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Voicyそなえるらじお #495 「戦」今年の漢字…にみる災害世相2022

最終更新日:

執筆者:高荷智也

Voicyそなえるらじお #495 「戦」今年の漢字…にみる災害世相2022

おはようございます!備え・防災アドバイザー高荷智也がお送りする「死なない防災・そなえるらじお」、12月13日(火)、本日も備えて参りましょう!

21年ぶり2度目の「戦」

本日のテーマは「今年の漢字」に関するお話です。

  • 昨日12月12日、毎年恒例の「今年の漢字」が発表されました。
  • 2022年の今年の漢字に選ばれたのは、「戦」です。詳細は日本漢字能力検定協会のホームページなどに掲載されておりますが、

ウクライナ侵攻、北朝鮮の相次ぐミサイル発射などにより「戦」争を意識した年

  • 2月から現在まで続く、ロシアによるウクライナへの侵攻は、世界に大きな衝撃を与えた。さらに北朝鮮による相次ぐミサイル発射などにより、多くの人が「戦」争への恐怖や不安を感じた。

円安・物価高・電力不足や感染症など、生活の中で起きている身近な「戦」い

  • 記録的な円安、原油などの価格も高騰。それに伴った急激な物価高や電力不足との「戦」いを、多くの人が日々の生活の中で体感した。また、新型コロナウイルスとの「戦」いも、今なお続いている。

サッカーW杯や北京冬季五輪での熱「戦」、野球界での記録への挑「戦」に関心が集まる

  • サッカーワールドカップでは日本代表が強豪国を撃破。北京五輪では、冬季歴代最多の18個のメダルを獲得するなど、世界的な大会で熱「戦」が繰り広げられ、日本中が沸いた。野球界では、村上宗隆選手の日本人最多本塁打や、佐々木朗希投手の最年少完全試合、大谷翔平選手の2桁勝利2桁本塁打など、記録への挑「戦」も注目を浴びた。

ということでございました。

  • 「戦」という文字が今年の漢字に選ばれたのは、2001年以来2度目となります。2001年の選定理由としましても、
  • 「米国同時多発テロ事件で世界情勢が一変。リストラ、失業、デフレ、狂牛病との戦いで、生活そのものが戦場なのに、対テロ戦争、炭そ菌との戦い、世界的な不況との戦いが始まり、毎日が戦々恐々。小泉首相も構造改革の抵抗勢力と戦い、イチロー選手や高橋尚子選手も戦いの末、大記録を樹立して…すべての出来事に「戦いの世」を実感。見えない明日、見えない敵、自分自身とも戦った年。」
  • ということで、今年2022年と同じような状況だったことが分かります。戦争・テロ・社会不安などのネガティブ要素との戦い、一方でスポーツ分野におけるポジティブ要素としての戦い、20年が経過して同じような社会情勢を迎えているというのは、感慨深い所ですね。

安倍元首相暗殺の衝撃

  • 今年の漢字、第1位は「戦」でしたが、第2位は「安」でした。1位と2位の差はごくわずかで、1位は10,804票、2位は10,616票とわずかな差。2位の「安」の選定理由としては、安倍元首相の暗殺、揺らぐ国内外の安全、記録的な円安など、1位のネガティブ要素が「安」という文字に表されているようでした。
  • ちなみに第3位は「楽」で、こちらは1位のポジティブ要素が多く含まれているということで、全体的に見れば戦いに明け暮れる不安の多い1年だったが、一部においては楽しいことや希望へ向けての戦いもあり、完全に暗闇とは言えない1年だった、という所でしょうか。個人的にもおおむね同意です。

2020年は密でしたね

  • 2021年の1位は「金」でしたが、2位は五輪の「輪」でした。1位と2位の差は歴代最小だったということですが、とにかくオリンピック的な何かを表現したかった1年かなと、いうところでしょうか。
  • 一方昨年2020年は「密」が選ばれていましたが、第2位はコロナ禍の「禍」、1位の密は2位の禍にダブルスコアをつける圧倒的な支持率…だったわけですが、まあ2020年はとにかく最初から最後までコロナ一色でしたので、納得の結果です。

過去にも災害ネタは多い

  • 今年の漢字は、ポジティブな年もあれば、ネガティブな年もあります。
  • 特に、自然災害などが頻発した年には、ネガティブな漢字が選ばれることがよくあります。
  • そもそも、今年の漢字が誕生したのは1995年ですが、95年と言えばなんと言っても阪神・淡路大震災から1年が始まり、3月にはオウム真理教による当時世界最悪の化学テロ事件となった地下鉄サリン事件が起こるなど、まさに世間が震えた年だったということで、初めての「今年の漢字」は、ネガティブセレクトな震える「震」という漢字でした。
  • その後も、ダイオキシンや環境ホルモンが問題となり、和歌山カレー毒物事件などが発生した1998年は「毒」が。
  • 9.11米国同時多発テロや、デフレ・失業・BSE狂牛病問題が本格化し、国家も生活も戦場に引きずり込まれた2001年は「戦」が。
  • 新潟中越地震、浅間山噴火、記録的な台風の上陸、猛暑による農作物被害などが相次いだ2004年は「災」が。
  • 3.11東日本大震災が発生した2011年は「絆」が。
  • 島根西部地震、大阪府北部地震、北海道胆振東部地震、台風21号と24号などが相次いだ2018年は再び「災」が。
  • 新型コロナウイルス感染症一色となった2020年は「密」が。
  • そして戦争・ミサイル・暗殺・社会不安の要素が強くなった今年2022年は「戦」が。
  • などなど、自然災害や社会を揺るがす事件が生じると、度々今年の漢字にも災害世相が現れることになります。
  • 忘れた頃にやってくる天災を思い出すためのイベントとして、こうした今年の漢字という行事を使って見るのも、よいなと思います。

本日も、ご安全に!

ということで、本日は「今年の漢字」でございました。

  • ちなみに、私の個人的な今年の漢字はなんだったかなと振り返ってみますと…
  • 昨年2021年は、39歳での人生折り返し、YouTubeやvoicyなどが道半ばということで、自分にカツを入れる意味合いで「半」という文字を選びましたが、
  • 本年2022年は、こうした取り組みが順調に進んでいること、食糧備蓄に関する書籍も出版できビジネスの進み具合も良いこと、40歳となり人生後半もうまく進めて参りたいこと、あとは長男が高校へ、三男が小学校へ進学したことなどから、「進」という文字を選びたいなと思います。
  • 2023年はどのような文字を選ぶことができますでしょうか。

それでは皆さま、本日も引き続き、ご安全に!

サイト管理者・執筆専門家

高荷智也(たかにともや)
  • ソナエルワークス代表
  • 高荷智也TAKANI Tomoya
  • 備え・防災アドバイザー
    BCP策定アドバイザー

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