Voicyそなえるらじお #303 災害時もOK!Googleマップの事前保存とGPS活用
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執筆者:高荷智也
おはようございます!備え・防災アドバイザー高荷智也がお送りする「死なない防災!そなえるらじお」、2月24日(木)、本日も備えて参りましょう!
地図は大事だよ
本日のテーマは「災害時の地図活用準備」です。
- 今回はコメント欄に頂きました質問への回答ということで、スマホの地図のお話です。今回のご質問は…『#300 そなえるらじお300回目!防災業界の繁忙期のお話』の回に、かすみんさんからコメント欄に頂きました内容…
- 『災害時用に近くの避難所がわかるような地図アプリなどを入れていますが、機内モードで試したところ、地図の画像も読み込めなくなり使用出来ませんでした。』
- 『家の近くであれば紙媒体で印刷をしておけば安心かと思うのですが、外出先などで、ネットが使えなくても便利な媒体はありますでしょうか?』
- というご質問を頂きました。かすみんさん、誠にありがとうございます!
災害に備えて地図の事前保存を
- 日頃、スマートフォンの地図アプリを活用している方は多いと思います。大規模な災害が発生して停電した場合でも、携帯基地局はバッテリーや発電機で数時間は動くようになっていますので、物理的にアンテナが破壊されたり、ということがなければ、災害直後はスマホの利用が可能です。
- しかし、停電が長期化したり、津波・土砂災害・火災などの影響で携帯基地そのものが破壊されるような状況になると、携帯電波もオフになってしまいます。
- こうした状況に備えてオススメなのが、GoogleMapです。
- GoogleMapは、Android・iPhoneの両方で利用可能ですが、実は任意の範囲の地図をダウンロードして保存しておくことができます。そのため、災害時に電波が途切れた場合はもちろん、Wi-Fiのない地下街、山の中、洞窟の中…に行くことはすくないと思いますが、そうした場所でも地図を開くことができます。
- Googleマップでの地図保存ですが、対応しているのはスマホやタブレットなどのアプリ版で、Googleアカウントにログインしている必要があります。また詳しい保存方法は検索してみて下さい、いろいろ解説しているWebページがあります。
GoogleMapsの事前保存
- 簡単に解説をしますと、まず、お手持ちのスマートフォンで、Googleマップを開きます。ちなみにこの説明は、Android版のお話ですので、iPhone版は少し勝手が違うかもしれません。
- Googleマップを開いたら、右上に自分のGoogleアカウントアイコンが表示されていますので、これをタップします。するとメニューが表示され、そのなかに「オフラインマップ」という物があるので、タップします。
- すでに、地図をダウンロード済の場合は、ここからオフラインの地図を開くことができるのですが、ここから新規保存も可能です。オフラインマップをタップして開くと、一番上に「自分の地図を選択」という項目が表示されます。
- これをタップしますと、保存したい地図の範囲を選択するモードになりますので、好きな範囲を選択して、ダウンロードボタンを押せば、保存が始まります。
- 保存できる最大の範囲は、だいたい関東地方全域くらいの大きさで、この時の容量は2ギガ程度になります。範囲を狭めて、山手線が全部入るくらいの大きさにすると、保存容量は300から400MBくらいです。
- 地図は複数保存できますので、スマホの容量に合わせて、好きは範囲を保存すると良いでしょう。自宅と実家周辺、会社や学校周辺、通勤経路全部、などを保存しておくと役立つ可能性があります。
- ちなみに、ダウンロードするとかなりのデータを取得することになるため、必ずWi-Fiにつないでから実行して下さい。うっかり携帯電波で大量の地図を保存すると、いわゆるギガで死ぬことになります。
MAPS.MEも便利
- AndroidとiPhoneに対応している、もうひとつのオフライン地図アプリとして、「MAPS.ME」というものがあります。
- MAPS.MEも無料で使えるアプリですが、こちらは事前に都道府県単位で地図を保存して使うアプリです。
- アプリをインストールしたら、地図が開かれますが、まだダウンロードしていない都道府県のエリアを表示しようとすると、ダウンロードボタンが表示されますので、分かりやすいです。
- 都道府県の面積によりますが、例えば千葉県を保存する場合は41MBと、GoogleMapよりコンパクトですので、スマホの容量が心許ない場合は、こちらのMAPS.MEもオススメです。
GPSも使えます
- ちなみに、大規模な停電などが発生して携帯電波が使えない状況でも、GPSは使えます。
- GPSは人工衛星との通信ですので、空が見えている場所であれば、地上の状況に関わりなく使用できます。もちろん、GoogleMapやMAPS.MEのダウンロード地図、オフラインモードで閲覧する場合も、スマホのGPSをONにすれば、現在地が表示されますので、迷うことがありません。
- 自宅周辺は災害時でもだいたい道が分かると思いますが、通勤ルート全部、出張や旅行先など、細かい道がよく分からない場所に行く場合は、こうしたオフライン対応の地図を携帯するのもオススメです。
本日も、ご安全に!
ということで、本日は「災害時の地図活用準備」でございました。
- ちなみに私自身は、Androidスマホを利用していますが、大容量のマイクロSDカードを挿しているため保存容量に余裕がありますので、GoogleMapのオフライン保存と、MapsMEの両方を準備しています。
- また、通勤用のリュックには、東京23区の紙の地図も予備として入れておりますので、最低限の場所や道などを見られるようにしております。紙の地図まで持ち歩ければベストですが、それなりに手間もかかりますので、まずは地図の保存からお試しください。
それでは皆さま、本日も引き続き、どうぞご安全に!