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Voicyそなえるらじお #563 学校・職場での「貴重品携帯」はどうするか?鍵は埋める?

最終更新日:

執筆者:高荷智也

Voicyそなえるらじお #563 学校・職場での「貴重品携帯」はどうするか?鍵は埋める?

おはようございます!備え・防災アドバイザー高荷智也がお送りする「死なない防災!そなえるらじお」、3月27日(月)、本日も備えて参りましょう!

昨日は仕事が多く放送が飛びました…

本日のテーマは「災害と貴重品の管理」のお話です。

  • 今回もコメント欄にいただいたご質問への回答です。コメントをくださいましたのは「コーヒー牛乳」さんです、ありがとうございます。
  • 頂いたご質問ですが…
  • 勤務中、家の鍵やスマホを肌身離さずお持ちですか?私の職場は建物が古く、室内も大型キャビネットなどあり、大地震の際はひとまず屋外退避を予定しています。更衣室はかなり奥まった場所にあり、大きな揺れが来てから私物を取りに行くのは危険な場所です。揺れが収まったとしても、ガラス窓やキャビネットの倒壊等で私物を取り出すのは困難かと思われます。
  • 席の移動が多く、勤務中に鞄を持ち歩く状況でもなく、幸い、職場から自宅は徒歩10分。自宅は安全な場所にあり、災害時には在宅避難の想定をしています。しかしいくら自宅の防災対策を進めても職場から着のみ着のまま飛び出しては、自宅には入れません。
  • 家族は大災害があれば帰宅困難者となり当日帰宅は難しく、親戚等も近くにはおりません。勤務中、鍵とスマホをウエストポーチにいれて身に着けておこうか(けっこう邪魔です)、いっそ庭に穴でも掘って鍵を埋めておこうか(防犯面で難あり)と悩み中ですので、お知恵をお貸しください。

私の場合は…

  • まずは私自身が普段行っている対応についてのお話ですが、
  • 私の場合は長距離移動が多く、出張先で被災をすると確実に帰宅困難者となるため、仕事で使うカバンはリュックサックにしており、お仕事道具と、防災グッズを、半分ずつ入れています。
  • リュックの中には各種の防災グッズだけでなく、予備のメガネですとか、貴重品なども中にはいっていますので、基本的にはこのリュックさえ確保すれば大抵何とかなりますし、逆に言えばリュックは絶対に確保したいセットと言うことになります。
  • そのため、外出時には基本的にリュックを常に持ち歩いていますし、仕事ではなく家族で旅行に行く場合なども、基本的には自動車の移動が基本なので、旅行用の荷物とは別に、通勤リュックをそのまま旅行先にも持って行っています。
  • ただ、例えば講演会でお話をするとか、テレビに出演するといった場合は、リュックを控え室や楽屋において、建物内を移動することになりますが、基本的に大地震で倒壊しない建物の中にいる場合は、リュックと肉体をハナして行動してもよいと考えております。
  • ただ、さすがに手ぶらは怖いですので、スマートフォンと、シマエナガキーポーチに入れたライトと笛だけは手ぶら状態であっても持ち歩くようにしています。お財布や自宅の鍵などの貴重品は、持っていても即死をするしないには関わらないため、優先順位で言えば、ライト、笛、スマホの方が上だと想っているからです。

一般的にはどうすべきか

  • では、ご質問をいただいた状況ではどうすべきでしょうか。
  • まず最初にご提案をしたいのは、更衣室を安全な場所にしてもらうように、会社に働きかけをすることです。
  • 万が一、人が更衣室にいるタイミングで大地震などが発生した場合、そこで死者が出るような状況になっているのはよくありませんし、それが想定されるのになにもしなかったという場合は、遺族から損害賠償請求を起こされた際に会社が負ける可能性があります。
  • ということで、名目としては「更衣室に人がいるタイミングで大地震が起きても、死なないように最低限ロッカーやら什器を固定する」ということを働きかけつつ、ついでに物を取りに戻れるようにしたてるというのが良いと思います。
  • とはいえ、今日明日にそのような環境が整うわけではありませんので、自衛手段も必要です。ひとつは常に大切なものを持ち歩くこと、もうひとつは自宅の屋外に重要物を隠しておくことでしょうか。

重要物の持ち歩き

  • 海外旅行などに出かける際には、貴重品を文字通り肌身離さず持ち歩くことが重要だと言われます。実際、身体に密着させるようなポーチやら、かくしてものを収納できるカバンなどが売られていますが、職場における貴重品の携帯については、スリや盗難を気にする必要はありませんので、もう少し簡易でよいと想います。
  • ウエストポーチやホルスターポーチなどはそれなりにかさばりますが、スマホ1台とシマエナガ1匹くらいであれば、ポケットなどに入らないでしょうか。鍵と笛とライト程度であれば、シマエナガキーポーチ(シマエナガである必要はありませんが)にすっぽり入りますので、この最小限のセットだけ常にポケットに携帯するという方法は検討出来るかと思います。
  • ただ、男性であれば衣類にポケットが多いので、小物を携帯するのはそれほど大変ではありませんが、女性の衣類はポケットが小さかったり無かったりすることもありますので、道具に関しては厳選する必要がありそうですね。

鍵を埋めるなら

  • また、自宅の鍵をなくした場合に備えて、自宅に鍵をおいておくというのもよいと思います。よく、自宅への置き鍵は空き巣が心配と言いますが、これは普段から合鍵を使うことを目的に、そこそこ使いやすい場所に鍵を保管する場合の注意です。
  • 一生に一度あるかどうかの大規模災害に備えるのであれば、使いやすい場所に鍵を保管する必要はありません。玄関から離れた、言われなければ絶対に分からない場所に、合鍵なり最低限の防災グッズを保管しておけば、空き巣の問題はそれほど心配しなくてよいですし、なんなら、ご質問にもありましたが、庭に穴を掘って埋めるという方法でも本当によいと思います。
  • なお、自宅の鍵を失ってどうにもならない場合、最悪の場合は窓をたたき割って中に入ればOKです。もちろん、CPマーク付きの分厚いフィルムの張られている防犯フィルムが全面に貼られている場合は窓を破るのに時間がかかりますが、別に大きな音が出ても、時間がかかっても問題の無い自宅であれば、必ず窓は破れます。それで自宅に入ることができればよいので、鍵を無くしても最悪はどうにでもなると考えておけると、すこし気分が楽になるかもしれません。

本日も、ご安全に!

ということで本日は「災害と貴重品の管理」に関するお話でした。

それでは皆さま、本日も引き続き、ご安全に!

サイト管理者・執筆専門家

高荷智也(たかにともや)
  • ソナエルワークス代表
  • 高荷智也TAKANI Tomoya
  • 備え・防災アドバイザー
    BCP策定アドバイザー

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