Voicyそなえるらじお #461 10月21日は明かりの日…白熱電球からLEDへ変わる防災グッズ
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執筆者:高荷智也

おはようございます!備え・防災アドバイザー高荷智也がお送りする「死なない防災!そなえるらじお」、10月21日(金)、本日も備えて参りましょう!
10月21日は「あかりの日」
本日のテーマは「ライト」のお話です。
- 本日10月21日は、「あかりの日」です。
- 1879年(明治12年)10月21日、アメリカのトーマス・エジソンが世界で初めて実用的な電球の開発に成功しました。この功績をたたえて、毎年10月21日は「あかりの日」に定められています。ちなみにこの記念日はアメリカのものではなく、日本の記念日です。
- というのも、エジソンの電球開発には、日本との関係が少なからずあるためなのです。エジソンによる電球開発には諸説ありますが、今回は「あかりの日」を制定した「あかりの日」委員会のHPから逸話を引用したいと思います。
エジソンと竹の関係
- 1879年の今日エジソンが開発した電球は、木綿の糸にススとタールを塗って炭素化させた「フィラメント」を使用して、連続14時間点灯する白熱電球を開発しました。しかし実際に電球を商品化して発売しようと思いますと、連続14時間では少々というか、まったく使い物にはなりません。
- そのため、エジソンは世界中から様々な物質・材料を取り寄せて、フィラメントとして長時間の連続点灯に耐えうる物質は何かを探しました。
- そんなある日、たまたまエジソンの研究室にあった「扇子」に使われていた「竹」をフィラメントにしてみたところ、なんと連続200時間電球が灯り、そこから世界中の竹を採集し、フィラメントにし、実験を繰り返しました。
- 翌年1880年(明治13年)に、エジソンの助手が日本に来日し、京都周辺に良質な竹があると聞きつけ、これを持ち帰りフィラメントにして実験しました。すると1,200時間の連続点灯に成功し、ようやく白熱電球が商品化されることになりました。
- フィラメントの素材が新素材に置き換わるまで、10年以上は竹から作られたフィラメントで光る白熱電球が、世界中に輸出されて大ヒットしたということです。
- まさに人類の明かりの歴史が置き換わった瞬間と言えますね。新技術は発明されたタイミングも重要ですが、より大切なことは広く一般社会に普及したタイミングであると思います。素晴らしい発見も発明も、研究室の中だけに存在するのでは意味がなく、それが人類に対して恩恵を与えることで、はじめて世の中の役に立つという視点が重要だなと、これは防災においても同じことを思っています。
懐中電灯とLEDライトの違い
- ところで、「懐中電灯」と「LEDライト」は同じですか?という質問をたまに受けることがありますが、少しこの辺りの整理をします。
- 懐中電灯とは携帯型の電灯・ライトの総称ですが、アメリカ英語ではフラッシュライト、イギリス英語ではトーチなどと呼ばれます。
- 一方でLEDライトとは、光源にLEDを使った電灯・ライトのことで、懐中電灯と同じ意味で使われることもあれば、そうでない場合もあります。
- そもそもLEDというのは、日本語でいうと発光ダイオードと呼ばれる、光る素子、もうすこし砕いて言うと、電気を流すと光るすごい物質のことを言います。LEDはライトの光源として使われますが、位置づけとしては蛍光灯や白熱電球と同じ仲間です。
- つまり、懐中電灯の光源にLEDを用いれば「LED懐中電灯」になりますし、一方LEDが登場する前は白熱電球が懐中電灯の光源に使われていましたので、いわば白熱電球式・懐中電灯という呼び方が正しいのかもしれません。
- またキャンプ・アウトドア、停電時の明かりとしても使われるランタンに関しても、LEDを光源にすればLEDランタン、蛍光灯を光源にすれば蛍光灯ランタン、白熱電球を光源にすれば電球ランタン、またカセットガスを用いたガスランタンや、オイルを用いたオイルランタンなど、様々な種類の物があります。
- 話を戻しますが、昔は懐中電灯の光源といえば、ほぼ白熱電球、昔っぽい言い方で言えば豆電球が使われていましたので、単純に「懐中電灯」と言えば、それは「白熱電球式・懐中電灯」と同じ意味となりました。
- しかし昨今ではLED・発光ダイオードが劇的に安くなり、しかも白熱電球より明るく、省電力は小さく、寿命も長いと良いことづくめですので、100円ショップの懐中電灯すら、光源はLEDに置き換わりました。
- そのため近年では、単純に「懐中電灯」と言えば、それは「LED懐中電灯」と同じ意味になりつつあります。
本日も、ご安全に!
ということで、本日は「あかりの日」のお話です。
それでは皆さま、本日も引き続き、どうぞご安全に!