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Voicyそなえるらじお #193 カセットガスは年1消費の日常備蓄で、常に7本を手元に確保!

最終更新日:

執筆者:高荷智也

Voicyそなえるらじお #193 カセットガスは年1消費の日常備蓄で、常に7本を手元に確保!

おはようございます!備え・防災アドバイザー高荷智也がお送りする「死なない防災・そなえるらじお」、9月10日(金)、本日も備えて参りましょう!

今日こそガスの備蓄のお話をします

本日のテーマは「続・カセットガスの備蓄」です。

  • 昨日はカセットガス備蓄のお話をしようと思ったところ、カセットガスボンベの中身のお話で終わってしまいましたので、本日はもう少し備蓄に寄せたお話をしたいと思います。

カセットガスボンベの備蓄

  • カセットガスボンベをどのくらい備蓄すべきか、これはなかなか難しい問題です。
  • カセットガスコンロなどが必要な状況というのは、災害やその他突発的な事故により、電気やガスが止まった場合ですが、では停電や停ガスがいったい何日続くのか、というのは災害が起きてみなければ分からないためです。
  • とはいえ、九州辺りで超巨大火山がカルデラ破局噴火を起こすですとか、小天体が宇宙から飛来して日本近海に落下するですとか、そうした日本壊滅的な状況にならない限り、必ず被災地の外から支援が行われます。
  • 防災対策全般、最低3日分、できれば1週間分、そして防災を楽しめるのであればそれ以上の備蓄が必要ということで、カセットガスボンベも、最低3日、できれば1週間分を目安に備蓄をするのがおすすめです。

どのくらい備蓄するか

  • カセットガスボンベは、取りつけるカセットコンロの種類にもよりますが、標準的にはフルパワーで燃焼させると、1本でだいたい60分程度使えます。
  • 朝昼晩で使うと、20分ずつという割り振りになりますが、20分フルパワーでコンロを使えたら、お湯も沸かせますし、ちょっとした料理もできますし、という程度の時間です。
  • 目安としては、1名から2名で、1日1本程度のカセットガスがあれば、カセットガスコンロを調理用に用いるには適当な量でしょうか。4人家族なら1日2本程度ですね。
  • あとはかけ算ですので、1~2名の家族なら、最低3本、できれば7本程度を備蓄。3~4名の家族なら、最低6本、できれば14本程度を備蓄。という感じになります。
  • もちろん、カセットガスストーブにも使いたいとか、カセットガス発電機にも使いたいとか、あるいは、なにがあっても絶対にカセットガスたこ焼き器を使いたいとか、色々な目的があれば、カセットガスボンベの量を増やして対応することになります。

カセットガスボンベの消費期限は7年

  • ところで、カセットガスボンベの消費期限は、7年です。
  • 中に入っているLPガス、ブタンやイソブタンやプロパンは腐ったり変質したりすることはありませんので、100年放置しても問題ありませんが、カセットガスボンベ側がダメになると、ガス漏れを起こして事故につながるため、消費期限が定められています。
  • LPガスは腐ったような臭いがしますので、年数がたつと、ガスが腐って、熟成されて、さらに臭うようになるのではないか、と考えたくもなりますが、本来ブタンやイソブタンやプロパンは無味無臭で、あのガスの匂いは、わざわざ臭い匂いを後付けしているためになります。
  • あの腐ったような臭いがないと、ガス漏れが起きても気づかず、酸欠や爆発につながるため、ガス漏れにすぐ気づけるように、わざわざあの匂いをつけているのですね。LPガスに人格があったら、風評被害で訴えられるかもしれません。
  • というわけでカセットガスボンベの消費期限7年は、ボンベの耐久度だということになるのですが、湿気が多い場所を避けたり、密封容器で備蓄すれば、7年たっても缶は錆びません。しかし、ガスを封じ込めているゴムパッキンが劣化してくるため、基本的に7年で使い切るようにとなっております。
  • 一見缶がピカピカでも、外からは見えないゴムが劣化しているとガス漏れにつながりますので、期限が切れる前に使い切るようにしましょう。
  • ちなみに、カセットガスコンロにも安全に使える期限があり、おおよそ10年です。これもゴムパッキンなどの部品の劣化があるためですので、3.11東日本大震災直後に購入したカセットガスコンロなどがある場合は、そろそろ買い換えをご検討ください。

カセットガスは日常備蓄で

  • では、消費期限7年のカセットガスボンベを、どのように備蓄すればよいでしょうか。基本的には他の消耗品と同じように、日常備蓄で入れ替えるのがおすすめです。
  • 例えばご家族が1~2名の場合、必要なカセットガスボンベの本数は7日分で7本になります。1年に1回、カセットコンロなどで消費していただき、新しいボンベを補充すれば、常に消費期限内のガスボンベが7本そろうことになります。
  • ご家族が3~4名の場合、必要なカセットガスボンベの本数は7日分で14本になります。1年に2回、お鍋でもたこ焼きパーティーでも構いません、カセットコンロで2本のガスを消費して補充すれば、常に消費期限内のガスボンベが14本手元に残ります。
  • ちなみに私個人では、だいたい100本程度のカセットガスボンベを用意しておりまして、これを冬場は、カセットガスストーブに入れて使っています。
  • ストーブで使った場合は3~4時間程度が燃焼時間となりますので、朝晩の冷え込む時間だけつかうとちょうど1日1本程度、これを1シーズンで2週間ほど行えば、常に消費期限内のガスボンベを100本手元に置くことができますし、価格も一冬で2千円程度ですので、それほど高くはありません。
  • なお、消防法の規定で、家庭で保管してよいカセットガスボンベの本数は、1,200本未満と定められていますので、ご注意ください。といっても、千本を超えるカセットガスを備蓄されることはないと思いますので、そこまで気にする必要はありません。
  • また、たくさんのカセットガスを保管すると、夏場の高温が気になりますが、カセットガスの保管温度は室温40度以下というのが目安になっています。もちろん40度を超えて50度になっても爆発することはありませんので、真夏であっても、室内の直射日光が当たらない場所であれば、まず問題はありません。
  • ただし、アウトドアなどで車に積んで移動する際には、真夏の車内、大変な高温となりますので、車内に放置しないようにご注意ください。

本日も、ご安全に!

ということで、本日は「カセットガスの備蓄」のお話でした。

大変便利なカセットガス器具ですが、言うまでもなくガスは危険物です。カセットコンロを使う際には、正しい使い方をしてください。またカセットガスコンロを密閉された部屋やテントで使うと、酸欠で死んでしまいますので、かならず換気しながら使う様にしてください。

それでは皆さま、本日も引き続き、ご安全に!

サイト管理者・執筆専門家

高荷智也(たかにともや)
  • ソナエルワークス代表
  • 高荷智也TAKANI Tomoya
  • 備え・防災アドバイザー
    BCP策定アドバイザー

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