Voicyそなえるらじお #186 関東大震災を母に、伊勢湾台風を父に産まれた「防災の日」
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執筆者:高荷智也

おはようございます!備え・防災アドバイザー高荷智也がお送りする「死なない防災・そなえるらじお」、9月1日(水)、本日も備えて参りましょう!
月初の自己紹介とちょっとしたお話の日
本日のテーマは「防災の日」です。
月の初めの自己紹介
本日9月1日は防災の日、防災業界で最も重要なイベントであり、そして、「voicy しなない防災 そなえるらじお」が放送を開始して、初めて迎える「防災の日」でもあります。ただ、そもそもそなえるらじおは、名前の通り防災専門チャンネルですので、本日はあえて、平常通りで参りたいと思います。
さて、本日は9月初回の放送となりますので、月初の自己紹介と近況報告の雑談をお送りいたします。
- 昨年、2020年11月24日に放送を開始いたしました『Voicy・死なない防災!そなえるらじお』
- 先月8月末で、合計185回目の放送を終えることができ、フォロワーさまの人数も553名となり、さらに再生回数も10万回を突破するなど、多くの皆様にお聞き頂き、感謝に堪えません、本当にありがとうございます!
- 当チャンネルは、個人と家庭の備えと防災をテーマに、大地震や水害などの自然災害を対象とした防災、感染症パンデミック対策、あるいは銃火器を使わないゾンビへの備え方まで、「防災をライフスタイルにする」ための様々な情報・ノウハウを紹介する番組として運営を行っております。
- 少しずつチャンネル登録をいただく方が増えておりますので、毎月初回放送では、そもそも私が何者なのか、という簡単な自己紹介からスタートさせていただきたいと思います。
自己紹介
- 私は、「備え・防災アドバイザー」という肩書きで活動をしております、高荷智也と申します。
- どこかの大学や研究機関、あるいは防災関連の企業に所属しない、フリーの専門家という立場で活動をしております。
- 家庭の防災対策や企業の危機管理などを大テーマに、
- 講師業…講演会やセミナーなどでお話をしたり、
- 執筆業…雑誌やwebメディアなどでコラムを連載したり、様々な防災記事の監修を行ったり、
- コンサル業…企業と契約をして防災グッズの企画開発や、BCPと呼ばれる危機管理のマニュアル作成のお手伝いをしたり、
- メディア出演業…テレビやラジオなどで災害の解説や、防災に関するアドバイスを行ったり、
- メディア運営業…私自身が運営するwebメディア「備えるJP」、YouTube「そなえるTV」、voicy「そなえるらじお」などの運営を行ったりと、
- 「備え・防災」の何でも屋さんという立場で、お仕事をしております。
- voicyで毎日お話をすることで、様々な災害・防災の知識を定着させ、ネタの引き出しとして使いやすくなりいいなぁと、最近思っております。
防災の日と防災週間
- 改めまして、本日9月1日は防災の日です。
- さらに、毎年8月30日から9月5日までの1週間は、防災週間と定められています。
- 防災の日は、関東大震災にちなんで制定された、とはよく聞くお話です。
- まもなく100年目を迎える…今から98年前の今日、1923年(大正12年)9月1日に発生した関東地震、これにより引き起こされた関東大震災にちなんで、1960年(昭和35年)に「防災の日」が制定されました。
- また9月1日は確かに関東大震災が引き起こされた日なのですが、同時に台風シーズンを迎える時期でもあり、大地震と台風、両方への備えを確認する時期としてちょうど良いとされた側面もあります。
- また、防災の日の由来が関東大震災であるならば、防災の日が制定される直接的なきっかけとしては、前の年に発生した伊勢湾台風が上げられます。
- 最近の放送にも良く登場しております伊勢湾台風、直近100年間で襲来した台風の中で、最大の犠牲者を出した台風ですが、死者・行方不明者5,000名以上という未曽有の被害は、
- 富士山レーダーを建設するきっかけとなったり、
- 防災の日を定めるきっかけとなったり、
- 様々なアクションにつながっています。
- 大きな被害が生じなければ、防災が進まないというのは悲しい事実ですが、大きな被害が生じた災害を無駄にせず、きちんと対策を行う姿勢であるというのは、評価すべき日本人の取り組みであると思います。
- 9月1日の防災の日は、明治以降の近代日本が経験した、最大規模の震災を生みの母に、そして最大規模の台風を生みの父に、それぞれ悲しい出来事と、それを繰り返さないという強い意志を持って生まれた記念日なのです。
- ちなみに、防災週間が生まれたのは、1982年(昭和57年)で、私と同い年生まれとなります。まぁ、ここはテストに出ませんので覚えなくても結構です。
3.11も防災の日扱いですね
- ところで、防災の日が制定された1960年は、1923年の関東大震災から37年目となるわけですが、防災の日が制定されるまでは、毎年9月1日に関東大震災の慰霊祭などが行われていたそうです。
- 災害の慰霊祭に参加するのは、遺族や被災者が中心となりますので、当然ながら災害の規模が大きな物ほど、慰霊祭の規模も大きくなります。
- 直近では、1995年の阪神・淡路大震災や、2011年の東日本大震災などの慰霊祭が、比較的規模の大きな物として行われておりますが、
- 1月17日や3月11日は、各種のメディアでも自主的に防災特集が組まれるなど、自発的な防災の日に近い状況となっています。
- 防災対策は、防災の日にしなければならない決まりはありません。9月1日は夏の防災の日、3月1日は冬の防災の日、というように、最低年に2回くらいは、家庭や職場の防災対策の見直し、
- ハザードマップが更新されていないかの確認、家具の固定が緩んでいないかの確認など、特に命にかかわる箇所の点検を、ぜひ行って頂きたいと思います。
本日も、ご安全に!
ということで、本日は「防災の日」のお話でございました。
ちなみに9月1日防災の日は、私の様な防災アドバイザーを名乗っている人間達にとっても、1年のうちで一番忙しい繁忙期にあたります。
私も本日は、収録されたラジオ放送が2本と、広島で行われる防災に関するパネルディスカッションに参加するなど、防災のお話をあちこちでさせていただく予定です。こうしたきっかけで、1人でも多くの方が防災に目覚めてくれるといいなぁと、願います。
それでは皆さま、本日も引き続き、ご安全に!