Voicyそなえるらじお #665 「死なない環境」を構成する要素と、脅かす脅威について
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執筆者:高荷智也
おはようございます!備え・防災アドバイザー高荷智也がお送りする「死なない防災・そなえるらじお」、8月24日(木)、本日も備えて参りましょう!
改めて基本のお話
本日のテーマも「家庭の防災対策の基本」のお話です。
- 今回は、「死なない環境」を作るための考え方についてのお話です。
「死なない環境」を脅かす自然現象と自然災害を理解する
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「死なない環境」を作るための対策を講じる際には、私たちに襲いかかってくる「災害リスク」を理解し認識する必要があります。そしてこの時には、「自然現象」と「自然災害」を分けて考えることが重要です。
- 昭和時代の表現に「地震、雷、火事、親父」という、恐ろしい物を並べた言葉がありましたが、例えば「地震」は地面が揺れるという「自然現象」であり、これにより引き起こされる「家屋の倒壊」「大規模な火災」が「自然災害」です。また「親父」を「自然現象」と捉えるならば、「ちゃぶ台が飛んで夕飯が台無しになる」が「自然災害」となります。
- 家庭において、自然現象そのものを無くすことはできませんが、自然現象を自然災害にしない準備を行うことはできます。これこそが防災における具体的な対策なのです。
「死なない環境」は安全な場所だけ用意すればよいというものではない
- それでは、家庭の防災対策における最優先事項「死なない環境」作りを実践したいと思いますが、具体的にはどのような環境を作れば「死なない」状態になるのでしょうか。
- 災害による直接的な影響から命を守るためには、「物理的に安全な場所」を確保することが重要です。しかし、例えば津波から避難するために屋外の高台へ避難をしても、季節が冬であればその場で凍死する恐れがあります。噴火の影響や土砂災害を回避するために地下室へ逃げ込んでも、生き埋めになってしまえばやがて酸欠で命を落とします。
- 避難先にしばらく留まるのであれば、水や食料が必要となりますし、安心して飲食をおこなうためにはトイレも必須となります。「死なない環境」を作るためには、「物理的に安全か空間」「生存できる空間」「生活できる空間」の要素を全て整えることが重要となるのです。
本日も、ご安全に!
ということで、本日は「家庭の防災対策の基本」のお話でございました。
それでは皆さま、本日も引き続き、ご安全に!