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Voicyそなえるらじお #313 核戦争の不安を感じている私が持ち歩いている、鞄に入れたい二つのお守り

最終更新日:

執筆者:高荷智也

Voicyそなえるらじお #313 核戦争の不安を感じている私が持ち歩いている、鞄に入れたい二つのお守り

おはようございます!備え・防災アドバイザー高荷智也がお送りする「死なない防災!そなえるらじお」、3月10日(木)、本日も備えて参りましょう!

本当に早く終わって欲しい、この戦争

本日のテーマは「核爆発対策」のお話です。

  • 突然ですが、私は心配症です。
  • どこかで大きな災害が発生しますと、日本や、自分の住んでいる地域周辺にどのような影響が生じるのか、不安でたまらなくなり、永遠とニュース情報等を集めたくなってしまうタイプの人間です。
  • その結果行き着いた職業が、防災アドバイザーという仕事なのですが、そんな私が今強い恐怖感を抱いている災害が、ロシアによる核兵器の使用です。

核兵器・核シェルターの基礎!死の灰、放射線、今知るべき「核」知識

  • 日本人であれば、原爆をはじめとする核兵器がどのようなものであるのか、最低限の知識を持っている方が多いと思います。
  • これは世界唯一の核兵器による被爆国にして、世界でたった2件しかない、最悪クラスの原発事故を発生させてしまった国であることが要因です。ちなみに最悪クラスの原発事故を生じさせた、もう一カ国は旧ソ連です。
  • しかし、そんな日本人であっても、今、核戦争が発生した際に、どのような被害が出るのか、これに備えてどのような準備をしておけばよいのか、明確に理解している人は少ないと思います。
  • というより、人類は全面的な核戦争を経験したことがありませんので、その結末がどのようなものになるのか、この状況から生きのびるためにどのような備えが必要なのか、誰にも分からないのです。
  • ということで先週末、核兵器・死の灰・放射線といった辺りを理解するために、YouTubeそなえるTVで『核兵器・核シェルターの基礎!死の灰、放射線、今知るべき「核」知識』という動画を公開いたしました。

  • この動画では、核爆発が生じると何が起こるのか、これに備える核シェルターとはどのようなものなのか、また放射線や放射能とはいったい何なのか、などの知識を整理してご紹介しております。
  • できるだけ専門用語や数字を使わず、いつもの紙芝居でお話をしておりますので、今、この状況だからこそ、ぜひご覧頂きたい動画になっております。 

第四次世界大戦は石器で戦うだろう

  • ところで、この「核」の基礎知識動画をご覧頂くとお分かり頂けるのですが、基本的に全面的な核戦争に対する有効な備えというモノはありません。
  • 災害の中には、現在の人類には防げないモノがいくつかあります。巨大隕石の衝突をはじめとする宇宙ハザード、火山の超巨大噴火、そして全面核戦争です。
  • 局地的な核戦争であれば、人類の一部が生き残る可能性はありますが、ロシアと米国が全面的に争うような核戦争が勃発した場合、ここから生き残るための有効な手段はなく、そもそも核戦争を起こさないことが唯一できる防災なのです。
  • そして、人類滅亡に繋がるかもしれない、という状況が、あり得ない話と言い切れない状況を迎えている昨今、私は怖くてたまりません。もしかすると同じような不安を抱えている方もいらっしゃるかもしれません。
  • そこで、最低限お守り代わりにやっておきたい対策について、少しご紹介したいと思います。

核兵器の直撃に対する備えはできない

  • まず、核爆発の直撃に対する有効な対策はありません。これはもう仕方ありません。核爆発による超高温とすさまじい爆風を回避できたとしても、強烈な放射線によって急性被曝してしまい、命を落とすことになるからです。
  • これを避けるためには、核攻撃を受けそうな場所から逃げる、引っ越すしかありません。東京および大都市の中心部、米軍や自衛隊の基地の近く、こうした場所から引越しをするしかありませんが、現実的には難しいと思います。
  • 私の場合は、10年ほど前に静岡の地方都市へ引越しをしまして、核兵器の直撃はおそらくなさそうな地域に住んでいるのですが、東京で仕事をしている際に、スマホからJ-アラートが鳴り響き、弾道ミサイル攻撃のお知らせが来た際には、正直お手上げです。
  • せいぜい、ビルの1階まで駆け下りて廊下でうずくまるか、潜れそうな地下鉄の駅や地下街があれば逃げ込む、程度です。もちろん間に合えばの話です。東京にいる際、核攻撃を受けたら、家族にお別れのラインを送って終わりだろうなと思っています。

避難対策はすこしできるかもしれない

  • 一方、運良く核爆発の直撃を避けられた場合、あるいは地下などに避難できて即死しなかった場合は、避難することになります。
  • 核兵器が他の兵器と決定的に異なるのは、死の灰・放射性降下物をまき散らすことで、周辺を放射能汚染することです。そのため、できるだけ爆心地の風上方向へ素早く逃げることが重要になります。
  • 核兵器が落ちた場合、強烈な閃光と、爆音、巨大なキノコ雲が上がりますので、恐らく方角が分かります。爆心地と逆側が風上になりそうならそちらへ、また風下になりそうな場合は、死の灰の直撃を受けますので、避難を諦めてどこかの建物に逃げるか、あるいは風下方向と垂直になるように、90度直角方向へ逃げます。
  • この時重要なのが、死の灰を体の中に入れる、体内被曝を避けることです。そのため、お守り代わりになりますが、折りたたみタイプの防塵マスクと、レインコートを常に持ち歩き、避難時に着用しようと思っています。
  • もともとこれらは、核爆発対策ではなく、自然災害対策として持ち歩いていたものですが、もちろん死の灰から逃げる際にも役立つ可能性があります。
  • 防塵マスクにもいろいろな種類がありますが、国内で容易に入手しやすいのは、「DS2」という規格のマスクです。これの折りたたみ版なども販売されていますので、これをひとつふたつ、カバンに入れておくことでなんとか精神の安定を保とうとしています。
  • またレインコートも重要です。避難先で捨てることになりますので、前身を覆えるポンチョのようなものをカバンに放り込んでおりますが、こうしたモノがオススメです。折りたたみ式のポケットポンチョは、東急ハンズなどでも数百円で売られています。
  • 役立つかどうかは分からない、でも少しでも対策をして置かないとメンタルが許ない、と言うことで私は今、折りたたみ防塵マスクとポンチョをお守り代わりに、戦争の反対を唱えて生活している状況です。

本日も、ご安全に!

ということで、本日は「核爆発対策」のお話でございました。

  • 核戦争を起こさないための抑止力として、相互確証破壊という概念があります。複数の国が同じ規模の核兵器を保持することで、どこかが核を打てば、報復攻撃で打った国も壊滅する、だから核兵器を使えないというものです。
  • しかし今、プーチン大統領はこの相互確証破壊を認識しているか、怪しい所があります。報復攻撃でロシアも滅ぶから核は使えない、そう考えてくれればよいのですが、どうせもうロシアはダメだ、だったら全世界を道連れにしよう、そう考えないとも言い切れないところが恐ろしい現状なのです。
  • この場合、核兵器をお互いに持ち合うというのは、もはや抑止力になりません。世界のどこか一国でも、人類を滅ぼせるだけの核を保有している限り、永遠に安全は来ないことになります。核廃絶だけが唯一、この脅威をなくす為の手段。平和への道のりが果てしなく遠く感じる昨今、不安とやるせなさを感じております。 

それでは皆さま、本日も引き続き、どうぞご安全に!

サイト管理者・執筆専門家

高荷智也(たかにともや)
  • ソナエルワークス代表
  • 高荷智也TAKANI Tomoya
  • 備え・防災アドバイザー
    BCP策定アドバイザー

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