おはようございます！備え・防災アドバイザー高荷智也がお送りする「死なない防災！そなえるらじお」、3月30日（水）、本日も備えて参りましょう！

バブル時代ってどんなだったのでしょうね

本日のテーマは「企業の防災対策」のお話です。

• 今日は企業のお話をしたいと思うのですが、
• ところで…本日3月30日は、ちょうど35年前、当時の安田火災海上保険、現在の損保ジャパンが、約53億円をかけて、ゴッホの絵画「ひまわり」を落札した日です。
• 1987年と言えばバブル時代の絶頂期、当時の日本の繁栄ぶりを象徴する一コマとして記録されていますが、当時様々な企業が購入した海外の多くが、バブル崩壊と共に海外へ売却されたのに対し、
• 「ひまわり」は現在も、SOMPO美術館に展示され続けているというのは、ちょっと偉いなと思っています。

企業の防災

• ということで本日は企業のお話です。
• 私は普段、備え・防災アドバイザーという肩書きで活動していますが、仕事の半分は企業向けのコンサルティングやセミナーなどを行っています。
• そう…防災グッズにまみれながら、YouTubeやvoicyを更新しているのは、本業と言うより趣味の領域で、実際にはマジメな仕事が多いのです。
• それはともかく…
• 企業も家庭同様に防災対策をします。
• ただ、家庭の防災対策と異なる点がいくつかあります。
• 家庭の防災で最優先すべきは、自分と家族の命を守ることです。例えば南海トラフ地震が発生し、奇跡的に死者一名で済んだとしたら、日本の防災的には大きな勝利ですが、その奇跡の死者一名が自分や家族であったら、わが家の防災的には敗北です。
• 一方、企業の防災の場合、お客様や従業員の命を守るということはもちろん重要ですが、それ以上に「事業を守る」ということが、大きな目的になります。
• 極端なことを言えば、誰かの犠牲で会社が守られるような災害が発生した場合、従業員の命と引き換えに何かを維持する、ということもあり得るのです。
• もちろんこれは最後の手段であり、まずは人命を優先させることが最優先なのですが、企業の場合「人の命」というのは、ある意味ではリソース、事業に必要な資源であり、ある意味では替えが効くものだということが考え方になります。
• そのため、企業が防災対策を考える際には、いわゆる家庭で行う「防災」だけでなく、事業を守る・維持する・復旧するための計画が必要になります。
• これを、BCP・事業継続計画と呼びます。

BCP・事業継続計画とは

• BCP・事業継続計画は、「防災対策」も含む、会社の事業を守るための包括的な概念です。
• 例えば、人・物・建物などを守るための「防災」もBCPの一部ですし、
• 定期的に行う避難訓練、防災備蓄品の準備なども、BCPの一環として管理されますし、
• また非常時に活用する特別な業務マニュアルを作ったり、停電時の業務方針をまとめたり、手作業での代替業務に必要なものを準備したり、といった非常時用の業務継続の準備もBCPの一部ですし、
• 安否確認、情報収集、対策本部の設置などもBCPに含まれますし、
• さらにはお金、非常時に備えた平時からの資金繰り、各種保険への加入、金融機関との事前の検討などのリスクファイナンスも、BCPの重要な要素です。
• これら、いわゆる「防災」だけでなく、防災を含む、非常時に企業が行うべきあらゆる準備をまとめたものが、BCP・事業継続計画の内容になります。
• そのため最近では、このBCPの上位概念として、BCM・事業継続マネジメントという考え方で、これら様々な活動が包括され、BCPという言葉は、狭い意味での業務継続計画・非常時向けの業務マニュアル的に扱われることもあります。
• この、非常時に備えた準備を、様々な企業が行うのですが、
• 何から手をつければよいか分からない、これで合っているか自信がない、そうした企業さんから依頼を受けて、私もコンサルタントしてBCP策定のお手伝いなどをさせていただいております。

本日も、ご安全に！

ということで、本日は「企業の防災対策」のお話でした。

• ところでYouTubeそなるTVでは、現在特別企画として、企業向けの防災のお話を「シリーズ・企業の防災備蓄」動画を短期連載しております。
• 本日3/30の9時に、最終話となる第三話が公開される予定です。会社で、総務・人事・危機管理などのお仕事をされている方、BCPについて少し学んでみたいという方、ぜひ動画をご覧ください。

それでは皆さま、本日も引き続き、どうぞご安全に！