Voicyそなえるらじお #305 カンパンはパサつくから嫌?それ食べ方が間違っています!
最終更新日:
執筆者:高荷智也

おはようございます!備え・防災アドバイザー高荷智也がお送りする「死なない防災!そなえるらじお」、2月28日(月)、本日も備えて参りましょう!
非常食の王様・カンパン
本日のテーマは「カンパン」です。
- 本日2月28日はビスケットの日です。
- ビスケットの日は、全国ビスケット協会が1980年に制定した日本の記念日です。由来としては、江戸時代の末期、1855年(安政2年)の2月28日、日本に初めてパンやビスケットの製法がまとめられた文章が伝えられた日ということになっています。
- ビスケットそのものは、戦国時代の南蛮貿易時代に、鉄砲やカステラなどと合わせて、ポルトガル経由で伝わっていたということですが、レシピが文章として伝わったのが1855年の2月28日だっということです。
- また、ビスケットという名称の語源はラテン語の「ビス・コクトゥス(bis coctus)」という言葉ですが、これはラテン語で「二度焼かれたもの」を意味するそうです。二度焼く、数字の語呂合わせで2・8。
- ということで、2月28日がビスケットの日になっています。
カンパンの歴史
- ビスケットには色々な種類のものがありますが、非常食でおなじみのカンパンも、ビスケットの一種です。
- 日本で最初のカンパンは、レシピが入ってくるよりも前から一部の地域で製造が始まっていたそうです、1842年(天保13年)に保存できる軍用の携帯食としてパンを焼き始めたのが元祖ということです。
- その後も、基本的には軍隊用の食事として改良と普及が進められまして、私たちがイメージする、あのひとくちサイズのカンパンが生まれたのは、昭和五年頃、旧陸軍が開発したモノだそうです。
カンパンは主食
- ところで、カンパンを食べたことはありますか?
- またカンパンと聞いてどのようなイメージを持たれるでしょうか。
- あの、パッサパサな、口の中の水分を全て持って行かれる、非常時でなければ絶対に食べたくない食事、というイメージを持っている方も多いかとおもいます。
- 実際、カンパンは長期保存するために水分や脂肪分などを減らして作られていますので、事実パサついている感じはあります。
- ただこれは、カンパンに対する正当な評価とは言えません。
- カンパンはあくまでも主食であり、それ単体で食べるものではないからです。
- 例えばご飯、おいしい銀シャリはそのままでもおいしいですが、それでも白いご飯単体では食事になりません。おにぎりにするにも最低限塩を振るか海苔を巻きたいですし、ご飯として食べるにせよ、お漬物の1枚とみそ汁くらいは欲しいですよね。
- パスタも同様です、例えばスパゲティやマカロニはゆでることで食べられる様になりますが、そのままでは食べませんよね。かならずソースに絡めたり、食材にして食べることになります。
- 普通のパンも同様です。
- ジャムもバターも塗っていない食パンや白パン、まったく味付けされていないフランスパンなど、もちろんそのままでもおいしいパンはありますが、基本的にはおかずと一緒に食べるはずです。
- カンパンも同様です。そのまま単体でも食べられますが、基本的にはおかずやスープと組み合わせて食べる主食ですので、カンパンだけを食べて、パサつくからいやだ、あれは非常時にしか食べない物だ、と評価するのはカンパンがかわいそうです。
- カンパン、汁気の多いおかずと一緒に食べたり、スープと一緒に食べると、おいしいです、ほぼパンです。日常の食事としても行けます。
- また、カンパンの中には氷砂糖や金平糖などが入っていますが、実際、カンパンと砕いた氷砂糖を一緒に食べると、これまたかなりおいしいです。腹持ちもしますので、食事になります。
- カンパンは主食、単体で食べて評価しない、他のおかずと組み合わせていただく、これをぜひ覚えておいてください。
本日も、ご安全に!
ということで、本日は「カンパン」のお話でございました。
- ちなみに、ビスケットとクッキーは、概念としては同じものです。
- アメリカではビスケットやクッキーはまとめてクッキーと呼ばれていますし、逆にイギリスではビスケットやクッキーはまとめてビスケットと呼ばれています。
- 日本の場合は、法律で定義が定められていまして、ビスケットの中でも、重量比で4割以上、糖分および脂肪分が含まれているものをクッキーと呼んでもいいよと、定められています。
- 長期保存に向いたビスケットやクッキー、非常食における主食としてぜひ活用してください。
それでは皆さま、本日も引き続き、どうぞご安全に!