Voicyそなえるらじお #781 死者6万人…トルコ・シリア大地震から1年、求められる長期支援
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執筆者:高荷智也
おはようございます!備え・防災アドバイザー高荷智也がお送りする「死なない防災・そなえるらじお」、2月6日(火)、本日も備えて参りましょう
2023年最大の大地震
本日のテーマは「トルコ・シリア大地震」のお話です。
- 2023年2月6日に、トルコ南東部で発生した大地震、トルコ・シリア地震の発生から本日でちょうど1年となります。マグニチュード7.8の直下型地震という、極めて強い揺れをもたらす大地震で、2023年に世界で発生した地震の中では最大のものがこれでした。
- 本日は発生から1年目を迎えた、トルコ・シリア大地震のお話です。
現地の被害状況
- 地震発生から1年が経過し、被害の状況も更新されています。
- トルコ・シリア両国をあわせた被災者は2000万人以上、地震による死者はトルコで53,500名、シリアで6,000名、あわせて6万人近い方が犠牲となったことが分かっています。
- NHKの報道によりますと、復旧に関しても今だ見通しは立っておらず、トルコでは現在も70万人近い人達が、コンテナ製の仮設住宅で生活をしているということです。トルコ政府の計画では、1年間で32万世帯が暮らせる公営住宅を建設する予定を立てていましたが、現在入居できているのは5万世帯にとどまるということで、引き続き住宅の再建が続けられています。
- コンテナ仮設住宅は電気や水道が引かれているということですが、停電が頻繁に発生するためエアコンなどが安定的に使用できず、建物の基礎の作りが余りため強風で建物が揺れるなど、長く暮らすことは難しい状況だということです。
- 一方シリアについては、2011年から継続しているシリア内戦が現在もつづいており、被害の実態の把握が未だに難しかったり、国際的な支援も十分に届かない状況です。大地震直後は国連による支援なども行われていましたが、現在は支援ルートも閉ざされてしまい、被災者の方々にとって厳しい状況が続いているということです。
- トルコ・シリア大地震の被害に対する復旧にはまだまだ長い時間が必要です。日本から直接行える支援は限られますが、引き続き現地での支援活動などを行っている赤十字などに対して、支援金の募金などを行うことは可能です。
- 私自身も日本赤十字への継続寄付を行っていますが、災害支援は瞬間ではなく長期の対応が必要です。終わった災害と捉えず、機会があれば興味関心を寄せていただきたいと思います。
本日も、ご安全に!
本日は「トルコ・シリア大地震」のお話でした。
それでは皆さま、引き続き、ご安全に!