Voicyそなえるらじお #546 トルコ・シリア大地震3週間…状況と、チャリティライブ結果のご報告
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執筆者:高荷智也
おはようございます!備え・防災アドバイザー高荷智也がお送りする「死なない防災・そなえるらじお」、2月27日(月)、本日も備えて参りましょう!
もう3週間、まだ3週間
本日のテーマは「トルコ・シリア大地震」のお話です。
大地震から3週間
- 2022年2月6日に発生したトルコ・シリア大地震から、本日で3週間目となります。少し状況を振り返ってみましょう。
- まずは地震活動ですが、大地震直後に生じていた余震は収まりつつあり、ここ1週間ほど、M5以上の強い余震は発生していません。この3週間の状況を見ると、2月6日に発生したM7.8の本震と、M7.5の最大余震をピークに、
- M6以上の強い余震が合計4回、
- M5以上の余震が合計31回、発生しています。
- 大きな余震は、1週間前・2月21日にM6.3とM5.5の地震が発生したものを最後に生じておらず、全体としては地震活動が収まりつつあるように見えますが、何しろ本震がM7.8と巨大なものでしたので、しばらくは警戒が必要な状況が続くと思われます。
- このあたりは、地震学の専門家の先生方の解説を、ニュース番組などでご覧ください。
被害の状況について
- 一方、この大地震で生じた被害につきましては、まず死者がトルコ・シリア両国で5万人以上と、すさまじい被害状況になっています。
- また建物被害としては、トルコ側だけで、60万棟以上の住居と、5万棟以上の商業施設が大きな被害を受けていると報道されていますが、これは日本で想定されている首都直下地震による被害想定を上回る被害の想定で、甚大な状況になっていることが分かります。
- さらに、亡くなった方の多くは、大地震の揺れで倒壊した建物の中から発見されており、その原因は建物の耐震性が高くなかったことが原因です。
- トルコは元々地震国ですので、日本と同じように建物に対する耐震基準が定められており、定期的に改定も行われているということです。ただ、建物の設計が適切であるかを確認する仕組みが日本ほど厳しくないため、多くの建物が基準に対して違法な状態となっており、せっかくの耐震基準が生かされず、多くの建物が倒壊し、そして多くの死者が発生しているということになります。
- 地震対策の基本は建物の耐震化であり、そのためには耐震基準などを定めることが重要ですが、現場レベルでそれが適応されなければ意味が無い、違法建築には対処することができないという、大きな課題が生じていることになります。
- こうした状況もあり、現在トルコ国内では、違法建築の建設に携わった人の逮捕が相次いでいると報道されています。
チャリティライブのご報告…
本日も、ご安全に!
ということで、本日は「トルコ・シリア大地震」のお話でございました。
それでは皆さま、本日も引き続き、ご安全に!