Voicyそなえるらじお #814 米国スリーマイル島原発事故に見る、防災視点の日本の原発のお話
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執筆者:高荷智也
おはようございます!備え・防災アドバイザー高荷智也がお送りする「死なない防災・そなえるらじお」、3月28日(木)、本日も備えて参りましょう!
世界三大メルトダウン事故
本日のテーマは「スリーマイル島原発事故」のお話です。
- 世界三大小さくてかわいい鳥といえば、シマエナガ、キクイタダキ、フジイロムシクイだと勝手に思っていますが、世界三大原子力発電所メルトダウン事故についてはご存じでしょうか。
- 原子力発電所で生じる事故のなかでも、最悪のものがメルトダウン・炉心溶融事故です。原子炉の事故で核燃料が高温になり、溶けてしまうという事故ですが、このメルトダウンが生じると多くの場合は大量の放射性物質の放出などを伴う、深刻な事故に発展します。
- このメルトダウン事故は世界で度々生じていますが、その中でもひときわ深刻な事故が3つあります。最も最近生じたもほは、2011年の東日本大震災の影響のひとつである福島第一原発事故。その前は1986年に旧ソ連で生じたチェルノブイリ原発事故。そしてちょうど45年前の今日、アメリカで生じたスリーマイル島原発事故です。
- ということで本日は、スリーマイル島原発事故に関するお話です。
スリーマイル島原発事故
- アメリカのスリーマイル島原子力発電所は、ワシントンとニューヨークのちょうど中間あたりにある、ペンシルバニア州のサスケハナ川の中州にあった原子力発電です。
- いまから45年前、1979年3月28日、この原子力発電所でメルトダウン事故が発生し、周辺に放射性物質が拡散、一時周辺の住民14万人が避難をする自体に発展しました。
- 事故の原因としては、原発の運転に関する規則違反、機器の故障、運転の誤操作などが重なり合ったことですが、人為的な原因で発生したメルトダウン事故でした。商業運転をする原発で発生した世界最初のメルトダウン事故ということもあり、原発を取り巻く重大な出来事として記録されています。
- 幸い、チェルノブイリ原発事故や、福島第一原発事故と異なり、爆発などは発生しなかったため、大規模な放射能汚染は生じず、融解した核燃料も大部分は事故発生から10年ほどで撤去されています。しかし原発の廃炉作業はまだ終わっておらず、最終的は2037年頃までかかるだろうと想定されているそうです。
- 世界で発生した大規模な原発事故、福島第一原発、チェルノブイル原発、スリーマイル島原発、この3つの名前をぜひ知っておいてください。
原発の是非・未来
- ところで、東日本大震災の直前までは50基以上の原発が存在した日本ですが、現在の稼働状況をご存じでしょうか。
- 2024年3月28日現在、再稼働して動いている原発は全国に9基あります。関西電力の美浜原発3号機、大飯原発4号機、高浜原発1・2・3号機。四国電力の伊方原発3号機。九州電力の玄海原発3号機と、川内原発1・2号機。これらが動いている原発で、その他は廃炉・点検中・再稼働審査中となっています。
- この原子力発電所を今後どうしていくのか、については色々な議論がなされていますが、個人的な考えを少しお話します。
- 現在動いている原発は安全に配慮しつつ残しつつ、将来的には核分裂ではなく、放射能汚染が生じない核融合に移行。
- リスクをゼロにする場合は全ての原発の停止が望ましいが、台湾有事などにより海外からのタンカーが入ってこられない状況になると、電力が干上がる恐れがある。これに対しては原発の維持が必要。
- …詳しくは音声で。
本日も、ご安全に!
本日は「スリーマイル島原発事故」のお話でした。
それでは皆さま、引き続きどうぞ、ご安全に!