Voicyそなえるらじお #538 マスク着用解除の是非と3年間にわたるコロナ対策振り返り…①
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執筆者:高荷智也
おはようございます!備え・防災アドバイザー高荷智也がお送りする「死なない防災・そなえるらじお」、2月14日(火)、本日も備えて参りましょう!
現代の公害
本日のテーマは「マスク着用」のお話です。
地獄へようこそ
- 昨日2月13日(月)東京都内でスギ花粉の飛散が始まっていた、という報道がなされました。例年は2月15日頃からスギ花粉のシーズンが始まりますが、今年は5日ほど早い2月10日からのスタートということです。
- さらに今年は、九州から東北にかけてのほとんどの地域において、昨年前シーンよりも花粉の量が増え、とりわけ太平洋側の地域では昨対比で倍以上、「非常に多い」という予報がされています。
- スギ花粉の発生源である杉林のほとんどは人工林です、毎年同じ時期に、数千万人が健康被害を受ける花粉症という病気は、現代の公害であり、災害の一種として本来は対策をしなければならないことだと思います。
- 海外からの輸入木材が高騰している昨今ですが、杉の人工林の伐採と活用、花粉を出さない無花粉杉への代替を、今すぐにとは言いませんが、半世紀をかけて実施し、次世代の日本人から杉による花粉症を無くしてほしいと強く願います。
- とはいえしばらくは…洗濯物室内干し、空気清浄機全開、そしてマスク着用スタイルで泣きながら生活をしたいと思っています。
花粉症シーズンにマスクを外させるのはどうだろうか
- ということで、しばらくマスクを外せなくなるシーズンに突入した訳ですが、一方で政府は、ちょうど1ヶ月後、3月13日から、新型コロナ対策としてのマスクの着用について、「屋内・屋外を問わず個人の判断にゆだねる」という方針を決定しました。
- ただし例外事項があり、基本は屋内・屋外問わずに個人の判断にゆだねつつ、医療機関を受診する際、通勤ラッシュ時などの混雑した電車・バス乗車時には、マスク着用を推奨するという、なんとも中途半端な内容になります。
- また、学校教育の現場に対しましては、新学期となる4月1日からマスク着用を求めないことを基本とすると発表しています。
- この件に関しまして、そなえるらじおのコメント欄で、どう思いますかというご質問を頂いておりましたので、本日はこのお話です。
対応としては適当だと思います
- 2023年3月13日からの、事実上のマスク着用解除、2020年3月11日にWHOがパンデミック宣言を行ってから、ほぼ3年目となります。
- この着用解除に伴う、私の個人的な見解としては、よいことであると思います。現状私自身は、人のいない屋内と、屋外についてはよほどの密集地でなければマスクを外して生活をしています。
- 一方3月13日以降ですが、恐らくスギ花粉のピークを迎える時期であり、そして私は花粉症であることを考えますと、屋外ではマスク着用、屋内ではマスクを外すという対応になるのかなと思っています。
- そもそも、今私達が着用しているサージカルマスク着用の科学的な意義としては、コロナパンデミックの最初期から変わらず、「自分自身の感染防止効果はあまりなく、他人と社会に対する感染拡大防止効果のために着用する」という定義でした。
- 自分自身の感染防止を図りたいのであれば、N95規格やDS2規格などのマスクを、正しい手順で着脱しつつ、ゴーグルや防護服を併用しなければ効果は得られません。
- 例えば私の場合、2020年4月、初回の緊急事態宣言が出された直後に東京などへ行かなければならない場合は、N95マスクとゴーグルを着用していましたが、人がいない場所や屋外などでは基本的に当時からマスクはつけていませんでした、意味が無いからですね。
- その意味で、N95やDS2などの高規格マスクを、自分自身の感染防止対策として着用するのは自由でよいと思いますが、感染拡大を防止する意味でのサージカルマスク着用は、全員で行うか、全員でやめるか、そうしなければあまり意味がありませんので、政府から一斉に着用解除のアナウンスがでることは良いことだと思っています。
パンデミック対策で重要なこと
- 感染者が多く致死率も高ければ「人類の災害」
- 感染者は多いが致死率が低ければ「季節性の流行病」
- 感染者は少ないが致死率が高ければ「恐ろしい風土病」
- 2021年5月のワクチン接種開始、7月の2020東京オリンピック開幕の時点で、コロナ対策を終えても良かった。あるいはその後、2022年3月のまん延防止対策でも、コロナ対策を終えても良かった。これが数字から見る振り返りです。
本日も、ご安全に!
ということで、本日は「マスク着用」のお話でございました。
それでは皆さま、本日も引き続き、ご安全に!