Voicyそなえるらじお #363 投げる消火用具の「優良誤認」改善命令、問題点とポイント
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執筆者:高荷智也
おはようございます!備え・防災アドバイザー高荷智也がお送りする「死なない防災!そなえるらじお」、5月27日(金)、本日も備えて参りましょう!
こいつはスクープだ…
本日のテーマは「投げる消火用具の優良誤認」のお話です。
- 一昨日5月25日、防災業界を揺るがすスクープが発表されました。
- 消費者庁から報じられた、『投てき消火用具の販売事業者5社に対する景品表示法に基づく措置命令について』という発表です。
何が問題だったのか
- 今回の「優良誤認」は、詐欺とかそういうことではありません、いわば演出過剰の改善命令です。ただ、命にかかわる道具なため深刻だということになります。 投げる消火用具、一定の条件では確かに消火能力があります。ただ、その消火能力のアピールについて、一部過剰な文字・画像・表現がありました。
- 具体的なテキストや、問題のパッケージ画像、WEBのキャプチャなどは、全て消費者庁のWEBサイトで公開されています→ https://caa.go.jp/notice/entry/028791/… ものすごく「過剰」だったメーカーもあれば、ごく一部の表現がNGだったメーカーもあり、差は結構あります。それ根拠無かったんだ…という印象ですね。
- 今、こうした「投げるタイプの消火用具」を持っている場合どうすべきか、基本的には何もする必要はなく、廃棄もしなくてよいです。 今回の問題は「煽り文句が過剰だった」ということであり、実は危険物だったとか、火災を大きくするとか、消えない商品だったとか、そういうことではないためです。
- ただし、そもそも「投げるタイプの消火用具」はサブ的なアイテムであり、初期消火の基本アイテムはやはり「消火器」です。 いまご自宅や事業所に、投げる消火用具しかない場合は、ぜひ消火器を追加してください。その上で、扱いの簡単な消火スプレーや、投げる用具も併用して備えるのがよいかと。
- 業務用の消火器は、法律で色の割合などが決まっているため「THE!消火器!」な外見ですが、家庭用の消火器はこの制約がないためオシャレなものも増えています。 初期消火ができれば被害を軽減できます。危険になったら避難ですが、可能なら消火を、そして適切な道具を準備しておけるとよいですね。
本日も、ご安全に!
ということで、本日は「投げる消火用具の優良誤認」のお話でした。
- ちなみに私個人としては、球技全般が絶望的にダメなので、投擲器具はたぶん命中しないということを危惧して、用意はしていません。消火器を自宅と事務所に設置しています。
それでは皆さま、本日も引き続き、どうぞご安全に!