Voicyそなえるらじお #279 雪国初心者による大雪警報下の雪国体験記
最終更新日:
執筆者:高荷智也
おはようございます!備え・防災アドバイザー高荷智也がお送りする「死なない防災・そなえるらじお」、1月19日(水)、本日も備えて参りましょう!
雪ではしゃいで来ました
本日のテーマは「防災雑談・雪国のお話」です。
- 先日、出張で新潟県糸魚川市へ行って参りました。
- 実は私、冬の日本海側へ出張するのが初めてで、雪国というのはどういう物なのか、少しワクワクしながら出張して参りました。
- 私が住む静岡県三島市は冬でも比較的温暖で、雪はめったに降りませんし、1センチも積雪すれば、車などが動けなくなり交通がマヒ状態になる地域です。
- 折しも、暴風・波浪・大雪警報が出ている日と重なり、リアル雪国体験ができるかと思って出かけてきたのですが、本日は防災ではなく、雪の降らない地域に住む防災アドバイザーによる、雪国体験雑談です。
雪国セットに感動
- さて、まずは雪国インフラに感動してきました。
- 雪がない時期の日本海側には、あちこち訪問したことがあったのですが、知識の上では雪国のインフラについて、出張のたびに観察していました。
- 例えば信号機が横ではなく縦方向だったり、車道の端にポールが立っていたり、看板などがかなり斜めに取りつけられていたりといった、道路の積雪対策。
- また、住宅の玄関が二重扉になっていたり、エアコンの室外機が床置きではなく持ち上げられていたり、窓枠に板をはめるためのガイドレールが取りつけてあったり、といった住宅の積雪対策。
- こうした準備があることは、夏の出張でよく見かけていたのですが、これが冬、具体的にどう使われるのか、役立つのかがよく分かっていませんでした。
- そして今回、夏の答え合わせというかたちで各種の設備を見て参りましたが、すごいですね、全てフル稼働しておりました。
- 信号機への積雪が最小限だったり、たしかにポールがあることで車道の端が分かりやすかったり、看板も裏側には大量に雪が積もっていましたが、表はギリギリ読めるようになっていたり、
- また窓に木枠がはめられていたり、家の周りが雪に埋まっていてもエアコンの室外機は高い場所に露出して動いていたり、なるほど、こんな感じになるのかと、1人で感動しておりました。
靴と歩き方
- また、東京などで大雪が降ると、よく歩き方に関するアドバイス記事などが流れてまいりますが、これも実体験してきました。
- 暖かい地域には、冬用の雪ぐつなど売っていませんので、今回の出張にあわせて、通販で町歩き用の雪ぐつを一足、またガチ装備として冬用の長靴を一足購入しました。
- で、これを履いて静岡から新潟まで移動したのですが、大正解、確かに雪がある場所ではこうした靴があることで、歩きやすいですし、濡れないですし、とても役立つことを実感しました。
- が、ペンギン歩き、あるいはモビルスーツ歩きというのでしょうか、足の裏を地面に水平に着地させる歩き方をちゃんとするまで、2回転倒しました。
- 転倒に備えて、手袋・帽子などを着用していましたのでケガをすることはありませんでしたが、なるほど、雪用の装備や歩き方、全て本当に意味があることなのだと、前身で実感いたしました。
- ちなみに、荷物が多かったのでスーツケースを転がして行きましたが、無理ですね、あれは雪道には無理です。なんとなく行けるかなと思って持ち込みましたが、スーツケースは夏用でございますね。スーツケース用のソリとかあるのでしょうか…。
落下物にも注意
- そしてもうひとつ、落下物にも注意が必要だと感じて参りました。
- 屋根からの落雪と、軒下のつららです。
- 街中を歩いていますと、たまにドサッという音を聞くことがあったのですが、とけた雪が屋根の上から落下してくる場所があちこちにありました。
- また、少し山の中に入ると、軒下にそれはもう立派なつららがぶら下がっている建物が多くあり、あれ、直撃を受けたらリアルに死ぬだろうなと、そういうことを強く感じました。
- 実際、子どもが軒下に入ると叱られることがあるとも聞きましたが、リアルに命にかかわる落下物、大地震などがなくとも自然物として生成されるのは、なんとも恐ろしいなと言うことを実感いたしました。
本日も、ご安全に!
ということで、本日は「防災雑談・雪国のお話」でございました。
- この新潟県糸魚川への出張、せっかく出発地が静岡県ですので、日本を東西に分割する大断層、糸魚川・静岡構造線に沿って、静岡県の富士市から、ローカル鉄道で、甲府・松本・糸魚川と北上する計画だったのですが、
- あいにくの大雪で、松本と糸魚川をつなぐJR大糸線が、終日運休となってしまい、泣く泣く…というわけではありませんが、新幹線での移動となったのです。
- しかし、ローカル線を乗り継ぐ場合は10時間かかるところ、新幹線では3時間半と、本当に素晴らしい科学だなと感じました。
それでは皆さま、本日も引き続き、どうぞご安全に!