Voicyそなえるらじお #823 令和6年 能登半島地震100日目の状況…続く復旧のフェーズ
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執筆者:高荷智也

おはようございます!備え・防災アドバイザー高荷智也がお送りする「死なない防災・そなえるらじお」、4月10日(水)、本日も備えて参りましょう!
能登半島地震101日目
本日のテーマは「能登半島地震」のお話です。
- 2024年1月1日に発生した、マグニチュード7.6、最大震度7の大地震、能登半島地震の発生から、本日で101日目を迎えます。
- 最近では、テレビやWEBサイトなどのニュースでも、能登半島地震に関する報道が減りつつありますが、現在の状況についてお話します。
被害の状況
- 本日のお話は、石川県が設置している、「石川県災害対策本部員会議」の4月9日の資料に基づいてお話をいたします。
- まずは人と建物の被害状況です。
- 地震発生から100日目、4月9日時点で…
- 死者245名、うち15名が災害関連死
- 死者の9割は輪島市と珠洲市に集中しています
- 住宅の被害については、全壊8,265棟、半壊15,330棟、一部損壊52,814棟、合計76,420棟の住宅に被害が生じました。
- 特に珠洲市に関しては、住宅の半分が全壊、ほぼ全ての建物に被害が生じるという状況になっています。
避難と仮設住宅の状況
- 続いては避難の状況です。
- 4月9日現在、学校や公共施設等の一次避難所が、石川県内に142箇所存在し、合計3,351名の方が避難所生活を続けられています。
- また大規模なスポーツ施設、旅館やホテルなどに設けられている二次避難所は、169箇所存在し、こちらには2,603名の方が生活を続けられています。
- これに対して応急仮設住宅については、
- 石川県全体で5,382戸が着工済み、うち1,808戸の住宅が完成しています。その他、富山・福井・新潟にかけて、民間の賃貸住宅を活用したみなし仮設住宅などの提供も行われていますが、全体として数が足りていない状況です。
ライフラインの状況
- 続いてはライフラインの状況です。
- まず停電については、個別に対処が必要な一部地域を除き、北陸電力管内は全て復旧が完了しています。
- 一方断水についてはいまだ継続しており、石川県全体で6,150戸の住宅がまだ断水状況にあります。特に珠洲市は4,000戸、全世帯の半分以上がいまだ断水しており、復旧には時間がかかる見込みです。
- 道路などの工事は現在も続いていますが、
- のと鉄道は4月6日に全線復旧開業、
- 能登空港は現在週3日の臨時便運行ですが、4月15日から毎日の運行が再開される見込みです
復旧について
- 現地の復旧は、なかなか進んでいません。
- とにかく倒壊した建物の撤去が進まなければ、何もできないわけですが、被害を受けた建物の公費解体が、4月に入りようやく開始されました。今回、解体・撤去の対象となる家屋は奥能登地域を中心に、2万棟以上にのぼると推定されていますが、これの撤去完了は来年2025年の10月頃と見込まれるそうです。
- 現地への義援金、日本赤十字などへの寄付金、またボランティアの参加など、それぞれが出来ることを少しずつ協力する、そのような対応は今後もまだまだ求められる状況にあります。
- 能登半島地震から100日が経過しましたが、まだ復興フェーズには入れておらず、復旧が続いている状況です。震災は終わっていません、多くの関心を寄せていただきたいなと思います。
本日も、ご安全に!
本日は「能登半島地震」のお話でした。
それでは皆さま、引き続き、ご安全に!