Voicyそなえるらじお #348 防災の前提は災害を知ること、周辺のリスクを把握し対策をする
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執筆者:高荷智也

おはようございます!備え・防災アドバイザー高荷智也がお送りする「死なない防災!そなえるらじお」、5月6日(金)、本日も備えて参りましょう!
戦いの基本はまず敵を知ること
本日のテーマは「防災と災害」のお話です。
- 家庭でも企業でも、防災対策をする際には、まず自分と家族が、あるいは会社が、どのような災害に見舞われる恐れがあるのかを知ることが重要です。
- 基本的に災害と防災は1対1となります。
- 地震の揺れという現象には家具の固定を行う、火災対策として消火器を準備する、津波から素早く避難する為に防災リュックを準備する、火山の噴火に備えてゴーグルと防塵マスクを用意する、世紀末的なゾンビパンデミックにそなえてバールのようなモノを準備しておく…
- 身の回りで、どのような危険が生じるかをしらなければ、そもそも備えることができません。なんとなく防災セットを買えば防災対策が完了した様な気持ちになりますが、防災セットに入っている水や非常食や備蓄トイレを使用できるのは、災害で死ななかった場合に限られます。
- 自宅や職場の周辺で、どのような災害が発生する恐れがあるのか。日本ではどのような災害が生じるのか、こうした災害に関する知識をインプットすることが、防災対策の前提になります。
自然現象と自然災害
- また、災害を知る時に意識すべきこととして、自然現象と自然災害を分けて考えると言うことがあります。
- 地震・台風・噴火・大雪、これらは自然現象です。人里離れた場所が揺れた、台風がまだはるか南の海上にある、無人島で噴火が起きた、冬山の頂上に大雪が降った、こうした現象は人や都市に被害を与えませんので、場合によっては観光資源として消費されることもあります。
- 一方、地震・台風・噴火・大雪が、人の住んでいる場所、都市部で発生した場合、大きな被害が発生することがあり、災害になります。しかし、被害の大きさは、自然現象に見舞われた地域の防災力の高さで変わりますので、同じレベルの地震や台風に見舞われたとしても、そこにどのような建物があったか、どんな法律に基づいて都市が築かれていたかで被害の大きさが変わります。
- 例えばハザードマップ、津波ハザードマップ、高潮ハザードマップ、洪水ハザードマップ、親水ハザードマップなどは、どこがどのていど沈むのかを表した地図ですが、同じ3mの浸水に見舞われた場合でも、そこにある建物が戸建てなのかマンションなのか、自分が住んでいる階が1Fなのか5Fなのかで被害の程度は変わります。
- そのため、台風や大雨という災害に対する備えを行う場合も、自宅や職場の環境によって被害の生じ方が変わりますので、当然防災対策の内容も変わってきます。一概に、台風対策はこう、大雨対策はこう、ではなく、
- 台風によって生じる浸水、この深さが想定される場合の対策はこうとか、台風によって生じる暴風、こういう建物に住んでいる場合の対策はこうとか、自然現象ではなく、それにより生じる災害・影響を知り、それに対して個別の対策を講じることが重要になります。
- まずはハザードマップをチェックして、わが家の場合はどんな影響に見舞われるのかを知ることが、防災の入口になるわけです。
災害動画
ところでyoutubeそなえるTVでは、災害に関する動画を全4回シリーズで公開しております…
本日も、ご安全に!
ということで、本日は「防災と災害」のお話でした。
- ところでこの動画、そなえるTVの第一作目のリメイクになるのです。
それでは皆さま、本日も引き続き、どうぞご安全に!