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Voicyそなえるらじお #774 日本でも被害!北米西海岸で生じる500年に1度の超巨大地震

最終更新日:

執筆者:高荷智也

Voicyそなえるらじお #774 日本でも被害!北米西海岸で生じる500年に1度の超巨大地震

おはようございます!備え・防災アドバイザー高荷智也がお送りする「死なない防災・そなえるらじお」、1月26日(金)、本日も備えて参りましょう!

みなしご元禄津波

本日のテーマは「海外の大地震」のお話です。

  • 海外で発生した巨大地震が、日本に大きな津波被害をもたらす。1960年に南米チリで発生したM9.5の超巨大地震は、地球の裏側にある日本にも大津波をもたらし、142名の犠牲者を生じさせました。
  • これと同じような津波が、江戸時代にも発生しています。今から324年前の本日、アメリカ大陸の西海岸で発生したカスケード地震による、太平洋を横断した津波、「元禄みなしご津波」の発生です。

元禄みなしご津波

  • 1700年(元禄13年)1月27日、日本の太平洋沿岸に、突然大きな津波が襲来しました。地震の揺れなどは全く感じられておらず、突然津波が襲いかかり被害が生じたということですが、地震がないのに津波が来た、親がいないのに子どもが来た、ということで「みなしご津波」と呼ばれています。
  • この名称は現代ではなく当時からつけられたもので、江戸時代においてすでに、地震と津波はセットで生じるという知識が一般レベルに広まっていたというのは、なかなかすごいことだと思います。
  • ではこの津波はどこから来たのか、それが判明したのはかなり最近、2005年のことです。USGS・米国地質調査所の調査で、アメリカ大陸西海岸における地震と津波の研究調査が行われ、1700年にM9クラスの超巨大地震が発生していたことが分かりました。
  • 1700年にアメリカ大陸西海岸の北部、カナダの南からアメリカのワシントン州、オレゴン州、カリフォルニア州の北部にかけての、長さ1000キロに渡る長い断層が大きく動き、マグニチュード9クラスの超巨大地震が発生しました。
  • 陸地に残る津波の堆積物や、海岸の沈降の後などから、この地域で巨大な地震と津波が発生していたことが分かり、さらに植物の年輪調査から、どうも1699年の秋から1700年の春頃に超巨大地震が発生していたことを突き止めたのです。
  • しかし、それが何月何日の発生かまでは分からなかったのですが、そこで役に立ったのが日本の江戸時代の記録です。日本は1200年前の平安時代の頃から大地震・津波・噴火の記録が文章で残されており、1700年1月27日に大津波が突如襲来したことが、江戸幕府にも報告されて記録されていたそうです。
  • この発生源が分からない「みなしご津波」の親となる地震が、アメリカ大陸西海岸で発生した超巨大地震だという紐付けがなされ、この地震の発生日は、日本に津波が到達した前日、324年前の今日、1700年1月26日となりました。

カスケード沈み込み帯とカスケード山脈

  • この超巨大地震は、プレート境界で生じる海溝型の地震です。アメリカ大陸西海岸には、「ファンデフカ・プレート」という小さなプレートが存在し、これが少しずつ北アメリカプレートの下側に潜り込んでいます。
  • この沈み込みで生じる海溝は「カスケード沈み込み帯」と呼ばれ、ここで発生した超巨大地震は、「カスケード地震」と呼ばれています。これが日本に「元禄みなしご津波」をもたらしたのです。
  • ちなみに、プレートが沈み込むところには、ほとんど例外なく火山が作られます。日本列島もプレートの沈み込みに合わせてたくさんの火山が存在しますが、カスケード沈み込み帯の直上にも火山による山脈が作られ、これはカスケード山脈と呼ばれています。
  • このカスケード山脈にある火山のひとつが、アメリカの富士山と呼ばれるキレイな成層火山だった、セント・ヘレンズ山です。キレイな成層火山だったという過去形なのは、1980年に大規模な噴火を起こし、山体崩壊が発生し、富士山のように綺麗な三角だった山が、大きくえぐれてしまいました。このセント・ヘレンズ山を形成したのが、ファンデフカ・プレートの沈み込み活動なのです。
  • さてお話を戻して…

カスケード地震

  • プレート境界では定期的に巨大地震が発生します。日本の南海トラフ地震や、相模トラフで生じる関東地震、日本海溝から千島海溝沿いで生じる巨大地震などがそうです。
  • カスケード沈み込み帯でも、定期的に巨大地震が生じていることが分かりました。しかしこのプレートは、移動速度がかなり遅く、地震の発生間隔は平均500年ほどになるということですが、問題なのはその500年に1回発生する地震が、M9クラスの超巨大地震になりがちなことです。
  • アメリカの西海岸は地震のメッカですが、実はこの100年、マグニチュード8クラスの地震は発生したことがありません。しかしこのカスケード地震は、500年間隔で生じるM8からM9クラスの超巨大地震です。
  • 前回の発生が1700年で、すでに324年が経過しています。過去の地震発生の間隔は、最短で300年・最長で900年、平均すると500年ほどということで、次のカスケード地震はいつ生じてもおかしくない時期になっていると言うことです。
  • この地震が発生すると、アメリカ大陸西海岸の広い範囲が強烈な揺れに見舞われ、さらに20メートルを超えるような巨大津波が襲来する恐れがあります。この津波はアメリカやカナダ側だけでなく、ハワイを超えて、日本にもやって来ます。
  • 地震がなくても津波が生じる、これはいつ発生してもおかしくない災害です。揺れていないのに津波警報が出た際には、誤報ではなく、かなりヤバイ津波が来るということで、積極的に避難をしてください。
  • ただ、地震の発生から津波の到達までには半日から1日程度の猶予がありますので、走って高台に逃げると言うよりは、必要なモノを持って、安全な場所へゆっくり移動するような避難となります。

本日も、ご安全に!

本日は海外の大地震」のお話でした。

それでは皆さま、本日も引き続き、ご安全に!

サイト管理者・執筆専門家

高荷智也(たかにともや)
  • ソナエルワークス代表
  • 高荷智也TAKANI Tomoya
  • 備え・防災アドバイザー
    BCP策定アドバイザー

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