Voicyそなえるらじお #827 新耐震はもう「新」ではない…熊本地震8年目に考える建物の耐震性
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執筆者:高荷智也
おはようございます!備え・防災アドバイザー高荷智也がお送りする「死なない防災・そなえるらじお」、4月15日(月)、本日も備えて参りましょう!
8年目
本日のテーマは「建物と耐震性」のお話です。
- 2016年に発生した熊本地震、震度7の本震が2度生じたことが大きな特徴の地震ですが、昨日4月14日に1回目の本震、明日4月16日に2回目の本震が生じました。本日は4月15日は、この2回の本震の間の日と言うことで、今回は熊本地震に関連する、建物と耐震性のお話です。
建物対策
- 地震対策における最重要事項は、建物を潰さない対策。
- 建物が新耐震基準か、旧耐震基準か、が特に重要。
- しかし2016年の熊本地震、また2024年の能登半島地震では、新耐震基準の建物にも多くの被害が発生した。
- 新耐震基準は、震度6強が1度直撃しても倒壊しない作りになっているが、熊本地震では複数の揺れが、能登半島地震でも群発地震以来の揺れが蓄積していたと想定されています。詳細は今後の調査で…
- 熊本地震の場合は、4月14日の1回目の本震からの2日以内に、震度7が2回、震度6強が2回、震度6弱が3回、震度5強が3回、震度5弱が8回も発生しました…
- もはや「新耐震基準」は、新耐震ではありません。新旧という言葉を使い続けるならば、現状の旧耐震基準を古代耐震基準、現状の新耐震基準を旧耐震基準、現状の2000年基準を新耐震基準、などと呼ぶべきですが、これはおそらくわかりにくすぎますので、
- 現状の旧耐震は1950年基準、現状の新耐震基準は1981年基準などと呼び、なんとなく新しそうな「新」という言葉は外す時期に来ていると思われます。来年2025年には建築基準法が改正され、耐震面についても見直しが行われます。整理をするにはよい時期になりそうです。
本日も、ご安全に!
本日は「建物と耐震性」のお話でした。
それでは皆さま、引き続き、ご安全に!