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Voicyそなえるらじお #370 「6月7日」を巡る梅雨明けと巨大噴火と寒冷化の関係

最終更新日:

執筆者:高荷智也

Voicyそなえるらじお #370 「6月7日」を巡る梅雨明けと巨大噴火と寒冷化の関係

おはようございます!備え・防災アドバイザー高荷智也がお送りする「死なない防災!そなえるらじお」、6月7日(火)、本日も備えて参りましょう!

九州より先に関東が梅雨入り

本日のテーマは「梅雨」に関するお話です。

  • 昨日6月6日、関東甲信地方の梅雨入りが速報として発表されました。沖縄が5月4日に、奄美が5月11日に梅雨入りしていましたが、その次の梅雨入りが九州ではなく関東甲信ということで、これは2005年以来17年ぶりだそうです。
  • ちなみに2005年の梅雨入り、九州北部と関東甲信が6月10日、九州南部と四国・中国・近畿・東海が6月11日と、関東の方が九州南部より梅雨入りが早かったとはいえ1日違いということで、
  • 本日以降、九州地方の梅雨入りがしばらくないとなると、結構歴史に残る状況になるかもしれませんね。

梅雨です

  • 梅雨…つまり、雨期です。
  • 北海道には梅雨がないが、小笠原地方にも梅雨は無い。
  • 逆に日本以外にも、朝鮮半島、台湾、中国南部などにも梅雨に該当する気象現象はあるため、東アジア版の雨期という表現ができますね。
  • 防災的には、梅雨の大雨、9月前後の台風、その後の秋雨による大雨辺りが水害シーズンのピークになるため、要警戒です。
  • ところで、梅雨空けのない年という物がありますが、そもそも梅雨入りと梅雨空け、5月・6月・7月に発表されるのは速報であり、その年の正式な梅雨入りや梅雨明けは、9月になってから改めて検討され、今思えばこのタイミングが梅雨入りと梅雨空けですなと、後決めで決められます。
  • 大地震における、前震・本震・余震と同じ決め方ですね。

梅雨空けなし…

  • 沖縄と奄美地方は、梅雨空け宣言されなかった年は一度もなく、必ず日付が定められています。
  • 一方それ以外の地域についても、梅雨空けが未確定である年というのは、実はそれほどありません。北陸・東北南部・東北北部については、何回か梅雨空けなしの年がありますが、それ以外の地域については、記録が残っている1951年以降の70年間で、梅雨明けがされなかった年は数えるほどしかありません。
  • そしてその珍しい、9月になって後付けで梅雨空けはここだ!と決めるタイミングでも梅雨明けが分からなかった年というのが、1993年です。
  • 1993年は、防災や食料備蓄に詳しい方であればピンとくる年です。そう、記録的な冷夏に襲われて、平成の米騒動が発生した年です。
  • そしてこの世界的な冷夏、平成の米騒動の原因のひとつが、火山の超巨大噴火による寒冷化、火山の冬であり、1993年に火山の冬をもたらした噴火は、1991年に発生したフィリピン・ピナトゥボ山の巨大噴火です。
  • そして、このフィリピン・ピナトゥボ山の巨大噴火が発生したのが、ちょうど31年前の本日、1991年6月7日ということになります。

本日も、ご安全に!

ということで、本日は「梅雨」に関するお話でした。

それでは皆さま、本日も引き続き、どうぞご安全に!

サイト管理者・執筆専門家

高荷智也(たかにともや)
  • ソナエルワークス代表
  • 高荷智也TAKANI Tomoya
  • 備え・防災アドバイザー
    BCP策定アドバイザー

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