Voicyそなえるらじお #572 防災視点の「収納家具」の選び方・置き方・わが家の事例
最終更新日:
執筆者:高荷智也
おはようございます!備え・防災アドバイザー高荷智也がお送りする「死なない防災・そなえるらじお」、4月7日(金)、本日も備えて参りましょう!
ミニマリストは「食料危機」には弱いが「揺れ」には強い
本日のテーマは「収納家具と防災対策」のお話です。
- 今回はコメント欄にいただいたご質問への回答。
- 先日、赤ちゃんのいる家庭における防災に関するリクエストをいただいた、「こか」さんから質問コメントをいただきました。
- 『お陰様で、先日伺った赤ちゃん防災、強化してきております。ただ、安全地帯のために家具を一新したいのですが、探せば探すほど深みに嵌まり…プロはどうしているのか伺いたいのですが、先生のお宅ではどんな収納家具を使っていらっしゃいますか?またはお勧め等あれば、可能でしたら教えてください。
- 物を減らすのが最短最善とわかっているのですが、お恥ずかしながらなかなか断捨離進まず、元々収納も少ない賃貸なので物が溢れてしまう私です…orz』
理想はあるが深みにはまりすぎない
- 地震対策を考慮した収納家具、最もよいものは、作り付けの家具です。
- なかなか後付けすることは難しいと思いますが、建物と一体化している家具であれば、転倒するということはありませんので、最初から作り付けにしてしまうことができればこれがベストです。
- そういう意味では、押入やクローゼットなどの住宅設備も、転倒しない収納スペースとしては有効ですね。後から大きなタンスやラックを置く計画があるなら、そのスペースを最初から作り付けのクローゼットなどにすると安心です。
- わが家の場合は、在宅時間の長いリビングに、テレビなどを置く壁面テレビボードがありますが、これが作り付けになっておりまして、絶対に転倒しないけれど、モノがたくさん入る場所として使われています。
- ちなみに棚の最上段にはぬいぐるみがたくさん座っているのですが、大地震が起こりますと、このぬいぐるみたちが天井から降り注ぎまして、身を守るクッション代わりになるというシステムになっています。ただ、ちょっとホコリっぽくなっている可能性がありますので、呼吸器には悪いかもしれません。
設置する家具でオススメは
- とはいえ、作り付けの家具をポンと設置するのは難しいと思います。
- この場合の考え方ですが、まず最もよいのは危険な場所に家具を置かないことです。家具が倒れたり移動した際に、赤ちゃんのベッドに直撃したり、ドアや通路をふさいだり、ガラスを割ったりする可能性がある場所には、できるだけモノを置かない、これだけでもかなり安全性が確保できます。
- どうしても家具を置く場合は、できるだけ背の低い、腰高以下の家具を設置して、できるだけ一番下の段に重たいモノを入れて安定させるのもオススメです。
- ただ、収納力の問題で、背の高い家具を、危ない場所に置かなければならない状況もよくあります。この場合は固定です、徹底的に固定してください。
- 材料費が一番安くて、かつ頑丈になる固定方法は、金属の金具を使ってネジで家具と壁を固定することです。L字金具などを使って家具を固定できれば、まず転倒することはありません。
- わが家の場合は、背の高い食器棚をL字金具で固定しています。また冷蔵庫についても、壁にネジでプレートを打ち付けて、これと冷蔵庫をベルトで固定しています。大型の冷蔵庫はキャスターが付いていて意外と動きやすいので、できれば固定をした方が良いです。
- また、メタルラックも多用していますが、これは必ず、4本の足全てに突っ張りがついているオプションを取りつけまして、ラック全体を4箇所で突っ張るように固定しています。
- 理想的には、室内全ての家具をガッチガチにすることですが、正直面倒ですし、お金もかかりますし、手間もかかります。1日で全てがんばるのではなく、一番危ないところから、少しずつ固定などをするようにしてください。
本日も、ご安全に!
ということで、本日は「収納家具と防災対策」のお話でございました。
それでは皆さま、本日も引き続き、ご安全に!