Voicyそなえるらじお #586「ハイチェア」に座っている乳幼児を大地震から守る方法は?
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執筆者:高荷智也

おはようございます!備え・防災アドバイザー高荷智也がお送りする「死なない防災・そなえるらじお」、4月27日(木)、本日も備えて参りましょう!
バブリンコな家具
本日のテーマは「室内の地震対策」に関するお話です。
- 今回はコメント欄にいただいたご質問への回答です。
- ご質問をくださいましたのは「かめだ」さん。内容ですが…
- 『もうすぐ2歳になる第一子の安全のために、高荷さんのお話を参考に、家具の固定、寝室を安全ゾーンにするなどの対応は済ませております。困ったのが食事を取っている最中に発災した場合です。
- テーブル用のベルト付き幼児用椅子を利用しており、重心が高いことに加えてすぐには動かせないのもあり、どう振る舞うのが最善なのか判断しかねております。なにか考え方の補助線になるようなアドバイスを頂けたらと思います。』
まずはベルトを
- ということで、乳幼児用のハイチェアに関する地震対策です。考えるべきポイントは2つあるかと思います、ひとつはハイチェアから子どもを落下させない対策、もうひとつはハイチェアそのものを転倒させない対策です。
- ハイチェアは平時においても子どもの落下事故などが多い家具で、子どもが立ち上がっていすから落ちるといった事故などは何もない状態でも発生します。
- これは大地震などに見舞われた場合も同様ですので、普段の食事の際からベルトなどをきちんと装着し、いすから転がり落ちることのないようにする対策は必須かと思います。
- 自分の身長の高さから落下すれば、大人だって大ケガをしますし、そうした場所で作業なり何なりをする場合は、大人も安全帯・ハーネスを装着します。落下すると大ケガをする高さに子どもを座らせる場合は、安全ベルトを着ける、これは平時においても非常時においても重要なポイントです。
- また、同時にハイチェアを使用する際には子どもから目を離さないというのも重要かと思います。瞬きもするなということではなく、何かあればすぐに手を出せる場所に大人がいて、食事が終わればいすから下ろす、ということが重要です。
転倒防止はどうするか
- ハイチェアの地震対策、もうひとつの対策は転倒防止です。ハイチェアは通常のイスよりも重心が高くなりますので、強い揺れに対する転倒のしやすさは通常のイスよりも高い家具であると言えます。
- ただ、だからといってハイチェアが大地震の際に必ず転倒するかといえば、それは揺れ方や揺れの強さによるかと思われます。重心が高いとは言え、当然イスの足下は転倒防止対策として広く作られているのがハイチェアですので、子どもが普通に座っていれば、多少の揺れに見舞われてもいきなりひっくり返るということは考えづらいです。
- 大地震の際には、大人がイスにしがみつく形で子どもを守る。ただイスからの転落は避けるべきですので、やはりベルトをきちんとさせるというのは、平時からのお約束にすべきです。
- もうひとつの転倒防止対策は、家具・家電・荷物などの衝突を防ぐことです。大地震の際にハイチェアにしがみつくという行動は、周囲からモノが飛んできたり落下してきたりしないコトが前提です。そのため、食事をする場所を安全ゾーンにする準備、
- 家具の固定、キッチン家電の固定、食器棚のガラス扉などへの飛散防止フィルムの貼付、などを行い、イスの転倒さえ防げば、他の要素では子どもは守られるという環境にすることは大前提となります。
わが家の場合は
- ちなみにわが家の場合ですが、日常生活ではハイチェアを使わないという選択をしていました。ダイニングにはいわゆるダイニングテーブル、リビングには冬はこたつとして使用するローテーブルがあるのですが、
- 子どもに食事を取らせるのは基本的にローテーブルにして、ハイチェアでは無くローチェアに子どもを座らせるようにしていました。ハイチェアは大地震対策以前に、やはり子どもの落下リスクがありますので、住環境が許すならば、ハイチェアが必要な時期の間は、低い場所で生活をするようにする、というのも一つの対策かと思います。
本日も、ご安全に!
ということで、本日は「室内の地震対策」のお話でございました。
それでは皆さま、本日も引き続き、ご安全に!