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Voicyそなえるらじお #767 「新耐震」から14年目の阪神淡路大震災・43目年の能登半島地震

最終更新日:

執筆者:高荷智也

Voicyそなえるらじお #767 「新耐震」から14年目の阪神淡路大震災・43目年の能登半島地震

おはようございます!備え・防災アドバイザー高荷智也がお送りする「死なない防災・そなえるらじお」、1月17日(水)、本日も備えて参りましょう!

29年…

本日のテーマは「阪神・淡路大震災と能登半島地震」のお話です。

  • 1月1日の能登半島地震発生から17日目となりました。
  • 本日1月17日は、29年前、1995年(平成7年)1月17日に、兵庫県南部地震による、阪神・淡路大震災が発生した日です。6,434人の犠牲者を出した最悪の震災、あれから29年後に発生した能登半島地震では、防災に関する教訓を生かすことができていたのでしょうか。

震災の名前

  • すこし基礎知識のお話をします。
  • 「阪神・淡路大震災」という名称は、震災の翌月、1995年2月14日に、政府が定めた「災害」に関する名称です。地震による建物倒壊、大規模な地震火災、インフラの破壊、こうした災害全体の名称として、「阪神・淡路大震災」という名前がつけられています。
  • 一方、阪神・淡路大震災を引き起こした、地震にも名前があります。こちらは、地震発生の5時間後に気象庁が命名した、「平成7年(1995年)兵庫県南部地震」という名称です。こちらは自然現象としての地震に対する名前で、命名の基準や規則がありますので、すぐに発表されることになっています。
  • このように、震災の被害が大きい場合は、地震と災害の名前が別々になることがあります。2011年の「東日本大震災」は災害の名前、これを引き起こした地震の名前は、「平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震」と言います。
  • 1月1日の能登半島の地震も、地震の名称としては「令和6年 能登半島地震」と命名されていますが、今後政府により、震災の名称がつけられるかもしれません。

地震の大きさ

  • 1995年の阪神・淡路大震災、地震の大きさを示すマグニチュードは7.3、最大震度は7でした。一方、能登半島地震のマグニチュードは7.6、最大震度は同じ7でした。
  • マグニチュードの数字は、0.1増えると、エネルギーの大きさはおおよそ1.4倍になります。そのためマグニチュード7.3の阪神・淡路大震災と、マグニチュード7.6の能登半島地震は、数字的には同じ程度の地震に見えますが、エネルギーの大きさ的には、能登半島地震の方が2.8倍ほど大きいことになります。
  • 一方、震度が同じ7であるのは、震度はいくら大きくなっても7が上限となるためです。仮に震度10に相当する揺れが生じたとしても、発表される震度は7となります。
  • こうした知識があると、能登半島地震が発生した直後、震度が7と報じられた瞬間、これはとんでもない地震が起きたぞと緊急時モードに移行し、さらにマグニチュードが7.6と確定した瞬間、どれほど大きな被害につながるか分からない、と震撼することになるわけです。
  • 震度7は青天井、この数字が出た際には、「大震災」クラスの災害が発生したと認識すると、初動が早く・正確になると思われます。

政府の対応

  • 大規模な災害が発生すると、政府がどのような対応をどのようなタイミングで行っても、遅い・不適切、と批判されます。これはまぁ、仕方のないことかなと思います。
  • 一方、例えばどこでもドアが1万個あって、地震発生の10分後に被災地で自衛隊による救助活動が始まれば、死者は減るのか。残念ながら被害はほとんど軽減できないと思われます。
  • 1995年の阪神・淡路大震災、および2024年の能登半島地震共に、死者の多くは家屋の倒壊によるものでした。能登半島地震では、地震発生と同時に発生した土砂災害に巻きこまれた方も多くいます。
  • 大地震の揺れや、同時に生じる土砂災害などで即死されてしまった方は、どれほど早く救助が始まっても、生き返らせることはできません。家庭における防災対策、最優先事項は「自分と家族が死なない環境」を作ることですが、まず大地震の直撃を受けた際に、即死しない環境を作ることが最優先です。
  • 共助に参加するのにも、公助を受けるためにも、災害直後に命を落としてしまえばどうにもなりません。災害で即死を免れる準備、9割は自助で行う物だと言えます。

新耐震基準

  • 地震で建物を潰さない準備は、最低でも「1981年6月1日」以降に認可を受けた、新耐震基準の建物に住むことです。
  • 1995年の阪神・淡路大震災当初は、この新耐震基準のスタートから14年目でしたので、新耐震の家はまだ新しい家が多く、確かに新耐震基準の家に住むことで、多くの場合は建物を守ることができました。
  • しかし、新耐震基準が導入された建築基準法改正から、2024年で43年目を迎えます。最も古い新耐震の建物は、もう築40年以上が経過しており、いくら新耐震とはいえ、自宅の老朽化によりそもそも大きな地震に耐えられなくなりつつあります。
  • 今後、被災地の調査が進めば被害の状況がより明らかになりますが、たてものえらびについては、新耐震ならOKとは言えない時期になっています。
  • 現状では、2000年にスタートした「住宅性能表示制度」による、「耐震等級3」の住宅に住むことが、唯一確実に自宅を守る方法となりますので、今後住宅を購入・新築などする場合は、ぜひ耐震等級3の家を選んでいただきたいのです。
  • ただ、自宅周辺で液状化現象が発生し、不同沈下などが生じると、建物が斜めに傾いてしまい、建物は無傷でも生活ができなくなる恐れがあるため、地盤改良などもきちんと行うことも重要です。
  • さらに建物が大きく傾くと、無傷でも全壊という判定を受けることになり、この場合は最大で自宅の費用の半額が地震保険で支払われます。頑丈な耐震等級3の家に住んでいる場合も、地盤沈下に備えて、地震保険には必ず加入していただくのがよいです。

本日も、ご安全に!

本日は阪神・淡路大震災と能登半島地震」のお話でした。

それでは皆さま、本日も引き続き、ご安全に!

サイト管理者・執筆専門家

高荷智也(たかにともや)
  • ソナエルワークス代表
  • 高荷智也TAKANI Tomoya
  • 備え・防災アドバイザー
    BCP策定アドバイザー

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