備える.jp
サイトメニュー仕事依頼・お問合せ

Voicyそなえるらじお #529 防災士とは何か?取得のメリットと望まれる改善点について

最終更新日:

執筆者:高荷智也

Voicyそなえるらじお #529 防災士とは何か?取得のメリットと望まれる改善点について

おはようございます!備え・防災アドバイザー高荷智也がお送りする「死なない防災・そなえるらじお」、2月1日(水)、本日も備えて参りましょう!

「足の裏の米粒」と言われたりもしますが…

本日のテーマは月初の自己紹介と防災士について」のお話です。

こんにちは、備え・防災アドバイザーの高荷です

  • 2020年12月にスタートした、当チャンネル、『Voicy・死なない防災!そなえるらじお』、先月1月末で、放送528回、再生回数95万回、そしてフォロワー様数が2,785名となりました!
  • 先日はファンミーティングで、会場からの生放送やリスナー様とのお話などもさせていただきましたが…
  • ここまで放送を継続をすることができましたのも、毎日多くの皆様にお聞き頂き、コメントやいいねボタンなどのご評価を頂いた結果となります。本当にありがとうございます!
  • 当チャンネルは、個人と家庭の備えと防災をテーマに、大地震や水害などの自然災害を対象とした防災感染症パンデミック対策、あるいは銃火器を使わないゾンビへの備え方まで、「防災をライフスタイルにする」ための様々な情報・ノウハウを紹介する番組として運営を行っております。
  • 少しずつチャンネル登録をいただく方が増えておりますので、毎月初回放送では、そもそも私が何者なのか、という簡単な自己紹介からスタートさせていただきたいと思います。

自己紹介

  • 私は、「備え・防災アドバイザー」という肩書きで活動をしております、高荷智也と申します。
  • どこかの大学や研究機関、あるいは防災関連の企業に所属しない、フリーの専門家という立場で活動をしております。
  • 家庭の防災対策や企業の危機管理などを大テーマに、
  • 講師業…講演会やセミナーなどでお話をしたり、
  • 執筆業…雑誌やwebメディアなどでコラムを連載したり、様々な防災記事の監修を行ったり、
  • コンサル業…企業と契約をして防災グッズの企画開発や、BCPと呼ばれる危機管理のマニュアル作成のお手伝いをしたり、
  • メディア出演業…テレビやラジオなどで災害の解説や、防災に関するアドバイスを行ったり、
  • メディア運営業…私自身が運営するwebメディア「備えるJP」YouTube「そなえるTV」voicy「そなえるらじお」などの運営を行ったりと、
  • 「備え・防災」の何でも屋さんという立場で、お仕事をしております。

防災士という資格

  • 本日は少し雑談がてら、「防災士」という資格に関する雑感を。
  • そなえるらじおをお聞きの方であれば、「防災士」という資格の名前を聞いたことがあったり、あるいは自分自身が防災士を持たれている方もいらっしゃるかもしれません。
  • 防災士とは、NPO法人「日本防災士機構」による民間資格です。
  • 弁護士、税理士、建築士、などのように、末尾に「士」という文字がついていることから、国家資格なのかと思われることもありますが、民間が運営をする資格であり、これを取得しなければ行えない仕事などはありません。そのため、資格と言うよりは、いわゆる検定試験に近い性質を持っています。

防災士が生まれたきっかけ

  • 防災士は、1995年の阪神・淡路大震災をきっかけに生まれました。
  • 予測不能な大規模災害にたいして、正しい防災知識と適切な判断ができる人材を育てようと、防災士制度の検討が行われ、2003年にスタートをした制度となります。防災の基本はまず自分と家族の命を守る自助が重要で、生き延びた後には地域と連携する共助が求められます。
  • 行政によって行われる公助は、力が発揮されるのに時間がかかりますので、自助:共助:公助の比率は7:2:1くらいに考えるべきとされています。こうした自助・共助を担う人材として期待されるのが、防災士という存在になるわけですね。

防災士になるメリット

  • では、防災士を取得するとどのようなメリットが得られるのでしょうか。
  • 個人的な考えですが、防災士を取得することで得られるメリットは、特にありません。防災士がなければできない仕事は存在せず、また防災士だから何かが優遇されるということもほとんどないためです。
  • 2022年12月現在、防災士の認定を受けた方は全国に243,460人います。すごい人数ですね。この方々が、なにか特別な活動をしているのかと言えば、している人もいれば、特になにもしていない人もいる、と言うことになります。
  • 防災士は取得したあとに所属する団体や、協会公式のフォロー制度が特にないため、資格取得後にどう活用するかは、全て本人にゆだねられているのです。
  • そのため、防災士という資格は、何かのために取得をするというよりは、取得すること自体が目的になる、という対象になります。趣味の検定試験に近い性質を持っているのは、これが理由となります。

防災士になるには

  • 防災士になるためには、日本防災士機構が認証した研修機関が実施する、「防災士養成研修講座」を受講し、「研修履修証明」を取得した後に、「防災士資格取得試験」を受験する必要があります。この試験に合格し、さらに全国の自治体や消防が主催する「救命救急講習」を受講して修了書を取得すると、防災士の登録を行うことができるのです。
  • 研修講座を受ける際は、防災士教本という教科書をもらって勉強しますが、この本は防災・災害のことを体系的に学ぶのによい内容ですので、これを読むだけでもある程度の防災知識が身につきます。
  • 防災士は「落とす試験」ではなく、「最低限の知識を確認する」試験ですので、防災士教本を、ある程度マジメに、全て読めば受かります。結構面白い教本ですので、まずザッと全体に目を通す、次にマジメに1回細かく読む。最後に自分の好きな項目をさらに詳しく読む、こんな感じがおすすめです。
  • また2日間の日程で行われる研修も、類似のものがあまり存在しないため、防災に興味がある方には面白い内容だと思います。
  • ということで、防災を体系的に学びたい方が、その勉強手段を得るというのが、防災士取得のメリットと言えるかと思います。その後、防災士を生かすも殺すも、自分次第と言うことになりますね。

防災士の問題

  • ただし、防災士制度にもひとつ問題があります。それは、取得する金額が高いことです。通常のルートで資格を取得すると、総額で約6万円の費用がかかります。仕事に必要な資格ではなく、啓発や勉強のための資格としては、少し高すぎますね。防災士の性質を考えると、金額的には現状の10分の1から100分の1程度になってくれないと、誰もが受講をするというのは無理だと思います。
  • 自治体によっては、格安で防災士を取得できる市民講座などを開講していることもありますので、興味はある、でも高すぎる…と思われる場合は、お住まいの街の制度をチェックしてみて下さいね。

本日も、ご安全に!

ということで、本日は「月初の自己紹介と防災士について」のお話でございました。

それでは皆さま、本日も引き続き、ご安全に!

サイト管理者・執筆専門家

高荷智也(たかにともや)
  • ソナエルワークス代表
  • 高荷智也TAKANI Tomoya
  • 備え・防災アドバイザー
    BCP策定アドバイザー

新着のブログ記事

ブログカテゴリ

ブログアーカイブ

備える.jp 新着記事