雨に匹敵する大雨と、これによる大規模な災害への警戒が呼びかけられています。
  • ちなみに西日本豪雨、正式名称は平成30年7月豪雨ですが、平成最後のの年に平成最悪の被害をもたらした大規模な水害です。
  • 全国600箇所を超える河川で被害が発生した他、土砂災害の件数も2581件と膨大で、この被害により死者237名、行方不明者8名という大きな被害がもたらされました。
  • この、西日本豪雨と同じレベルでの大雨が、今週末から来週にかけて警戒されています。必ず不意打ちで発生する大地震と異なり、水害は発生することが分かっています。水害による死者はゼロにすることができるはずなのです。ぜひ、今のうちに必要な準備を行ってください。

まずはハザードマップの確認を

  • 水害直前の情報収集、まずはハザードマップの確認が基本です。
  • 誰でも無料かつ登録不要で使うことができる、国土交通省の重ねるハザードマップや、自治体が窓口やホームページで配布している市町村版のハザードマップを確認してください。
  • 自宅や職場が、沈んだり・流されたり・崩れたりするような場所にある場合は、被害が発生する前に避難場所へ移動することが重要です。
  • 道路が冠水してから避難は命に危険が生じます。よく、長靴は危ないから紐靴を履いて逃げること、などと言われますが、そもそも冠水して足下が見えない道路を歩くこと自体が最後の手段であり、ほぼ手遅れです。
  • 自宅が危険な場所にあり、かつ家族に、高齢者・要介護者・乳幼児・妊婦・ペットなどがいる場合は、「警戒レベル3・高齢者等避難」が発表された段階で、早めに避難を行う。
  • 家族全員が健康であれば、「警戒レベル4・避難指示」が発表された段階で、避難場所へ移動する。タイミングは早いほど良いです。土日で仕事や学校がお休みの場合は、ぜひ早めの移動を心がけてください。
  • なお、昨年まで発表されていた「避難勧告」という言葉は、今年2021年の5月に廃止され、現在は使われなくなりました。避難勧告を待っていると人生が終わってしまいますので、警戒レベル3・高齢者等避難警戒レベル4・避難指示」の2つを確認するようにしてください。
  • 一方、ハザードマップを見た際に、自宅周辺に色がない、さらに自分の目で自宅や職場周辺を確認しても、沈んだり・流されたり・崩れたりする要素がない場合は、避難の必要は薄くなります。
  • 停電や断水に備えた備蓄品の確認を、雨が降り出す前に終わらせて、普段よりすこしニュースや天気予報への関心を強めてください。

キキクル・危険度分布

  • 早目の避難が重要であることは間違いありません。とはいえ、現実的にはギリギリまで行動せず手遅れ直前まで様子見をされる方が多いのではと思います。
  • 住んでいる街から避難指示などが発表されても、発表範囲が広い場合は、なとなく自分の住んでいる地域は恐らく大丈夫だろう、などと考えがちになるからです。
  • このような場合は、細かい範囲での危険度レベルを確認できる、気象庁の「危険度分布・キキクル」を確認してください。
  • キキクルも、重ねるハザードマップと同様、登録不要、無料で、パソコンからスマートフォンから閲覧できるWEBサイトです。
  • リアルタイムかつ、自宅の周辺という細かい単位で、洪水・浸水・土砂災害の危険レベルを確認することができます。
  • このキキクルで、警戒レベル4に相当する「色」が地図に示されている場合は、いよいよ避難の検討をしていただきたいタイミングです。
  • また、すでに道路が冠水して足下が見えない場合は、無理に避難場所まで移動すると途中で死ぬ可能性もありますので、自宅の2階、屋根、マンションなどであれば上の階などに逃げるか、いつでも移動できるように荷物をまとめるなどの対応を行ってください。

川の様子は見に行かない、川の水位情報を

  • また、川の近くに住んでいて、ハザードマップで沈んだり流されたりするような危険が示されている場合は、最寄りの河川の水位や状況が気になると思います。
  • しかし、大雨の中、川の近くに移動することは大変危険…といいますか、自殺行為ですので、ぜったいに止めてください。
  • この場合は、川の水位情報というWEBサイトをチェックしてください。川の水位情報は、日本全国の河川の、リアルタイムな水深の情報、これまでの水位をさかのぼれるグラフ、また場所によってはライブカメラで川の状況を見られる場所も多くあります。
  • 今の時代は、川を直接見に行くのでは無く、スマホやパソコンからライブカメラでチェックする時代です。わざわざ危険なことを行わず、便利なWEBサービスなどを色々活用してください。

本日も、ご安全に!

ということで、本日は「大雨に関する直前と発災中の情報収集」に関するお話でした。

今回の秋雨前線による大雨は、1~2日待てば通過する台風と異なり、1週間程度、どこでも大雨が降り、災害につながる恐れのある、非常に危険な状態です。

ニュース報道や天気予報には特に注意を払い、最大限安全に配慮した行動を取れるようにしてください。

また運悪く、現在新型コロナウイルス感染症の新規感染者数が、過去最大を更新し続けています。避難場所の定員なども減らして運用されている可能性がありますので、水害の危険がある場合はなおさら、早めに移動を。またマスク・消毒薬・体温計などの道具も持参できるように、確認をしておいてください。

それでは皆さま、本日も引き続き、ご安全に!

サイト管理者・執筆専門家

高荷智也(たかにともや)
  • ソナエルワークス代表
  • 高荷智也TAKANI Tomoya
  • 備え・防災アドバイザー
    BCP策定アドバイザー

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