Voicyそなえるらじお #308 世界で生じる地震の7%、大地震の12%が生じる日本・2022最新版
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執筆者:高荷智也
おはようございます!備え・防災アドバイザー高荷智也がお送りする「死なない防災!そなえるらじお」、3月3日(木)、本日も備えて参りましょう!
3月3日はUSGSの日
本日のテーマは「大地震の数」のお話です。
- 本日3月3日はひな祭りですが、わが家の子どもは男子3名ですので、かれこれ十数年間、もっとも関係の無いイベントがひな祭りであったりします。
- それはさておき、本日3月3日は、アメリカ地質調査所が設置された日でもあります。
- 今から143年前、1879年の3月3日に、アメリカ地質調査所・通称USGSが設置されました。USGSでは、地球全体の地震活動を監視することもミッションになっておりまして、アメリカだけでなく、世界のどこかで発生した地震が全てデータベースとなって登録されています。
Latest Earthquakes - USGS
- Google検索などで、USGSと検索していただきますと、「Latest Earthquakes」というページが表示されます。
- 英語のページですが、なんとなく直感的に使えますので、それほど身構えなくても大丈夫です。
- このページは、地震の大きさ・マグニチュード、発生した期間、発生した場所を指定して、地震のリストを閲覧することができるデータベースになっています。
- 例えば直近1年間、2021年3月1日から、2022年2月28日までの1年間に発生した、マグニチュード2.5以上の、地球で発生した全ての地震を検索しますと、合計で「28,180回」と表示されます。
- ちなみに、なぜ地震の大きさをM2.5以上に設定するのかと言えば、設定欄のプリセット・初期設定がM2.5以上だからです。これより小さな地震は、震度1以下の無感地震になることも多いため、体に感じる大きさの地震を洗い出すとしたら、M2.5以上はそれなりに適切な値と言えます。
- また、地震の大きさを、当たり所が悪ければ大規模な被害が生じるマグチュード6以上に絞って、直近1年間の地震を検索すると、156回と表示されます。
- 全世界において、直近1年間に発生した地震が28,180回、1日に平均すると77回。また大地震の数は156回、平均すれば2~3日に1回のペースで、どこかで大地震が発生する。これが地球の実態と言え、こうした数値を無料で閲覧することができるのが、USGSのWEBページです。
気象庁震度DB
- 地震の情報を閲覧できるDBは、日本にもあります。
- そなえるらじおでも良く登場しておりますのが、気象庁の震度データベースです。
- 震度データベースでは、1919年1月1日以降に発生し、国内で震度1以上を観測した全ての地震を検索することができます。
- では、最新の数字と言うことで、先ほどUSGSで検索をしたのと同じ時間、2021年3月1日から、2022年2月28日までの1年間に発生した、マグニチュード2.5以上かつ震度1以上を観測した地震を全て並べますと、合計2022回と表示されます。
- またこれをマグニチュード6以上に絞ると、合計19回となります。
- 小さな地震は1日5回以上、大地震も月に1~2回のペースで生じているのが日本周辺ということになりますが、
- 世界の地震の数と比較をして見ますと、次の様な数字になります。
- 直近1年間において、世界で発生する地震の7%と、世界で発生する大地震の12%が、日本列島周辺で生じている、ということになります。
本日も、ご安全に!
ということで、本日は「大地震の数」のお話でございました。
- ちなみに大地震の数は、どこかで巨大地震が発生すると、余震が続くため跳ね上がります。3.11東北地方太平洋沖地震が発生した2011年に限定すれば、地球で発生した地震の25%が日本列島周辺で発生、マグニチュード6以上の大地震に到っては、4割が日本周辺で発生するという状況になっていました。
- それだけ、マグニチュード9以上の地震というものは、規格外のとんでもない災害だということですが、なかなかの地震大国ぶりが、最新データ上でも明らかになるという訳です。
それでは皆さま、本日も引き続き、どうぞご安全に!