Voicyそなえるらじお #309 カセットガスボンベの備蓄、消防法でOKになっている本数は?
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執筆者:高荷智也
おはようございます!備え・防災アドバイザー高荷智也がお送りする「死なない防災!そなえるらじお」、3月4日(金)、本日も備えて参りましょう!
ぜひ準備したいカセットガス器具
本日のテーマは「カセットガスボンベ」のお話です。
- 昨日3月3日、衝撃的なニュースが入って参りました。防災備蓄でもおなじみ、カセットガスボンベが、約15%値上げされるという報道です。
- この発表は、カセットガス器具の国内大手メーカー、岩谷産業さんから出されたもので、カセットガスボンベが約15%の値上げ、また一部のカセットコンロも5%~15%値上げされるということです。
- 理由としましては、「可能な限りコスト削減に取り組んだが、自助努力では現状の価格での販売が困難になった」という発表がされています。
- とはいえ、カセットガスボンベの値上げは、6月出荷分からということですので、家庭の防災対策で備蓄をしている場合は、次のシーズンから影響をうけることになります。
カセットガスは1200本まで
- こうした、日用品や消耗品の値上げ情報が出ますと、値上げ前に買いだめしたくなるのが人情ですが、カセットガスボンベをまとめ買いする場合は、消防法の規制にご注意ください。
- 消防法では、カセットガスボンベを含む、いわゆるLPガスを備蓄してよい量を定めておりまして、無届けの場合は300kgが上限となります。これ以上の備蓄をしたい場合は、専用の備蓄庫を設置したり、消防へ届けをしたりする必要があります。
- カセットガスボンベの容量は、通常250gです。一般的なカセットコンロでは、だいたい60分程度使える容量になっています。届出が必要なガスの量は300kgですので、つまりカセットガスボンベを1,200本以上備蓄したい場合は、消防への届出などが必要になります。
- 個人でこの量を備蓄することはないと思いますが、店舗で使用するためにガスを用意している場合などは、ご注意ください。
LPガスボンベとも合算
- ちなみに、ご自宅で使っているガスが、都市ガスではなくいわゆるプロパンガス、ボンベを設置している場合は、この量も消防法での取り決めに含まれます。
- 例えば自宅に設置されるガスボンベ、大きなサイズですと50kgの容量になり、これが2本程度置かれていると思われます。
- 消防法によるLPガスの保管上限は、全ての燃料の合計になりますので、50kgサイズのボンベが2本あるお家の場合、カセットガスボンベは800本が上限となります。まぁ…これも超えることはないと思いますが、店舗などの場合はご注意ください。
本日も、ご安全に!
ということで、本日は「カセットガスボンベ」のお話でございました。
- ちなみにカセットガスボンベの消費期限は7年、カセットガスストーブやコンロの期限は10年程度のものが多いです。定期的に入れ替えてください。
それでは皆さま、本日も引き続き、どうぞご安全に!